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5つ星のうち 5.0
明るい話題を求めて購入、日本は原子力発電の安全性向上に貢献すべき, 2010/11/23
店頭で見かけて即購入した。無意識のうちに明るい話題を求めていたのだと思う。井沢氏も終章で「日本は元気をなくしている、そんな状況の日本人に活を入れたい」という気持ちで書いたと述べている。 日本人が人類の幸福と発展のために貢献してきた役割は非常に大きいが、そのことを当の日本人が一番知らない。もちろん、イギリスBBC放送が行った「世界に貢献している国」として2006年から3年連続で日本がダントツだということも知らない。 著者は、ものづくり、食べ物、日本文化、国際貢献の各分野ごとに、日本人が作り上げて世界に広めた技術や文化を詳細にレポートし、日本人に「自信を持て」と呼びかけている。自動車や電気製品など日本製品が世界中で使われていることはよく知られているが、それは日本企業が「自社の利益のため」にやっていることであって、「世界に貢献しているとは言えない」と思いがちだ。エコノミックアニマルという言葉のように自虐的に考えてしまうところがある。しかし、企業の利益も上げながら、世界中の人達が便利な生活を送れるように貢献していると考えるべきなのだ。 そして本書の最後では、今後日本が開発すべき技術として、iPS細胞による再生医療、生活サポートロボット、海水淡水化を挙げており、さらに世界に先駆けて高齢化社会の模範スタイルを作れば良いと述べている。 さらにもう一点、原子力発電に関して、日本には唯一の被爆国として原子力発電も許さないという考え方があるが、世界規模で今後のエネルギー需要を考えると、原発が建設されるのは間違いない。そういう前提で、より安全な原発が建設されるように日本が率先して原子力発電の安全性向上に取り組むべきという意見を述べているが、この意見には大いに賛同する。
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5つ星のうち 5.0
官僚主導が日本をダメにしたのだ!, 2010/11/23
本書の趣旨は、 ・国家の主人は官僚ではない! ・日本の政治を、官僚支配から国民の代表である政治家の手に取り戻せ。 だ。 戦時中までは、官僚は官吏服務令によって天皇に忠誠を誓っていたが、天皇が象徴となり主権者は国民になった後は、国家の頭は自分たち官僚で、国民は税金を差し出す手足だと考えているらしい。さらに国民から選ばれた国会議員などは全く相手にしていないらしい。もちろん一人一人の官僚が表面的にそんなそぶりを見せることはない。 小沢民主党が掲げた政治主導とは、主権者である国民に選ばれた国会議員が国民のための政治を行おうとするものであるが、官僚たちは「集合的無意識」のうちに鳩山首相と小沢幹事長を辞任に追い込んでしまった。マスゴミも意図的または無意識のうちに、偏向報道を繰り返し「民意」を作り上げ官僚に加担してしまった。副島隆彦×佐藤優は、これらの闘争で官僚側が勝利すると日本にファシズム(コーポラティズム)国家が誕生してしまうという危機感を持つと言う。 それにしても、小沢潰しのための検察官僚の異常なほどのバッシングは佐藤氏の言う「集合的無意識」によるものだけなのだろうかという疑問が残る。これに関して、週刊ポスト(2010年11月19日号)に「日本のタブー「法曹マフィア」の研究 この国を牛耳る検察・裁判所という最大の利権集団」という記事があり、 ・検察庁には「事務次官級以上」の高給取りが69人もいる ・裁判官の退職金は8000万円以上になる などの信じられないような特権が与えられていることが書かれている。 小沢氏は、これら法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)の特権剥奪することを考えていたから狙われたのである。現政権の仙石、枝野なども弁護士であり、既得権益集団に含まれるのである。
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5つ星のうち 2.0
若者への檄文と思いたいが、アメリカ礼賛と自慢話が鼻につく, 2010/11/21
書店の店頭で見て「面白そう」と思って購入したのだが、読後感は満足ではない。どこかすっきりしない感じが残る本だ。 日本の若者に檄を送るという主旨で、世界に目を向けよう、世界に出て行こう、英語がしゃべれるようになろう、ということが書かれているのだが、ほとんどアメリカ優位の目線で書かれており、著者の頭の中では「世界=アメリカ」になっているのだろうと思われた。アメリカ留学をしたという著者の自慢げな話を散りばめて、アメリカ礼賛、日本批判をしているが、「英語がしゃべれてユーモアのセンスもあるという自分は除きます」というスタンスが見え見えなところも不快の原因だ。引用されているジョークに下ネタ関係が多い。これが著者の言うユーモアのセンスなのか。 日本の政治家を批判しているが、どこかで誰かが言っていたことを改めて書いているに過ぎない。批判の中身もテレビ番組などの偏向歪曲報道に基づいているに過ぎず、ジャーナリストとして自分で取材したものではないようだ。さらに、マスゴミの偏向報道に基づいていながら「マスコミの無知」などと、それをけなして自己矛盾に陥っている。 ちなみに「恥の殿堂」の続編として書かれたものらしいが、レビューは散々な内容だった。推して知るべしというところか。
