ダブルクロス３ｒｄ ＧＭ初心者講座
■ダブルクロス シナリオ作成・ＧＭ初心者講座
スミノ：優也と澄乃のー
優也：なぜなに、DXのコーナーです
瑞穂：わ、わーわー！
優也：瑞穂、無理してないか？
スミノ：ふっきらないと逆に恥ずかしいよー？
瑞穂：うう……がんばります……。
優也：えー、今回講師をすることに、なった森上 優也です。詳しくは、リプレイを参照してください
スミノ：あらためまして、生徒役の澄乃です。
瑞穂：生徒役その２、瑞穂です。
スミノ：ではさっそく行ってみましょう！ 今日のテーマをお願いします、優也先生。
優也：先生って、本当は、そんな柄じゃないんだけど……こほん
�．掘璽鹽仂譴反�蝕率
�▲好函璽蝓爾筌�ャラクターの作り方
�４蔽韻淵轡淵螢�の流れ
�ぅ椒垢虜遒衒�
�ゥ競海虜遒衒�
■シーン登場と侵蝕率
スミノ：最初は、�．掘璽鹽仂譴反�蝕率ですね。
優也：まずは、見本に、シーン登場
Dice:優也 -> 侵蝕率が[9]上昇しました（100%→109%）
優也：……高いな
瑞穂：私や澄乃ちゃんはＮＰＣタイプのオーヴァードなので、登場しても侵蝕率が変わらないんですけど……優ちゃんたちＰＣの人は違うんですよね。
優也：と、まぁ瑞穂が言ってくれたように、俺たちPCサイドは、シーンに登場した場合、10面ダイスを一個振って出た目だけ侵食率を上げないといけない。
スミノ：高いのと低いの、どっちがいいの？
優也：一概には、言えないな。
瑞穂：侵蝕率が上がればダイスも増えるし……エフェクトも強力になるんですよね。
優也：だが、それはデッドラインに近づいてる証拠でもある。低い場合は、強力な攻撃が使えない分、苦労する面も出てくる。
スミノ：でも、１００％未満なら《リザレクト》できるけど……。
優也：そこがあるから、GMサイドから見ればどんどん上がってしまえー が、本音である。
スミノ：そうなの！？
優也：リザレクトが、出来る範囲であればまだPCには余裕があることになり、ＮＰＣの「殺すつもりだぞ」が、伝わり難くなってしまうんだ。侵蝕率が高くなければ高くなるほど、PCの緊張感は、増していく。
スミノ：なるほど……。
優也：だからと、言って、ミドルフェイズのシーン数を出鱈目な数にするのは、GMの横暴になる。
瑞穂：期待値で5.5％上がるのは、大きいですね。少し重めのコンボで攻撃しても、10％くらいですから……。
優也：世の中には、そんな期待値を余裕で上回る奴だって居る。
スミノ：じゃあＧＭとしては、計算上は６％くらいで見た方が安全なのかな？
瑞穂：どのくらいのシーン数だとちょうどいいんでしょう？
優也：俺の場合だと、各自６〜７シーン登場ぐらいで考えてる。
瑞穂：侵蝕率初期値がだいたい30％くらいですから……。
スミノ：登場と合わせると６％をかけてみれば、合わせて66〜72％。
優也：ただしこれは、ミドルフェイズで戦闘を入れての計算上だから、戦闘を行わないシナリオならもう少し増やせるぞ。
スミノ：ミドルで戦闘すると、どのくらい上がる想定なのかな？
優也：１ラウンドで20％上昇がリミットだと思っている。GM側は、一度ぐらいは《リザレクト》をさせてやるぞ って、意気込みで戦闘をする。
瑞穂：とりあえず軽めの攻撃１回で、４〜８％程度。リザレクトすると多めに見て６％ですから、２ターン目途中で倒しきるくらいのイメージですね。
■ストーリーとＮＰＣの作り方について
優也：じゃあ、次の議題に移るぞ……って、これは、瑞穂の方が得意なんじゃないのか？
瑞穂：お話を考えるのは好きですけど……。
スミノ：ストーリーってどうやって作るの？
瑞穂：最初は、何かとっかりを用意するといいですね……。たとえば、マンガや小説からヒントをもらってもいいですし、ルールブックのシナリオフックからふくらませるのも、ダブルクロスらしいお話になっていいと思います。
優也：DXのリプレイを読むのも良いな。俺は、後学のためにDX2のリプレイを今読んでるぜ。
スミノ：あー、リプレイ、面白いよねー。状況に応じたギミックは、自分だったらどうするだろう？ って気分になる。
瑞穂：そうですね。やりたいギミックから考えるのもいいと思います。ＦＨの施設襲撃とか……捕まった仲間の救出とか。
優也：おっと俺は、PCなのでそんなにこの話題には、乗れないから特別講師を呼んでる。
スミノ：また女の子〜？
優也：またとか、言うなｗ えー……では、葉奈さんどうぞ。
スミノ：やっぱり女の子じゃない……。
瑞穂：あはは……。はじめまして。
葉奈：みなさん初めまして。山名 葉奈と言います。
スミノ：澄乃です。こっちが葦原瑞穂ちゃん。よろしくね。
葉奈：恐らくは、みなさんとはお会いできるの今日のこの場だけだと思いますのでよろしくお願いします
スミノ：そうなんだ……被害者の会結成かと思ったんだけど。
葉奈：？
瑞穂：と、とりあえず今のテーマは、シナリオとキャラクターの作り方、です。
