2013.5.3 05:06

長嶋氏「ありがとう」12年ぶりナマ声届ける!(2/3ページ)

松井(右)から花束を受け取り、その表情はさらに柔和になった

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 歴史的なセレモニーが、さらに輝きを増す。国民栄誉賞授与式で、ファンを愛し、ファンに愛された長嶋氏らしいサプライズが用意された。

 4万人を超える大観衆に、ナマ声を届ける-。2004年3月に脳梗塞で倒れて以降、直接ファンにメッセージをおくるのは初めて。東京ドームでは2001年9月30日の監督退任セレモニー以来、12年ぶりとなる舞台で、「ありがとう」など感謝の言葉で思いを伝える。

 懸命なリハビリを経て、今では巨人の宮崎春季キャンプなどで元気な姿を見せることも増えた。2007年の同キャンプで、ナインの前で「勝つ!! 勝つ!! 勝つ!!」と声をかけたことはあったが、5日は安倍晋三首相の祝辞の後、マイクの前に立つ。

 思えば、1974年10月14日の後楽園。中日との引退試合終了後、「わが巨人軍は永久に不滅です」の歴史的名せりふを残した。2001年の監督退任セレモニーでは、松井から花束を受け取り、原ヘッドコーチからは感謝の言葉をもらった。巨人ファンならずとも、全国の野球ファンに感動を与えてきたのは、いつもミスターだった。

 授与式に先立ち、巨人で4番を務めた松井氏の引退セレモニーにも長嶋氏が花を添える。1993年に松井氏が入団以来、厳しく打撃指導してきた師匠が弟子を温かいまなざしで見守る。松井氏とともにオープンカーに乗って場内一周。長嶋氏の現役時代の背番号「3」と、松井氏の「55」をあしらった装飾が施された特別車になる予定で、師弟がファンのそばで感謝の気持ちを表すことになった。

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