目を強調するのは、メイクの大切なポイントです。
アイライナーやマスカラを使って、目を大きく印象強く見せるのは当たり前のことになっているのではないでしょうか。
ただ、メイクで変えられるのは目の周りの印象だけのため、瞳をキレイに見せたい人がカラーコンタクトレンズ、通称“カラコン”を使うケースが増えています。
ブラウンやブルーといった日本人にはない色味を瞳に加えることができ、最近では瞳を縁取った模様のレンズを装着することで黒目を大きく見せることができるのが人気。
しかし、一方でカラコンをつけていて目のトラブルを起こした、という例も増えていて、厚生労働省が注意を呼び掛ける事態になっています。
カラコンでどんな問題があるのでしょうか?
■コンタクトレンズのトラブルの半数がカラコンによるもの?
コンタクトレンズを装着して起きる目の深刻なトラブルは下の通り。
<・目の充血や炎症で知られている“結膜炎”
・黒目の部分が炎症を起こす“角膜炎”
・炎症を起こした角膜が白く濁る“角膜湿潤”
・角膜の表面がはがれる“角膜びらん”>
これらのトラブルが起きると、かゆみや痛みがあるのはもちろん、視力障害の危険性もあるのです。
そして、厚生労働省の報告ではこういったコンタクトレンズによる目のトラブルの半数がオシャレ目的の度の入っていないもの、つまりカラコンによるとのこと。
■カラーコンタクトレンズの色素などが目に溶けだしている?
では、カラコンの何が問題でトラブルが起きてしまうのでしょうか。
国民生活センターがカラーコンタクトレンズ10銘柄を調査したところ、2銘柄で目の粘膜に刺激が与えるレベルの毒性が認められたそうです。さらに、4銘柄には色素やアルミニウムが溶けだすことが判明しています。
カラコンに色を付けるための物質が目に刺激を与え、ひいては目のトラブルにつながっているのではと言われているのです。
また、カラコンを愛用している人の中には、安いからと安全性が保障されていないものを個人輸入して使っている方が多いことも、カラコンのトラブルが増えている原因。
■オシャレ目的だから、と消毒や装用を守らないケースも原因
視力を矯正するタイプのコンタクトレンズは購入するのに眼科医で目を検査してもらい、消毒や取り扱いの注意を受けることがほとんどです。
しかし、カラコンの場合、オシャレ用だからと消毒や取り扱いがぞんざいにされてしまい、細菌が繁殖してしまうことが。
コンタクトレンズを使う際、「今すぐやめて!超危険なコンタクトレンズのNGケア3つ」で紹介したように、レンズの消毒だけでなく、手洗い、レンズのこすり洗い、レンズケースの消毒が必要です。
オシャレ用のカラコンであったって目に直接つけるものなのは変わりありません。
■信頼がおける店で購入し、お手入れや装着時間の注意を守ること
安全にカラコンを楽しむにはどうすればいいのでしょうか。
まず、ちゃんとした店舗で購入すること。
カラコンは視力矯正用のコンタクトレンズと同じく“高度管理医療機器”で薬事法の規制対象になっています。都道府県知事の許可を受けて販売管理者がいるお店で買うのが大切。個人輸入はNGです。
また、カラコンも使う前に説明書を読んで、洗浄方法や消毒、装着時間を守って使うのが大事。
装着するだけでアイメイク効果が高いのがカラコンですが、実は手入れやリスクを考えるとそうそう気軽に使えないものです。
オシャレでやったことでとりかえしがつかないことにならないようにしたいものですね。
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【参考】