液状化:自宅全壊8日後急死 震災関連死に認定 千葉県
毎日新聞 2013年05月01日 22時04分(最終更新 05月01日 22時18分)
千葉県は1日、東日本大震災の液状化被害で自宅が全壊し、震災発生から8日後の避難生活中に急性心筋梗塞(こうそく)の疑いで死亡した菅谷久子さん(85)=同県旭市溝原=が災害関連死と認定されたと発表した。今年3月29日付で、死亡から2年以上たっての認定。旭市は「過去のカルテを集め、持病の有無などを調べるのに時間がかかった」としている。
県などによると、菅谷さんは2011年3月19日、2カ所目の避難先となった親戚宅で体の不調を訴え、搬送先の病院で死亡した。同6月、遺族から旭市に関連死に認定するよう申請があり、市災害弔慰金等支給審査委員会は「死亡は避難生活中のストレスが要因」と結論づけた。
旭市では津波で13人が死亡したが、避難生活中の死亡を認定したのは初。また、全国的にも液状化被害と災害関連死を結びつけたケースは「聞いたことがない」(復興庁)という。【田中裕之】