葉奈：あ、はい。そうでしたね。
瑞穂：ええと……おおまかなテーマが決まったら、事件の真相、エンディングとクライマックスから逆算していくといいって、私は習いました。
葉奈：私の場合は逆に、まずシナリオの大まかな流れを作り、そこから今回予告とハンドアウトを考えます。ここで大まかなPCの事件への導入が決まりますので早めに作ります。
スミノ：今回予告はさておき、ハンドアウトって必要かな？ 私はなんとなく、ＰＣの立場を限っちゃうのが気になるんだけど……。
葉奈：そうですね。なので「〜〜に○○と出会った。」「〜〜から依頼を受けた」など、比較的PCの根本部分には、触れないような物を考えます。ただし、これがキャンペーンセッションになりますとPCの設定を受けたシナリオ・今回予告・ハンドアウトになります
瑞穂：一旦キャラクターが決まってからは、できるだけ設定を拾っていきたいですね。初回でどのくらい踏み込んだハンドアウトにするかは、好みの問題かなと思います。
葉奈：はい。なのでハンドアウトは、PC側の相談を受けて少し改ざんすることも視野に入れます。後は、私の拘りなんですが、シナリオロイスに対する感情は、PC側の任意にしています。
スミノ：あー。普通は推奨感情とかあるよね。
葉奈：私がやったキャンペーンセッションで「対象に対する感情は、PLが一番理解している」という話がありまして、私も採用しています。
スミノ：一理あるね！
葉奈：同じシナリオ・同じヒロインが出てもその感情が一律になるとは、限らないという意味でもあります。
瑞穂：逆に、どうするか迷う人もいるかもしれませんから、どうしても困っているときのための推奨感情は用意しておいてもいいかもしれませんね。
スミノ：そういうときはダイス振ればいいよｗ
葉奈：そうですね
スミノ：ところで、出てくるキャラクターの造形ってどうやって決めてるの？
葉奈：えーと私の場合は、自分で組み立てたシナリオのイメージから合いそうなキャラクター象を考えます
瑞穂：なかなか個性を出すのが難しいんですよね……。
葉奈：漫画や小説を読んでキャラクター象を頂くのも手です。
スミノ：ふむふむ
葉奈：個性は、会話などにクセを持たせると簡単に出る場合もありますね。私自身は、誰でもさん付けをして丁寧に話すというイメージです。
スミノ：おしとやかだよねぇ……瑞穂ちゃんもだけど。（呟くように）優也くんは大人しい子の方が好みなのかな……。
優也：そんなことはないぞ。
スミノ：わっ、き、聞こえてた？
葉奈：そういうことなので、余りキャラクターの特徴は難しく考えないで簡単ルールを作るだけでも良いと思います。
スミノ：なるほどなるほど。
瑞穂：ええと、このテーマについてはこんなところでしょうか。
葉奈：では、そろそろお話を終わらせましょう。次の仕事がありますので失礼します。
スミノ：ありがとうございました〜。
■簡単なシナリオの流れ
スミノ：じゃあ次は �４蔽韻淵轡淵螢�の流れ だね。
優也：おっけー
優也：まず、OP→ミドルフェイズ→クライマックス が基本の流れで、ミドルフェイズをどう組み立てるかが重要になる。主なイベントして 合流・情報収集・トリガーイベント は、まず組み込まれる。
スミノ：ふむふむ。
優也：そこに、シナリオに組み込む特殊なアイディアを入れたりする
スミノ：まず、オープニングは、事件の説明と、解決の依頼があったり、発端を目撃して巻き込まれたりするんだよね。
優也：それが、分かりやすいパターンだな。
瑞穂：次はＰＣ全員の合流ですね。慣れないうちは、早めに合流してもらうのがオススメです。
優也：合流は、PC側が望んだときに用意する、というのも手だな。ダブルクロスではファンタジー系の場合と違って、バラバラに動くときも多いので、うろたえず対応すること。一緒に動いてほしいときは、何らかの理由をつけておく。
スミノ：「襲撃の危険性もありますが、パーティを分断していいですか？」って聞くのが一番簡単かな。
優也：次が、情報収集。基本的には、PCの疑問に対して答える場って認識だな。それまでの状況を踏まえて気になった点や相手の動きを探るなど 後の行動を良くするために調べる。
スミノ：具体的にはどういうことを調べるのかな。聞き込み？
優也：聞き込みやネット、組織に頼んで調べてもらうなどがある。エフェクトで直接GMに質問する場合もあるから注意しろよ。中核に関わる質問は却下してもいいが。
瑞穂：〈情報：ＵＧＮ〉を使って、ＵＧＮ側の調査結果……という形で情報を渡すのが一番スタンダードですね。
スミノ：〈知覚〉や〈知識：〉で分かることもあるんだろうけどね。
優也：ここで重要になるのが難易度設定だ。難しい情報になればなるほど難易度は上昇する。
スミノ：普通はどのくらい？
優也：ルールブック�気�P184に目安が乗っている。初期作成のPCなら、６〜９ぐらいまでの難易度がお勧めだ。