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5つ星のうち 4.0
自由と不自由の境界は人それぞれ、自分なりに自由の領域を広げていきたい, 2010/11/13
著者は建築分野の元大学助教授で「スカイ・クロラ」シリーズなどの作家でもある。奥さんはささきすばるさんというイラストレータらしいが、お二人の名前は知らなかった。この本は、少し前に店頭で見かけ購入したものの読みそびれていたものだ。著者がまえがきにも書いているように「説教くさい、胡散臭い」というイメージを持って、読むのをためらっていたような気がする。 まえがきで、昔のように自由がなかった時代に比べて今の日本は「自由」だが錆びついていると言う。また、この本を読んでも結論は得られず、簡単に自由は得られないことがわかるだけだがそれだけでも価値があると言う。 これはまさにその通りと思う。「自由」という概念が人それぞれで違うだろうし、同じ人でも年とともに変わっていくと思われるからだ。生きていく上で、人は様々な支配(制約)を受けているが、その支配を支配と感じることができなければ、その人は「その範囲内では自由である」ということになる。 現在の日本には、封建社会や軍国主義のような目に見える支配はなくなったが、巧妙な安心の皮をがぶった密かな緩やかな支配、富を集めようとする支配は続いている。例えば、スポンサーの利益になる(商品が売れる)ようなマスコミやメディアの報道により煽動・洗脳されるのも支配、○○式や△△会と名が付くものに半強制的に参加させようとするのも支配、明るいことが良いことで暗いのは悪いと決められるのも支配、というようなものである。 いろいろな支配から抜け出す、乗り越えることが自由になることであって、達成感を得たときの満足感が自由になったと感じるということだ。支配の存在を認識するためには考えることが必要で、その支配から逃れて自由になるためには、さらに考えることが必要である。 著者の主張は、「自由」とは支配から解放され、自在・思うがままになることである。つまり、自在になるためには、まず「支配」の存在に気づくことが必要である。その支配から開放されるためには、乗り越えるための能力を身につける必要があり、当人の努力が必要であるということだ。能力や努力には限界があり、永遠に「完全な自由」は達成できないと思われる。しかし、自由と不自由の境界は人それぞれだが、自分なりに自由と思える領域を広げていきたいと考えさせられた。
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5つ星のうち 4.0
軽快な動作に期待!, 2010/11/11
Amazon Vine 先取りプログラム™ メンバーによるカスタマーレビュー (詳しくはこちら)
以前、フリーソフトのウィルスソフト、ファイヤーウォールソフトなど複数ソフトを使い分けていたが、起動が遅くなったためNorton 360に移行した。しかし、フリーソフトのときと同様に遅くなってきたため、再度こちらに乗り換えることにした。本格的に使うのはこれからだが、大変評判の良いソフトなので期待している。
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5つ星のうち 4.0
頭を柔らかくする自転車エッセイ集, 2010/11/7
本屋の店頭で見かけて、「変な名前」の著者による「変なイラスト」が書かれた「変な名前」の本だと思ったのが読むきっかけだ。なんと吉田電車とか吉田観覧車という続編も出ているらしい。この「変なイラスト」だが、てなもんや三度笠の頭に椎茸の軸のような胴体とヒョロヒョロの手足を付けたキノコのようなキャラクタだ。 内容はギャグ漫画家の著者が、愛車のマウンテンバイク「ナイスバイク号」に乗ってネタ探しをして回るというエッセイ集だ。もともとはWeb現代(現在MouRaに改称)で公開されたものらしい。エッセイなのでいろんな話があるのだが、その中でちょっとおもしろいと思ってしまったことは、 ・回転寿司で「注文する」のは俺はどーしてもいやだ。相撲を見にいった客がいちいち「じゃあ次は誰vs誰の取り組みをお願いします」と頼まなきゃならないのと同じではないか。 ・補助輪がとれたときの記憶を覚えているか。片側をはずして走りすーっと体が浮くような感じ。 ・ふるさと岩手県を後にして上京した理由の一つに「民放が二局しかなかった」がある。昔の地方はどこもそうだった。さらに昔は民放一局だったよね。 ・スイトンだって広義ではパスタだろう。たしかに!それにしてもラーメンなど麺類の話が多い。 ・太陽の塔の背中に、黒い太陽が描かれている。これは知らなかった。どういう意味がこもっているのだろうか。
