2012年02月29日

学問と原子力の切っても切れない関係−学会報告すらねじ曲げ、教授にまで就任も



「いつ起きても」を削除 巨大津波の記述、文科省
 東日本大震災直前の昨年2月、政府の地震調査委員会(文部科学省)が東北地方の巨大津波について、報告書に「いつ起きてもおかしくはない」と警戒する記述を盛り込むことを検討しながら、委員の議論を受けて削除していたことが、28日までの文部科学省への情報公開請求などで分かった。「切迫度のより高い東海地震と同じ表現を使うのは不適切」との理由だった。

 報告書案は震災8日前、文科省と東京電力など3社との非公式会合に提示。電力会社の要求でさらに表現を弱めた修正案がつくられたが、結局公表されなかった。

 委員は大学の研究者を中心に気象庁などの専門家ら計十数人。報告書は、三陸沖―房総沖の地震の発生確率などを求める「長期評価」の見直しの一環で作成していた。

 開示資料と取材によると、報告書案では「宮城県沖から福島県沖にかけて」という項目を新設。両県の太平洋沿岸の地中で、過去2500年間に貞観地震(869年、マグニチュード推定8・3)など計4回、巨大津波が来たことを示す堆積物が見つかったとの研究結果に基づき「(周期から)巨大津波を伴う地震がいつ発生してもおかしくはない」と記述した。

 だが、この文言が東海地震と結び付けて考えられる可能性があるなどとの指摘が出た。30年以内の発生確率が87%(現在は88%)だった東海地震と比べ、貞観地震などの再来にはそこまでの切迫性はないとして「発生する可能性があることに留意する必要がある」と弱められた。

 当初あった「巨大津波による堆積物が約450〜800年程度の間隔で堆積」「前回から既に500年経過」などの表現も削除された。

 東日本大震災について、地震調査委は昨年3月11日時点にさかのぼって発生確率を推定。「30年以内で10〜20%」だったとしている。


 一民間企業が、なぜこのような研究会の資料を内々に見せてもらう権利があるのか、そしてその電力会社の言うことを唯々諾々として聞く文科省。こんな表現を変えたところで地震は起こるときには起こります。このようなことをするのに一体何の意味があるのでしょうか。

 気象庁(国土交通省の下部組織のようですが)は、放射能測定を隠蔽しようとして、朝日新聞に暴露されました。

プロメテウスの罠 第3部 本庁は告げた「放射能観測を中止せよ」から
 ギリシャ神話に人類に火を与えた神族として登場するプロメテウス。第3部「観測中止令」のテーマはお役所の論理。福島第一原発の事故を背景に、国とは何か、民とは何か、電力とは何か、を考える。2011年11月に朝日新聞に掲載した連載全15回をWEB新書化。
第1章 突然、本庁から電話
 2011年3月31日、気象庁気象研究所の研究者、青山道夫(58)は日本から届いたメールに驚いた。モナコで国際原子力機関(IAEA)の会議に出ていたさなかだった。
 「放射能観測をやめろって? 半世紀以上続いてきた観測なんだぞ」
 気象研は1954年から放射能の研究をしている。きっかけはビキニ環礁で行われた米国の水爆実験だった。57年からは大気と海洋の環境放射能の観測を始め、一度も途切れることなく続けてきた。いまや世界で最も長い記録となり、各国からも高く評価されている。