瑞穂：戦闘型だと【社会】は２前後ですから、情報技能は目標値９でも結構失敗しますね……。
優也：だから、全員が挑戦出来るようなシーンにして、複数の難易度を作っておくのが望ましいな。
スミノ：情報収集はなんとなく分かったけど、次の、トリガーイベントって何？
優也：トリガーイベントっていうのは、一定の条件を満たすと発生するものだ。例えば「敵の動きを調べる（情報収集）」→「見つけたので接触しよう（トリガーイベント）」
スミノ：なるほど。
優也：この他にも、PCやNPCに一定の出来事が起こると、トリガーイベントに移る例や……
瑞穂：特にフラグがなく、自動的に始まる場合もありますね。
優也：そのとおりだな。
瑞穂：いずれにせよ、「物語が動くポイント」をトリガーとして設定するといいと思います。序破急の「破」ですね。
スミノ：最後が、クライマックス。
瑞穂：基本的には、最後はボスとの戦闘ですね。
優也：トリガーイベントから直接続くときもあれば、ボスが待ち受けているという演出で、PC側の任意のタイミングで移行するときもあるな。
スミノ：そのへんはシーン数との兼ね合いもあるのかな。
優也：そうなるな。物語の大詰めだから、盛り上がるシチュエーションを考えるのが大切だ。
■ボスの作り方
優也：じゃあ、ここでボスについての話をするか。実際、一番迷う部分なんだよな。ここは。
スミノ：相対するＰＣ側が初期作成で４人くらいの場合は、どのくらいの強さの敵と戦えるか……ってことだね。
優也：本当に、時間があればPCのデータを見て組みたいところではあるが、そう行かない場合もあるので簡単な目安を言うか。
瑞穂：ルールブック付属のエネミーを書き写したりコンボを計算すると、何となく雰囲気はつかめると思います。
優也：HPは、大体だが７０〜９０ぐらいを目安にする。
瑞穂：ＨＰを上げる手段としては、一般エフェクトの《ヴァイタルアップ》、エネミーエフェクト《生命増強》《生命増強�供佞�よく使われますね。
スミノ：2nd以前に慣れてたりリプレイを読んでる人は、《ヴァイタルアップ》がおなじみだね。
優也：使われると、ボスとの戦闘だ！！ って雰囲気になるな。
瑞穂：一般のオーヴァードはまず使えないエフェクトですから、ジャームであることをさりげなく示すのにも有効かもしれません。
優也：次に、重要になるのがエフェクトの構成だ。ボスは、シンドロームが決定すればエフェクト・エネミーエフェクトから好きなのが取得できる。
スミノ：じゃあ……派手に全部ッ！
優也：それじゃあ、勝てないだろ（ちょっぷ
スミノ：あぅっ
優也：まずは、白兵・射撃・RC どれを使って攻撃するかを決める。次に、攻撃・防御 の二つの分野でエフェクトを取得する。
スミノ：攻撃能力はどのくらいがいいの？
優也：俺は、攻撃力固定値が１５前後になるように、調整をする。
瑞穂：ダイスは、１３〜４個くらいが多いでしょうか。
優也：そうだな。それにクリティカル値が７にすると良い感じになる。
瑞穂：侵蝕率で４個増えている計算なので、素のダイスはＰＣより少し多いくらいですね。
スミノ：普通のボス格ジャームは、侵蝕率150％固定かな。ダイス４個でエフェクト＋１レベル。
優也：攻撃面では「対象：」が重要なポイントだ。
スミノ：できれば範囲攻撃は欲しいよね
優也：なるべく、すべてのPCが狙える（狙われる）ような状況にするのが望ましいな。
スミノ：シンドローム的に、単体攻撃しかできないときはどうするの？
優也：その時は、周りの敵が範囲攻撃をしたり、追加行動を行ったりするのが定石だな。
瑞穂：追加行動は、エネミーエフェクトの《加速する刻》が一般的ですね。
スミノ：優也くんが私を助けてくれたときは、ブラム＝ストーカーの《夜魔の領域》で大変だったけどねー。
優也：おかげで待機出来なくなったからな。
瑞穂：あとは、使用回数に制限のある攻撃エフェクトを使ってくるのも、印象的な敵になりますね。
スミノ：敵に回数を使い切らせたら、しのぎきったってことで、あとは互いに余力を振り絞って戦闘終盤、みたいなことになるわけね。
瑞穂：ＰＣ側に余裕があると、単に敵が追い詰められているって感じになっちゃうんですけど……。切れたときの性能を控えめにするなら、２〜３回使えたほうがいいですね。
優也：最後に、攻撃面で注意することがある。攻撃にバットステータス系を使う場合、注意しないと、簡単に全滅かジャーム化する危険性がある。
スミノ：そんなに危険なんだ……。
優也：PCは、バットステータスを無効にするエフェクトを取る確率が少ない。実際に、俺も取ってない。
スミノ：確かに、かなりの歴戦の人でも、普通は取ってないね……。
優也：そうなると、危険性が高いバットステータスは、タイタスを使って不利な効果を無効にしなければならない。無計画に使うとPCが簡単にジャーム化するので注意をすること。
