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国際
韓国情報トップにまた政治介入疑惑…政権交代ごと“受難”続く
【ソウル=黒田勝弘】韓国の情報機関・国家情報院が検察の家宅捜索を受け、退任したばかりの元世勲(ウォン・セフン)前院長が検察に出頭するなどまた政治的疑惑で揺れている。昨年末の大統領選に関連し野党陣営から選挙介入の“疑い”で告発されているためだ。
韓国は政権交代のたびに情報機関トップが決まって疑惑追及の対象になるという現象が続いており、情報機関の活動の在り方があらためて議論を呼んでいる。
問題の背景には、韓国の情報機関が北朝鮮との厳しい対立状況の中で、対北情報活動とともに国内政治動向にも関心を持たざるをえない韓国ならではの事情がある。その結果、対北関連の監視活動などがしばしば政治介入疑惑として問題になってきた。
今回も国家情報院の「心理情報局」の要員が、野党候補追い落としのためインターネットを使って“選挙工作”をしていたとする疑惑が発端。選挙期間中に反野党活動の要員(女性)を“摘発”したと野党陣営が発表し大騒ぎになった。
国家情報院側は選挙介入を否定。野党陣営が問題にしている要員のインターネット操作も私的なもので問題ないとの立場だが、検察当局は国家情報院法および公職選挙法違反にあたるかどうか、要員の活動実態と国家情報院幹部の組織的関与の有無などについて調べを進めている。
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