 それをなぜやめなければいけないのか。よりによってこの時期に。
 メールの主は茨城県つくば市にある気象研の企画室調査官、井上卓(47)。3月31日午後6時、本庁の企画課から突然、電話があったという。
 「明日から放射能観測の予算は使えなくなる。対応をよろしく、と」
 放射能が観測史上最高の値を示している時に、なぜやめるのか。聞き返したが、本庁は「その方向で検討してもらうしかない」という。
 井上は途方に暮れた。
 あと6時間で11年度も終わる。その最後の日の退庁時刻も過ぎたころになって、明日からの予算を凍結するなんて聞いたことがない。
 しかし、本庁の指示とあれば考えている時間はない。井上は分析作業員を派遣していた業者に電話した。
 「突然で申し訳ありません。派遣職員の方に明日からは出勤しないよう、連絡いただけないでしょうか」
 放射性物質の分析という特殊な技術を持つ人材と補助業務をする専門の職員を「放射能調査研究費」で雇っていた。その予算がなくなれば、明日からの給料は払えない。
 「所内関係者を集めろ」
 「会計課は送別会のはずだぞ」
 「電話して呼び戻せ」
 企画室はてんやわんやとなった。
 気象研での放射能研究の中核は、地球化学研究部の青山と環境・応用気象研究部の五十嵐康人(53)だ。
 家に帰っていた五十嵐が呼び出された。企画室の職員が説明した。
 「福島原発事故に対応するため、関連の予算を整理すると文部科学省から本庁に通達があったそうです。緊急に放射能を測らなければならなくなったので、そっちに予算を回したいと……」
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第2章 無視して採取続けた
 気象庁気象研究所の研究者、青山道夫(58)は11年4月3日、モナコの国際会議から帰国するなり、企画室に飛び込んだ。
 「放射能観測の予算凍結ってどういうことですか。本庁にもう一度確かめてください」
 調査官の井上卓(47)は答えた。「文部科学省が予算を配分してくれないのだそうです」
 青山は文科省に連絡を入れた。
 「今もっとも放射能観測が必要とされているときに、測るのをやめろとはどういうことですか」
 担当は文科省原子力安全課の防災環境対策室である。その調整第一係長の山口茜から返事があった・・・


 続きは読んでいただくとして、明らかな隠蔽工作です。その一つの証左として、

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放射線の影響予測については、国の原子力防災対策の中で、文部科学省等が信頼できる予測システムを整備しており、その予測に基づいて適切な防災情報が提供されることになっています
 防災対策の基本は、信頼できる単一の情報を提供し、その情報に基づいて行動することです。会員の皆様はこの点を念頭において適切に対応されるようにお願いしたいと思います
 
 これは、SPEEDIのことを指しているのは明らかです。なぜ、この学会長は、政府中枢にSPEEDIがあることを教えるのではなく、学会員に黙れと行っているのでしょう。もしかしたら、政府から何らかの圧力がかかったのではないのですか?昨日の政府中枢はSPEEDIを知らなかったという話と明らかに矛盾しています。

 とにかく、学会員は黙っておけと一番大事な時期に会長から直々にお達しが出ています。上のプロメテウスで書かれた内容と全く同じです。そして、この時期の気象予報
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 一体これで、どのように判断すればいのでしょうか。この時期の放射能を予想してくれていたのは、ドイツ・ノルウェーの気象局でした。

ちょっと話はそれますが・・
奈良林直 北海道大学教授
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奈良林 直(ならばやし ただし、1952年 - )は日本の工学者、工学博士。元東芝社員、現在北海道大学大学院工学研究院教授で、原子炉工学の研究を行う。原子力安全委員会専門委員。
略歴 [編集]1952年 - 東京都に生まれる。
1972年 - 東京工業大学工学部機械物理工学科入学[1]。
1978年 - 東京工業大学理工学研究科原子核工学修士課程修了。
1978年 - 東芝入社。原子力事業本部原子力技術研究所に配属。原子炉の安全などについての研究を行う[2]。
1991年 - 東京工業大学より工学博士の学位授与。
1991年 - 東芝 原子力技術研究所主査就任。
2000年 - 東芝 電力・産業システム技術開発センター主幹就任。
2005年 - 北海道大学大学院工学研究科助教授就任。
2007年 - 北海道大学大学院工学研究科教授就任。
研究 [編集]原子炉の免震構造や配管等の異常を自律検知するシステム等の原子炉安全工学、惑星間航行用原子力推進宇宙船などについての研究を行う

 プルトニウムは飲んでも安全と言われている先生です。この方、何処かで見たことあると思っておりましたが、週刊誌を読んでいるときに高橋毅現1F所長の思い出話をしていて、思い出しました。私が本店にいたのは、1993-1995年です。その時に、この人と仕事をしたことがあるのを思い出しました。穏やかなしゃべり口でしたが、なんの話だったか・・PSR(定期安全レビュー)か、停止時安全性か、水位計問題か・・ちょっと思い出せませんが、とにかく一緒に仕事をしていました(あちらは東芝)とても、論文など書けるはずもないと思うのですが、なぜかしら今は北海道大学教授で、「原発安全」をテレビに出演しては話しています。
 この方がなぜ、北海道大学教授として迎えられたのか。そこを調べるだけでもいろいろと見えてきそうな気がします。

 学問と原子力。 信じられないくらい密接につながっている印象を受けます。
 
◆関連ブログ
3月12日未明の東電FAXにSPEEDI情報が掲載−政治家は知らなかったと証言2012年02月28日
タグ:放射能
posted by いんちょう at 21:37 | Comment(3) | 原子力