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5つ星のうち 5.0
今の日本の舵取りをお願いしたい政治家だ, 2010/11/7
亀井静香という政治家のことは以前から気になっていた。髪型が常に乱れている、ベランメェ調の話し方をする、どちらかというと悪者扱いされる・・。しかし、どこか憎めない感じがする、金融庁で第二記者会見を始めたオープンな姿勢を持っている・・ そんなときに出版されたのがこの本である。著者はフリージャーナリストだ。2009年9月から8ヶ月間、鳩山内閣で金融・郵政改革担当大臣を務めているときの記者クラブ会見、第二記者会見での発言の中から収録し、著者が注釈を加えた内容である。ほぼ一気に読み終えたが、素直に良書であると言える。 はじめににも書かれているが、本書を読むと亀井さんがいかに日本を国民を思っているかがよくわかる。小泉政権で実施された郵政民営化に反対するのも国民の金融資産を守るためだ。これらの会見録全文が金融庁のホームページに保存されているそうだ。 この本を読めば、記者クラブに属する大手マスゴミが、いかに嘘や偏向歪曲したことを報道しているかも良くわかる。 自民党時代に小泉に首相を譲ったことを後悔しているという話だが、もしそのときに亀井首相が誕生していたらどのような日本になっていたのだろうか。亀井さんのようなまともな政治家に日本の舵取りをして欲しいと願う。 本書の主旨(亀井さんの魅力を知ってもらう)とは異なるが、CIAに暗殺、植草一秀冤罪事件、中川昭一不審死、りそな会計士不審死、それを調べていた新聞記者の転落死や「自殺」、実際にこのようなことが起きているということに恐怖を感じる。
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5つ星のうち 4.0
何気ないことを違った角度からみた考え方、表現が面白い, 2010/11/7
「吉田自転車」の続編エッセイ集。読みながらニヤニヤしてくるような(いやらしいとかそういう意味ではなく)何気ないことを違った角度からみた考え方、表現の仕方が面白い。 ・ピンクという色は、お色気の過剰な代表色にさせられて哀れだ ・モノレールは電車でも飛行機でもないコウモリのような乗り物 ・俺は小心者であるが故に、物事のルールのようなものをしっかり守りたい男である。こいつ迷惑だな、と思われたくないために、必死で迷惑をかけないように行動する。 ・路面電車が止まる停まるところは駅ではない、停留所という。バスはバス停、電車は電停。
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5つ星のうち 4.0
日常に起こりそうな話の短編集, 2010/9/26
家日和というタイトルからは、どういったジャンルの小説なのかはわからないが、6編の夫婦の短編集だ。夫側からの話と妻側からの話があり、それぞれ日常に起こりそうな話題を取り上げてそれなりに、読み手をうまく引き込んでおりおもしろく読んだ。 それにしても、奥田英朗という作家は、いろんなジャンルの読ませる小説を書く。
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5つ星のうち 5.0
公式「点の記」に代わる実録資料だ, 2010/9/25
少し前に映画化されて話題になっていたので読んでみた。 副題の「点の記」とは何かが分からず気になっていたのだが、「点の記」とは、地図作成のための基準となる三角点の設置記録資料で、一等三角点〜三等三角点の場合に作成されるものということだ。国土地理院には永久保存資料として保存されている大変貴重なものである。 この本の主人公柴崎芳太郎氏は、国土地理院の前身である当時の参謀本部陸地測量部の測量手として、苦労の末劔岳登頂に成功したが、四等三角点しかしか設置できなかったため、公式な「点の記」は作成されなかった。新田次郎は、柴崎芳太郎氏の功績を残すため、この小説を「劔岳点の記」と命名し、公式「点の記」に代わる資料としようと考えたのではないかと思われる。 測量手の柴崎芳太郎、測夫の木山竹吉、生田信、案内人の宇治長次郎など、それぞれが自分の任務・役割を果たすために一致協力する様がよくわかる。また、柴崎の奥さんの葉津よさんの健気なかわいらしさも行間から伝わってくる。 前人未踏と言われていた劔岳山頂には、錫杖の頭と剣が残されていて、奈良時代の修験者が登頂し残していたのではないかということだが、この事実にも驚かされる。
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