優也：注意するバットステータスは、邪毒、硬直（白兵PC限定）、重圧、憎悪だな。あとはバッドステータスではないが、ダイス減少系。
瑞穂：経験的には、硬直使いは結構会いましたね……。マイナーで解除されるとはいえ、白兵型には辛いバッドステータスです。
スミノ：憎悪はタイタス昇華で回復が必要だね……。手数をひとつ潰された上に、味方がダメージを受けるわけだから。
瑞穂：邪毒はランク次第ですね。クリンナップ、つまりターン終了時にランク×３点ダメージですから、３ランク程度でリザレクト封じとして使っていくと、それなりにＰＣが苦しみます。
優也：次は、防御面だな
スミノ：ドッジ、ガード、装甲値。それから、ダメージを直接減少させるエフェクト。
優也：ドッジとダイスでガード値が変わるエフェクトは、注意して運用をしないといけない。「時の運」が怖いんだ。
スミノ：10面ダイスを複数振ると、バラけるからね……。
瑞穂：防御用に使うエフェクトは控えめにして、その分ＨＰを高め……がセオリーでしょうか。
優也：それを踏まえた上での、HP70〜90という先ほどの目安だ。
スミノ：ふんふん。
優也：ただ、全部を全部そのまま受けてたらボスとしての貫録もないから、数字が決まっているガード値のエフェクトやダメージ減少系のエフェクトをひとつぐらい持っても良いぞ。
スミノ：タイタス復活がなくてＨＰが高いボスは、何点か止めるだけでも結構違うもんね。そういえば、装甲値はどうするの？
瑞穂：いっそ０にしちゃうか、５点前後がいいでしょうか。どんなに高くても10点までです。これを超えると、明確に相性が出ちゃいますので。
優也：この他、《蘇生復活》に代表される復活エフェクトや、ダメージを０にするエフェクトなど、切り札が１つあった方がいい。
瑞穂：シンドロームに属するエフェクトでは、120％制限に復活やダメージ無効が多いので、それを使うとバリエーションが出ますね。毎回《蘇生復活》も芸がありません。
優也：120%制限のエフェクトは、ボスのためのようなものだからな。反則的な性能ばかりだから注意して使うように。
スミノ：侵蝕率が重いからＰＣだと無理だよねぇ。
瑞穂：他には、一般エフェクト《ショックアブソーブ》が後出しで使えるので便利です。《ピンポイントガード》のようなガード値を大幅に上げるエフェクトは、相手のダメージより先に宣言しますから、読みが必要になるんですよ……。
スミノ：良くも悪くもダメージを減らすだけだから、ＰＣの攻撃が無駄にならない、つまり実質的に追加ＨＰとしてしか機能しない、というのがポイントだね。30点くらい止めれば十分かな。
■ザコの作り方
スミノ：ボスはおっけー。それ以外の敵はどのくらいの強さなんだろ？
優也：それ以外の敵の場合には、まず役割を考えるのが先だ。
・ボスを守る役目
・PCの移動を阻害する役目
・PCを攻撃（妨害）する役目
優也：2番目と3番目は、兼用が多いな。移動を阻害といっても、エンゲージを置くだけで白兵型に対する一定の足止めになる。
瑞穂：逆に、敵側からエンゲージすれば、射撃型・ＲＣ型を拘束することができますね。それ以外、つまりエフェクトを使った移動阻害、妨害関係は、現実的に対抗困難ですから、やりすぎるとうっとおしいだけで面白くもなんともありません……。さじ加減に注意、ですね。
優也：HPは、白兵の敵は35前後。その他の敵は30前後が目安だな。作成状態のままでHP増加エフェクトを使うなってことだ。
スミノ：HPが30あると、基本的に一撃では倒せないことが多いけど、それでいいの？
優也：PC側の攻撃は、一人だけじゃないんだ。一撃で終わってほしくないさ。
スミノ：ふむふむ。
瑞穂：あとは、ボス以外の多くの敵は、基本的に《コンセントレイト》は使えませんね。
優也：使えてもLv２、クリティカル値８までが多いな。
瑞穂：侵蝕率によるレベルアップ込みで、２レベルエフェクトを２〜４つ使える程度なのが普通です。ダイスが10程度。攻撃力は、5〜10もあれば十分でしょう。
優也：余り多すぎるとボスと変わらなくなるからな。
瑞穂：ちなみに、侵蝕率は100％か120％固定がほとんどですね。ダイス＋３個でエフェクトレベル＋１です。
スミノ：装甲値やガードは？
瑞穂：たいては申し訳程度です。ＰＣ側の与ダメージが２０点台後半程度と考えて、どの程度耐えれるかから逆算するといいでしょう。
優也：敵全体に言えることだが、バランスを間違えないようにすることが大切だ。
瑞穂：簡単に模擬戦をしてみるのもいいと思います。ルールブックの勧めに従えば、命中の達成値を30として、つまりダメージのダイスが４個で、攻撃力に22点を足して何ターン持つか、という計算をしてみればいいわけですね。
優也：とまぁ、以上か〜？
スミノ：うーん。なんとなく分かったような分かってないような……。
優也：じゃあ、実際にひとつ作ってみようか？
瑞穂：いいですね。では次回は、シナリオメイキングで。