2012年02月28日

3月12日未明の東電FAXにSPEEDI情報が掲載−政治家は知らなかったと証言



SPEEDI“存在も知らず”2月28日 6時38分
 去年3月の原発事故で、放射性物質の広がりを予測するシステム「SPEEDI」が住民の避難にいかされなかったことについて、菅前総理大臣ら、事故の対応を中心となって行った政治家たちが「所管する文部科学省などから説明を受けず、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」と民間の事故調査委員会に対して証言していることが分かりました。

原子力事故が起きた際に放射性物質の拡散を予測するシステム「SPEEDI」は、開発・運用に120億円の費用が投じられながら、去年3月の原発事故で住民の避難に生かされず、政府の対応に批判が出ています。
これについて、28日に公表される民間事故調の報告書の中で、事故対応を中心になって行った菅前総理大臣ら5人の政治家が「所管する文部科学省などから説明がなく、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」と証言していることが分かりました。
調査の対象となった5人のうち、当時の枝野官房長官と福山官房副長官は、2号機から大量の放射性物質が放出された去年3月15日ごろ、マスコミからの指摘で初めてSPEEDIの存在を知ったと話しているほか、当時の海江田経済産業大臣は「存在すら知らなかったので、データを早く持ってこいと言うことができなかった。本当にじくじたる思いだ」と述べたということです。
SPEEDIの説明がなかったことについて枝野前官房長官は「予測の計算に必要な放射性物質の放出に関する数値が得られなかったためデータの信頼性が低く、説明の必要はないと判断した」と文部科学省から報告を受けたと話しています。
これについて民間事故調は、28日公表する報告書で「SPEEDIは原発を立地する際、住民の安心を買うための『見せ玉』にすぎなかった」と厳しく批判したうえで「住民の被ばくの可能性を低減するため、最大限活用する姿勢が必要だった」と指摘しています。
また、災害時の情報発信に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は「原子力災害が起きている最中に指揮官である官邸の政治家が存在さえ知らないというのは通常は考えられない。SPEEDIの存在を政治家に報告しなかった官僚も問題だが、官邸にも危機管理能力がなかったと言わざるをえない」と話しています。


 なぜ、事故の検証を民間でやっているのでしょう。本来なら、国会議員が中心となって委員会を立ち上げ、強制力のある捜査をしなければならないはずです。非常におかしな話です。警察権力を使って、きちっとするべきではないのでしょうか。民間の捜査ですから、東電は事故対応の方が優先されると公言してはばからず、協力すらしていません。

東電「優先順位は事故収束」と釈明 民間事故調の聴取拒否2012.2.28 14:25 [エネルギー]
 東京電力は28日、民間の有識者からなる「福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)」の聴取に応じなかった理由について、「基本的に民間の任意団体。事故収束に取り組むことを優先順位の第1とした」と釈明した。

 東電の寺沢徹哉広報部長は会見で「(民間事故調から)幹部へのインタビューの要請があったが、事故の一刻も早い収束や中長期の課題、賠償に全力で取り組んでいるので、インタビューへの協力は控えた」と述べた上で、会社として一部の質問事項には回答していると説明した。

 民間に任せて良い話でしょうか。検察の行うべき内容だと私には思えますが。

 放射能放出を伴う原発災害が起きたときには、風向きを気にするのは当たり前の話です。

から
・・・この漫画はお薦めです。この漫画で言う最悪の事態が起きました。1984年7月の作品。ゴルゴ13の中でも名作です。私は、この漫画を読んでから、東電原子力に入社し、その描写が正確であることに驚いたものです。(この原発は加圧水型ですが)そして、この漫画を読んでいたからこそ、原子力安全神話に洗脳されなかったのだろうと今では思います。
 是非ご一読ください。
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所長のバリーは、放射能漏れが起きた時に、一番に風向きを気にしていますね。

 日本はどうだったのでしょうか。一次資料として、東京電力(株)福島第一原子力発電所  異常事態連絡(事業者報告)があります。要保存です。
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 これは3月12日の3時頃に官邸、市町村に送られたFAXの控えです。当時の海江田経済産業大臣は「存在すら知らなかったので、データを早く持ってこいと言うことができなかった。本当にじくじたる思いだ」と述べたということですが、本当でしょうか。私には、これはSPEEDIに等しい情報にしか見えないのですが。

