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政治
「96条改正」もがく公明 憲法記念日アピールも急遽差し替え
公明党は96条改正には慎重だ。支持母体の創価学会関係者の間には「96条改正は9条改正に結びつく」との不安が根強い。にもかかわらず、北側氏がわざわざアピール文を差し替えたのは「絶対反対の野党とは違い、議論の余地がある」(党幹部)という姿勢を首相や自民党に示すためだ。
山口那津男代表も27日、「中身によって固く守るべきものと、柔らかくしていいものとがあるかもしれない」と発言。96条改正の後、改正手続きを進められる条文を限定するなどの案にも言及し「(96条改正は)議論が熟していない」との牽制(けんせい)一辺倒から転換した。同時に、党幹部らは政府高官に水面下で接触し「首相サイドに理解を求めている」(党幹部)という。
参院選前に公明党と対立したくないのは、参院での多数与党を実現し、国会の「ねじれ」解消をめざす首相も同じ。首相は5月1日、訪問先のサウジアラビアで「(96条改正に)慎重な意見も承知しており、誠意を持って議論を進めたい」と一定の配慮を見せた。ただ、両党の憲法をめぐるスタンスは明らかに異なっており、当面の「休戦」は根本的な解決とはほど遠いのが実情だ。
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