スミノ：優也と澄乃のー
優也：なぜなに、DXのコーナーです
瑞穂：わ、わーわー！
優也：瑞穂、無理してないか？
スミノ：ふっきらないと逆に恥ずかしいよー？
瑞穂：うう……がんばります……。
優也：えー、今回講師をすることに、なった森上 優也です。詳しくは、リプレイを参照してください
スミノ：あらためまして、生徒役の澄乃です。
瑞穂：生徒役その２、瑞穂です。
スミノ：ではさっそく行ってみましょう！ 今日のテーマをお願いします、優也先生。
優也：先生って、本当は、そんな柄じゃないんだけど……こほん
�．掘璽鹽仂譴反�蝕率
�▲好函璽蝓爾筌�ャラクターの作り方
�４蔽韻淵轡淵螢�の流れ
�ぅ椒垢虜遒衒�
�ゥ競海虜遒衒�
■シーン登場と侵蝕率
スミノ：最初は、�．掘璽鹽仂譴反�蝕率ですね。
優也：まずは、見本に、シーン登場
Dice:優也 -> 侵蝕率が[9]上昇しました（100%→109%）
優也：……高いな
瑞穂：私や澄乃ちゃんはＮＰＣタイプのオーヴァードなので、登場しても侵蝕率が変わらないんですけど……優ちゃんたちＰＣの人は違うんですよね。
優也：と、まぁ瑞穂が言ってくれたように、俺たちPCサイドは、シーンに登場した場合、10面ダイスを一個振って出た目だけ侵食率を上げないといけない。
スミノ：高いのと低いの、どっちがいいの？
優也：一概には、言えないな。
瑞穂：侵蝕率が上がればダイスも増えるし……エフェクトも強力になるんですよね。
優也：だが、それはデッドラインに近づいてる証拠でもある。低い場合は、強力な攻撃が使えない分、苦労する面も出てくる。
スミノ：でも、１００％未満なら《リザレクト》できるけど……。
優也：そこがあるから、GMサイドから見ればどんどん上がってしまえー が、本音である。
スミノ：そうなの！？
優也：リザレクトが、出来る範囲であればまだPCには余裕があることになり、ＮＰＣの「殺すつもりだぞ」が、伝わり難くなってしまうんだ。侵蝕率が高くなければ高くなるほど、PCの緊張感は、増していく。
スミノ：なるほど……。
優也：だからと、言って、ミドルフェイズのシーン数を出鱈目な数にするのは、GMの横暴になる。
瑞穂：期待値で5.5％上がるのは、大きいですね。少し重めのコンボで攻撃しても、10％くらいですから……。
優也：世の中には、そんな期待値を余裕で上回る奴だって居る。
スミノ：じゃあＧＭとしては、計算上は６％くらいで見た方が安全なのかな？
瑞穂：どのくらいのシーン数だとちょうどいいんでしょう？
優也：俺の場合だと、各自６〜７シーン登場ぐらいで考えてる。
瑞穂：侵蝕率初期値がだいたい30％くらいですから……。
スミノ：登場と合わせると６％をかけてみれば、合わせて66〜72％。
優也：ただしこれは、ミドルフェイズで戦闘を入れての計算上だから、戦闘を行わないシナリオならもう少し増やせるぞ。
スミノ：ミドルで戦闘すると、どのくらい上がる想定なのかな？
優也：１ラウンドで20％上昇がリミットだと思っている。GM側は、一度ぐらいは《リザレクト》をさせてやるぞ って、意気込みで戦闘をする。
瑞穂：とりあえず軽めの攻撃１回で、４〜８％程度。リザレクトすると多めに見て６％ですから、２ターン目途中で倒しきるくらいのイメージですね。
■ストーリーとＮＰＣの作り方について
優也：じゃあ、次の議題に移るぞ……って、これは、瑞穂の方が得意なんじゃないのか？
瑞穂：お話を考えるのは好きですけど……。
スミノ：ストーリーってどうやって作るの？
瑞穂：最初は、何かとっかりを用意するといいですね……。たとえば、マンガや小説からヒントをもらってもいいですし、ルールブックのシナリオフックからふくらませるのも、ダブルクロスらしいお話になっていいと思います。
優也：DXのリプレイを読むのも良いな。俺は、後学のためにDX2のリプレイを今読んでるぜ。
スミノ：あー、リプレイ、面白いよねー。状況に応じたギミックは、自分だったらどうするだろう？ って気分になる。
瑞穂：そうですね。やりたいギミックから考えるのもいいと思います。ＦＨの施設襲撃とか……捕まった仲間の救出とか。
優也：おっと俺は、PCなのでそんなにこの話題には、乗れないから特別講師を呼んでる。
スミノ：また女の子〜？
優也：またとか、言うなｗ えー……では、葉奈さんどうぞ。
スミノ：やっぱり女の子じゃない……。
瑞穂：あはは……。はじめまして。
葉奈：みなさん初めまして。山名 葉奈と言います。
スミノ：澄乃です。こっちが葦原瑞穂ちゃん。よろしくね。
葉奈：恐らくは、みなさんとはお会いできるの今日のこの場だけだと思いますのでよろしくお願いします
スミノ：そうなんだ……被害者の会結成かと思ったんだけど。
葉奈：？
瑞穂：と、とりあえず今のテーマは、シナリオとキャラクターの作り方、です。
葉奈：あ、はい。そうでしたね。
