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自主避難者の高速道無料化開始
4月27日 6時24分

自主避難者の高速道無料化開始
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原発事故の影響で自主的に避難し離れて暮らす家族を対象にした高速道路の無料化が、大型連休にあわせて26日から始まりました。

国は原発事故の影響で指定された避難区域の住民を対象に高速道路料金を無料にしていますが、26日からは福島県の一部の市町村などから自主的に避難し離れて暮らす家族も新たに対象となりました。
福島県内の高速道路の料金所では無料化を知らせる看板が掲げられ、利用者が家族の元に向かう姿が見られました。
復興庁によりますと、福島県外に自主的に避難している人はおよそ3万人に上り、父親を残して母子で避難するなど、離れて暮らす家族は5000世帯余りとみられています。
無料で高速道路を利用するには、元の自宅がある市町村に申請し証明書を発行してもらう必要があり、これまでに福島県郡山市や福島市などを中心に1269世帯から申請があったということです。
今回の無料化では車以外の交通手段は対象に含まれていないため、国に対して対象を広げて欲しいという要望が出ているということです。
自主的に避難する人を対象にした高速道路料金の無料化は来年3月31日までで、国は必要に応じて延長も検討したいとしています。

離れて暮らす家族は

福島県郡山市の中学校教諭、瀬川芳伸さんは去年の夏から家族と離れて暮らしています。
妻や1歳から5歳までの3人の男の子と暮らしていた自宅は、原発からは距離が離れ避難区域には指定されていません。
しかし、事故で広がった放射性物質が子どもたちの健康に影響する不安をぬぐえず、妻と子どもたちをさいたま市に自主的に避難させました。
瀬川さんは毎週、仕事を終えた金曜日の夜に車で家族の避難先に向かい、日曜日に自宅に戻る生活を続けていて、高速道路とガソリン代は月に5万円ほどとなり、家計の負担になっていたといいます。
無料化が始まった26日、瀬川さんは子どもたちのためにこいのぼりなどを車に積んで家族の元に向かいました。
瀬川さんは連休の期間中は、子どもたちとこいのぼりを飾り、ゆっくり過ごすことにしています。
今回の無料化について瀬川さんは「家族に会えるとほっとするし、子どもの笑顔が何よりうれしいです。別れ際にはいつも子どもが泣くので切なさは残ります」と話していました。
妻の由希さんは「高速料金に加えてガソリン代もかかり、経済的にはいっぱいいっぱいだったので、高速だけでも無料になり本当に助かります」と話していました。

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