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【スポーツ】桐光・松井 5回で12K 竜スカウトもホレた2013年5月4日 紙面から
◇春季高校野球神奈川県大会<準決勝> 桐光11−1日大藤沢昨夏の甲子園で大会記録の1試合22奪三振をマークした桐光学園の松井裕樹投手(3年)が、関東大会出場を決めた。春季高校野球神奈川県大会第7日は3日、保土ケ谷球場で準決勝を行い、桐光学園は11−1の5回コールドで日大藤沢に圧勝。松井は満員札止めとなる1万5000人の前で12三振を奪う快投、打っても3安打4打点と活躍した。中日の中田宗男スカウト部長も「すばらしい。100%、ドラフト1位」と絶賛した。 進化する怪物が、この日に見せたのは「修正力」だった。1回、勝負球の直球を狙い打たれ、いきなり1失点。ネット裏のファンに、きょうの松井は…と思わせたが、ここからがさすが。スライダーを軸に変えて、日大藤沢をなで切り。「真っすぐのキレがよくなかったので、スライダーに切り替えて修正できたのは成長かなと思う」 土、日曜日の試合に合わせて月曜日は完全オフにしていたが、ゴールデンウイークのため中4日で試合。直球に伸びがなかったのは、調整法を変えたのも影響。松井は「体が思ったより使えていなかった」と振り返り、受けた鈴木は「ちょっと疲れが出ていた」と見た。それでも「黙って見ていたら、バッテリーで修正した」と野呂雅之監督。悪いなりに投げ切れたのは逆に収穫だ。 奪った三振は12個。4回戦の横浜戦の13個には及ばなかったが、5回コールドでの数字。内外野手が絡んだアウトはたったの3つ。思わぬスライダー攻めに、直球狙いだった日大藤沢打線はヒットはおろか、フェアゾーンに飛ばすのも難しかった。これで今春の公式戦は5試合32イニングで58奪三振。9イニングあたりの三振数を表す奪三振率は16・3と驚異的だ。 プロ志望届を出せば、今秋ドラフトでの1位指名競合は必至。中日も最大限の興味を示し、昨夏以来の視察となった中田宗男スカウト部長は「カウントを取るボール、振らせるボールと意のままに投げている。100%、ドラフト1位で消える」と絶賛。石井昭男チーフスカウトは、西武、巨人などで活躍した工藤公康になぞらえ「工藤はカーブ、松井はスライダーの違いはあるが、高校段階での完成度としては松井の方が上」と断言した。 6番打者としても大活躍。1回は同点とした直後に勝ち越し二塁打、4回にも右前タイムリー、5回には右犠飛でコールドとなる11点目をもぎとって、ゲームを締めくくった。もっと見たいファンもいただろうが、松井は関東大会に目を向けた。「レベルの高い学校の中で、自分の力を試すいい機会」。本当の勝負は夏。さらに進化した怪物が、神奈川を熱くする。(小原栄二) PR情報
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