瑞穂：ええと……おおまかなテーマが決まったら、事件の真相、エンディングとクライマックスから逆算していくといいって、私は習いました。
葉奈：私の場合は逆に、まずシナリオの大まかな流れを作り、そこから今回予告とハンドアウトを考えます。ここで大まかなPCの事件への導入が決まりますので早めに作ります。
スミノ：今回予告はさておき、ハンドアウトって必要かな？ 私はなんとなく、ＰＣの立場を限っちゃうのが気になるんだけど……。
葉奈：そうですね。なので「〜〜に○○と出会った。」「〜〜から依頼を受けた」など、比較的PCの根本部分には、触れないような物を考えます。ただし、これがキャンペーンセッションになりますとPCの設定を受けたシナリオ・今回予告・ハンドアウトになります
瑞穂：一旦キャラクターが決まってからは、できるだけ設定を拾っていきたいですね。初回でどのくらい踏み込んだハンドアウトにするかは、好みの問題かなと思います。
葉奈：はい。なのでハンドアウトは、PC側の相談を受けて少し改ざんすることも視野に入れます。後は、私の拘りなんですが、シナリオロイスに対する感情は、PC側の任意にしています。
スミノ：あー。普通は推奨感情とかあるよね。
葉奈：私がやったキャンペーンセッションで「対象に対する感情は、PLが一番理解している」という話がありまして、私も採用しています。
スミノ：一理あるね！
葉奈：同じシナリオ・同じヒロインが出てもその感情が一律になるとは、限らないという意味でもあります。
瑞穂：逆に、どうするか迷う人もいるかもしれませんから、どうしても困っているときのための推奨感情は用意しておいてもいいかもしれませんね。
スミノ：そういうときはダイス振ればいいよｗ
葉奈：そうですね
スミノ：ところで、出てくるキャラクターの造形ってどうやって決めてるの？
葉奈：えーと私の場合は、自分で組み立てたシナリオのイメージから合いそうなキャラクター象を考えます
瑞穂：なかなか個性を出すのが難しいんですよね……。
葉奈：漫画や小説を読んでキャラクター象を頂くのも手です。
スミノ：ふむふむ
葉奈：個性は、会話などにクセを持たせると簡単に出る場合もありますね。私自身は、誰でもさん付けをして丁寧に話すというイメージです。
スミノ：おしとやかだよねぇ……瑞穂ちゃんもだけど。（呟くように）優也くんは大人しい子の方が好みなのかな……。
優也：そんなことはないぞ。
スミノ：わっ、き、聞こえてた？
葉奈：そういうことなので、余りキャラクターの特徴は難しく考えないで簡単ルールを作るだけでも良いと思います。
スミノ：なるほどなるほど。
瑞穂：ええと、このテーマについてはこんなところでしょうか。
葉奈：では、そろそろお話を終わらせましょう。次の仕事がありますので失礼します。
スミノ：ありがとうございました〜。
■簡単なシナリオの流れ
スミノ：じゃあ次は �４蔽韻淵轡淵螢�の流れ だね。
優也：おっけー
優也：まず、OP→ミドルフェイズ→クライマックス が基本の流れで、ミドルフェイズをどう組み立てるかが重要になる。主なイベントして 合流・情報収集・トリガーイベント は、まず組み込まれる。
スミノ：ふむふむ。
優也：そこに、シナリオに組み込む特殊なアイディアを入れたりする
スミノ：まず、オープニングは、事件の説明と、解決の依頼があったり、発端を目撃して巻き込まれたりするんだよね。
優也：それが、分かりやすいパターンだな。
瑞穂：次はＰＣ全員の合流ですね。慣れないうちは、早めに合流してもらうのがオススメです。
優也：合流は、PC側が望んだときに用意する、というのも手だな。ダブルクロスではファンタジー系の場合と違って、バラバラに動くときも多いので、うろたえず対応すること。一緒に動いてほしいときは、何らかの理由をつけておく。
スミノ：「襲撃の危険性もありますが、パーティを分断していいですか？」って聞くのが一番簡単かな。
優也：次が、情報収集。基本的には、PCの疑問に対して答える場って認識だな。それまでの状況を踏まえて気になった点や相手の動きを探るなど 後の行動を良くするために調べる。
スミノ：具体的にはどういうことを調べるのかな。聞き込み？
優也：聞き込みやネット、組織に頼んで調べてもらうなどがある。エフェクトで直接GMに質問する場合もあるから注意しろよ。中核に関わる質問は却下してもいいが。
瑞穂：〈情報：ＵＧＮ〉を使って、ＵＧＮ側の調査結果……という形で情報を渡すのが一番スタンダードですね。
スミノ：〈知覚〉や〈知識：〉で分かることもあるんだろうけどね。
優也：ここで重要になるのが難易度設定だ。難しい情報になればなるほど難易度は上昇する。
スミノ：普通はどのくらい？
優也：ルールブック�気�P184に目安が乗っている。初期作成のPCなら、６〜９ぐらいまでの難易度がお勧めだ。
瑞穂：戦闘型だと【社会】は２前後ですから、情報技能は目標値９でも結構失敗しますね……。
