病院で殺されないために知っておくべきこと「検査」のウソ——病人はこうして作られる大研究【第2部】本当はここまでなら大丈夫医師が自分で使っている「正常値」

2013年05月04日(土) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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 このデータによると、60代の男性の場合、通常の基準では最高血圧が140以上であれば高血圧とみなされていたものが、165までは問題ないということになる。毎日血圧を測って、数値の上下を気にしていた人にとっては、嬉しい情報ではないだろうか。

 だが一つ、注意しておくべきことがある。東京メトロ株式会社健康支援センター前所長の鷲崎誠医師は、こう説明する。

「基準値は誰にでも当てはまるものではないですし、単純に基準値の内か外かにこだわるのではなく、個人個人の数値を時系列で見ていくことが大切なんです。去年と比べて明らかに数値が上がっていたら、何か異常が出ている証拠かもしれない。そういう意味では、定期的に検査をすることも必要。また、基準値に固執せず、患者さん個人の数値の変化を的確に見極められるホームドクターにかかることも大切だと思います」

 数値に一喜一憂することなく、自分の身体の変化を把握しなければ、検査も意味のないものになってしまうのだ。

「週刊現代」2013年4月20日号より

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