 また、事故当初の風向き・・・なぜかしら計器故障でごっそり抜けています。
気象庁が風向きを隠蔽?福島原発周辺から
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 そして、このような話もあります。

〔原発事故〕菅直人首相(当時)が「SPEEDI」の存在を知っていた傍証
下記は訓練の動画です。なぜ、SPEEDIを知らなかったと言えるのでしょうか。少なくともここに出た役人は、きちんと説明しなければならないのではないですか。
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少なくとも、周りにいる役人達は、知っていたはずです。東電から送られてきているFAXを見て、誰も何も説明しなかったのでしょうか。不思議でなりません。

 これでも、まだ原発再稼働ですか?

(追記)
拡散予測、米軍に提供 事故直後に文科省
 東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月14日、放射性物質の拡散状況を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による試算結果を、文部科学省が外務省を通じて米軍に提供していたことが16日、分かった。
 SPEEDIを運用する原子力安全委員会が拡散の試算結果を公表したのは3月23日。公表の遅れによって住民避難に生かせず、無用な被ばくを招いたと批判されているが、事故後の早い段階で米軍や米政府には試算内容が伝わっていた。
2012/01/16 22:21 【共同通信】


 文部省は外務省を通じて、米国に情報を渡していたにもかかわらず、原発の所管大臣である海江田氏は何も知らなかったと。一体、この大臣はなんのためにいたのでしょうか。何も知らないまま、玄海の再稼働を言ったのでしょうか。不思議な国です。

◆関連ブログ
100mSv安全宣言(by 原子力安全委員会)、SPEEDI、海水中断について2011年05月22日
タグ:事故 官邸 役人
posted by いんちょう at 20:32 | Comment(9) | 原子力

2012年02月27日

講演会のまとめ(5回分)



 今まで5回の講演会を行いました。講演会資料は、いずれもブログから作成したので、作成自体はそれほど時間がかかっているわけではありません。ブログの方がはるかに濃く書かれていますが、全てを読み返すには、半日近くかかってしまいますので、現実的ではないでしょう。

 1日最低2時間程度はブログ作成に費やしています。よくもまあ、一年近く続いたものだと自分でも感心します。事故当初、考えていた以上に、政府の対応は鈍く、さらに害悪さえ及ぼしています。特に、放射能を閉じ込めようとするのではなく、嬉々として拡散しようとする態度はまことに信じられません。
 放射能は怖いと皆が思っていることに対して、御用学者なるものがしたり顔で出てきて、マスコミ、特にテレビでウソばかり述べる。カネを持つスポンサーがこんなにも強いものだとは、私は全く知りませんでした。

 まあ、前置きはいいでしょう。今年になってから始めた講演会をここでメモ的に残しておきます。スライドは微妙に異なりますが、話している内容はほぼ同じです。

2012年1月14日(土) 二内科(出身医局)


2012年1月18日(水) 熊本市医師会


2012年1月26日(木) やましろ病院 -DVD販売中-


2012年1月29日(日) 水俣 -DVD販売中-(講演内容のみ−ビデオがこれとは異なります)


2012年2月7日(火) 医師会−杏龍会理事会


核実験地図


配付資料
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◆関連ブログ
フクシマの真実と内部被曝 熊本市医師会講演会(2012.1.18)
やましろ病院での講演会「フクシマの真実と内部被曝」(2012.1.26)2012年01月27日
フクシマの真実と内部被曝−2012.1.29 水俣2012年01月30日
タグ:講演会
posted by いんちょう at 17:42 | Comment(7) | 原子力

2012年02月26日

放射能の実力試験−推進派からの挑戦状



 放射能については、いわゆる推進派と言われる人たちの安全デマが、残念ながらマスコミをはじめとして、日本では信じられているようです。直感的におかしいとみんなが思うのですが、「正しく」怖がるという人は、こちらの弱いところをついてごまかしてきます。

 勉強したあとに必要なのは復習とテストです。テスト教材として適しているのが、上記安全デマがちりばめられた安全教の配付資料です。

何度も紹介していますが、産業医科大学のスライドがもっとも良くできています。よく読んで、どこが間違っているのか、自分なりに考えてみてください。

 これらのデマは、嘘ばかり書いているわけではありません。本当のこととウソが巧妙に混ぜられているから、人間は騙されるのです。以前、こちらで分析しましたが、だいたい次の構成となっていると言って良いでしょう。