優也：だから、全員が挑戦出来るようなシーンにして、複数の難易度を作っておくのが望ましいな。
スミノ：情報収集はなんとなく分かったけど、次の、トリガーイベントって何？
優也：トリガーイベントっていうのは、一定の条件を満たすと発生するものだ。例えば「敵の動きを調べる（情報収集）」→「見つけたので接触しよう（トリガーイベント）」
スミノ：なるほど。
優也：この他にも、PCやNPCに一定の出来事が起こると、トリガーイベントに移る例や……
瑞穂：特にフラグがなく、自動的に始まる場合もありますね。
優也：そのとおりだな。
瑞穂：いずれにせよ、「物語が動くポイント」をトリガーとして設定するといいと思います。序破急の「破」ですね。
スミノ：最後が、クライマックス。
瑞穂：基本的には、最後はボスとの戦闘ですね。
優也：トリガーイベントから直接続くときもあれば、ボスが待ち受けているという演出で、PC側の任意のタイミングで移行するときもあるな。
スミノ：そのへんはシーン数との兼ね合いもあるのかな。
優也：そうなるな。物語の大詰めだから、盛り上がるシチュエーションを考えるのが大切だ。
■ボスの作り方
優也：じゃあ、ここでボスについての話をするか。実際、一番迷う部分なんだよな。ここは。
スミノ：相対するＰＣ側が初期作成で４人くらいの場合は、どのくらいの強さの敵と戦えるか……ってことだね。
優也：本当に、時間があればPCのデータを見て組みたいところではあるが、そう行かない場合もあるので簡単な目安を言うか。
瑞穂：ルールブック付属のエネミーを書き写したりコンボを計算すると、何となく雰囲気はつかめると思います。
優也：HPは、大体だが７０〜９０ぐらいを目安にする。
瑞穂：ＨＰを上げる手段としては、一般エフェクトの《ヴァイタルアップ》、エネミーエフェクト《生命増強》《生命増強�供佞�よく使われますね。
スミノ：2nd以前に慣れてたりリプレイを読んでる人は、《ヴァイタルアップ》がおなじみだね。
優也：使われると、ボスとの戦闘だ！！ って雰囲気になるな。
瑞穂：一般のオーヴァードはまず使えないエフェクトですから、ジャームであることをさりげなく示すのにも有効かもしれません。
優也：次に、重要になるのがエフェクトの構成だ。ボスは、シンドロームが決定すればエフェクト・エネミーエフェクトから好きなのが取得できる。
スミノ：じゃあ……派手に全部ッ！
優也：それじゃあ、勝てないだろ（ちょっぷ
スミノ：あぅっ
優也：まずは、白兵・射撃・RC どれを使って攻撃するかを決める。次に、攻撃・防御 の二つの分野でエフェクトを取得する。
スミノ：攻撃能力はどのくらいがいいの？
優也：俺は、攻撃力固定値が１５前後になるように、調整をする。
瑞穂：ダイスは、１３〜４個くらいが多いでしょうか。
優也：そうだな。それにクリティカル値が７にすると良い感じになる。
瑞穂：侵蝕率で４個増えている計算なので、素のダイスはＰＣより少し多いくらいですね。
スミノ：普通のボス格ジャームは、侵蝕率150％固定かな。ダイス４個でエフェクト＋１レベル。
優也：攻撃面では「対象：」が重要なポイントだ。
スミノ：できれば範囲攻撃は欲しいよね
優也：なるべく、すべてのPCが狙える（狙われる）ような状況にするのが望ましいな。
スミノ：シンドローム的に、単体攻撃しかできないときはどうするの？
優也：その時は、周りの敵が範囲攻撃をしたり、追加行動を行ったりするのが定石だな。
瑞穂：追加行動は、エネミーエフェクトの《加速する刻》が一般的ですね。
スミノ：優也くんが私を助けてくれたときは、ブラム＝ストーカーの《夜魔の領域》で大変だったけどねー。
優也：おかげで待機出来なくなったからな。
瑞穂：あとは、使用回数に制限のある攻撃エフェクトを使ってくるのも、印象的な敵になりますね。
スミノ：敵に回数を使い切らせたら、しのぎきったってことで、あとは互いに余力を振り絞って戦闘終盤、みたいなことになるわけね。
瑞穂：ＰＣ側に余裕があると、単に敵が追い詰められているって感じになっちゃうんですけど……。切れたときの性能を控えめにするなら、２〜３回使えたほうがいいですね。
優也：最後に、攻撃面で注意することがある。攻撃にバットステータス系を使う場合、注意しないと、簡単に全滅かジャーム化する危険性がある。
スミノ：そんなに危険なんだ……。
優也：PCは、バットステータスを無効にするエフェクトを取る確率が少ない。実際に、俺も取ってない。
スミノ：確かに、かなりの歴戦の人でも、普通は取ってないね……。
優也：そうなると、危険性が高いバットステータスは、タイタスを使って不利な効果を無効にしなければならない。無計画に使うとPCが簡単にジャーム化するので注意をすること。
優也：注意するバットステータスは、邪毒、硬直（白兵PC限定）、重圧、憎悪だな。あとはバッドステータスではないが、ダイス減少系。
瑞穂：経験的には、硬直使いは結構会いましたね……。マイナーで解除されるとはいえ、白兵型には辛いバッドステータスです。
スミノ：憎悪はタイタス昇華で回復が必要だね……。手数をひとつ潰された上に、味方がダメージを受けるわけだから。
瑞穂：邪毒はランク次第ですね。クリンナップ、つまりターン終了時にランク×３点ダメージですから、３ランク程度でリザレクト封じとして使っていくと、それなりにＰＣが苦しみます。
優也：次は、防御面だな
スミノ：ドッジ、ガード、装甲値。それから、ダメージを直接減少させるエフェクト。
優也：ドッジとダイスでガード値が変わるエフェクトは、注意して運用をしないといけない。「時の運」が怖いんだ。
スミノ：10面ダイスを複数振ると、バラけるからね……。
瑞穂：防御用に使うエフェクトは控えめにして、その分ＨＰを高め……がセオリーでしょうか。
優也：それを踏まえた上での、HP70〜90という先ほどの目安だ。
スミノ：ふんふん。
優也：ただ、全部を全部そのまま受けてたらボスとしての貫録もないから、数字が決まっているガード値のエフェクトやダメージ減少系のエフェクトをひとつぐらい持っても良いぞ。
スミノ：タイタス復活がなくてＨＰが高いボスは、何点か止めるだけでも結構違うもんね。そういえば、装甲値はどうするの？
瑞穂：いっそ０にしちゃうか、５点前後がいいでしょうか。どんなに高くても10点までです。これを超えると、明確に相性が出ちゃいますので。
優也：この他、《蘇生復活》に代表される復活エフェクトや、ダメージを０にするエフェクトなど、切り札が１つあった方がいい。
瑞穂：シンドロームに属するエフェクトでは、120％制限に復活やダメージ無効が多いので、それを使うとバリエーションが出ますね。毎回《蘇生復活》も芸がありません。
優也：120%制限のエフェクトは、ボスのためのようなものだからな。反則的な性能ばかりだから注意して使うように。
スミノ：侵蝕率が重いからＰＣだと無理だよねぇ。
瑞穂：他には、一般エフェクト《ショックアブソーブ》が後出しで使えるので便利です。《ピンポイントガード》のようなガード値を大幅に上げるエフェクトは、相手のダメージより先に宣言しますから、読みが必要になるんですよ……。
スミノ：良くも悪くもダメージを減らすだけだから、ＰＣの攻撃が無駄にならない、つまり実質的に追加ＨＰとしてしか機能しない、というのがポイントだね。30点くらい止めれば十分かな。
■ザコの作り方
スミノ：ボスはおっけー。それ以外の敵はどのくらいの強さなんだろ？
優也：それ以外の敵の場合には、まず役割を考えるのが先だ。
・ボスを守る役目
・PCの移動を阻害する役目
・PCを攻撃（妨害）する役目
優也：2番目と3番目は、兼用が多いな。移動を阻害といっても、エンゲージを置くだけで白兵型に対する一定の足止めになる。
瑞穂：逆に、敵側からエンゲージすれば、射撃型・ＲＣ型を拘束することができますね。それ以外、つまりエフェクトを使った移動阻害、妨害関係は、現実的に対抗困難ですから、やりすぎるとうっとおしいだけで面白くもなんともありません……。さじ加減に注意、ですね。
優也：HPは、白兵の敵は35前後。その他の敵は30前後が目安だな。作成状態のままでHP増加エフェクトを使うなってことだ。
スミノ：HPが30あると、基本的に一撃では倒せないことが多いけど、それでいいの？
優也：PC側の攻撃は、一人だけじゃないんだ。一撃で終わってほしくないさ。
スミノ：ふむふむ。
瑞穂：あとは、ボス以外の多くの敵は、基本的に《コンセントレイト》は使えませんね。
優也：使えてもLv２、クリティカル値８までが多いな。
瑞穂：侵蝕率によるレベルアップ込みで、２レベルエフェクトを２〜４つ使える程度なのが普通です。ダイスが10程度。攻撃力は、5〜10もあれば十分でしょう。
優也：余り多すぎるとボスと変わらなくなるからな。
瑞穂：ちなみに、侵蝕率は100％か120％固定がほとんどですね。ダイス＋３個でエフェクトレベル＋１です。
スミノ：装甲値やガードは？
瑞穂：たいては申し訳程度です。ＰＣ側の与ダメージが２０点台後半程度と考えて、どの程度耐えれるかから逆算するといいでしょう。
優也：敵全体に言えることだが、バランスを間違えないようにすることが大切だ。
瑞穂：簡単に模擬戦をしてみるのもいいと思います。ルールブックの勧めに従えば、命中の達成値を30として、つまりダメージのダイスが４個で、攻撃力に22点を足して何ターン持つか、という計算をしてみればいいわけですね。
優也：とまぁ、以上か〜？
スミノ：うーん。なんとなく分かったような分かってないような……。
優也：じゃあ、実際にひとつ作ってみようか？
瑞穂：いいですね。では次回は、シナリオメイキングで。
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