・始まりの文章は、誰が読んでも正しいことを書く。
・文章の途中までは、自分の意見とは反対の意見をただしいかのように記述する。
・本来はただしい意見を、突拍子もないとんでもないことと結びつけることによって、ただしい意見も間違いだといった印象を植え付ける。
・最後には、また誰が読んでもただしい意見を述べる

 発表の場合には嘘と本当が混ぜて話されます。それで、みんななんとなくおかしい気はするが、自分が間違っていたのだろうという感じになってしまうのです。

結論は全ての報告が同じです。

重松 逸造
1990年4月、IAEAが発足させたチェルノブイリ原発事故をめぐる国際諮問委員会(IAC)の委員長に就任。各国から集められた200人の専門家集団の責任者として、ソ連国内の汚染状況と住民の健康の調査、住民の防護対策の妥当性の検討を目的とする国際チェルノブイリプロジェクト実施にあたった。翌1991年5月、ウィーンのIAEA本部で開かれたプロジェクト報告会において、汚染地帯の住民には放射能による健康影響は認められない、むしろ、「ラジオフォビア(放射能恐怖症)」による精神的ストレスの方が問題である、1平方km当り40キュリーという移住基準はもっと上げてもよいが、社会的条件を考えると今のままでしかたないであろう、との報告をまとめ発表した。

産業医科大学のスライド
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2つとも共通しているのは、放射能による恐怖心から、実際の健康被害が起きたと主張しているところ。これが特徴です。・・わかりやすく言えば、「貴様等は大和魂がないから、被害が起きてしまうのだ」ですね。

 ちょっと面白い資料を教えてもらいましたので、ここで紹介します。皆さんは、このまちがいを指摘できますか?いわば、推進派からの実力試験問題

【放射能・原発事故関連】 誤情報対応表Plusから
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人工由来の放射線だけがDNAを傷つける
DNA への影響は放射線のタイプと量によって決まり、人工か天然かの違いはありません。一般に、放射線だけではなく、紫外線や食品中の成分によってもDNA への傷はできますが、生物にはこうした傷を元に戻す仕組みがあります。
[ちょっと補足]
放射性物質から出てくる放射線のタイプは放射性物質が何かによって違い、人工か天然かで違うわけではありません。体内での振る舞いは放射性物質によって異なりますが、これも人工や天然による差はなく、その物質が何かによって違うだけです。


 この記述は、もっとも初歩の話でありながら、かつ重要な話です。このまちがいをきちんと説明できない限り、その後の話ができません。本当の話とウソの話が混ざっています。これを読んで納得してしまうようであれば、まずは 内部被曝−その評価と治療方法で紹介している市川定夫先生の講義を聴いてください。早口ではありますが、わたしも講演会の中で必ず触れています。

キーワード
・内部被曝
・外部被曝
・放射能
・核種

この単語は必要です。

では、答え合わせ
DNA への影響は放射線のタイプと量によって決まり、人工か天然かの違いはありません。一般に、放射線だけではなく、紫外線や食品中の成分によってもDNA への傷はできますが、生物にはこうした傷を元に戻す仕組みがあります。
 外部被曝に関しては、この通りです。放射線源が天然だろうが、人工であろうが、アルファ線、ベータ線、カンマ線しかありません。そして、このような傷を治す仕組みが人体には備わっています。
このような状況下にあれば、この文章は100%ただしい。
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隔離されていれば、とんでくるのは放射線のみですからね。

[ちょっと補足]
放射性物質から出てくる放射線のタイプは放射性物質が何かによって違い、人工か天然かで違うわけではありません。体内での振る舞いは放射性物質によって異なりますが、これも人工や天然による差はなく、その物質が何かによって違うだけです。


 これが詐欺師の詐欺師たる所以の文章です。この文章はただしいのです。
・体内での振る舞いは放射性物質によって異なる
・その物質が何かよって異なる。

 天然にある放射能として人体に取り込まれるのは、カリウムしかありません。これは、ベータ崩壊して安定的なカルシウムに変わります。どちらも体内に豊富にあり、しかも蓄積されません。入った量と同じだけ排出されます。
 ところが、人工放射能は有名なところでセシウム、ストロンチウム、ヨウ素があります。
・セシウムは筋肉に蓄積し、心筋梗塞などの原因
・ストロンチウムは骨に蓄積し、白血病などの原因
・ヨウ素は甲状腺に蓄積し、甲状腺癌などの原因
となります。つまり、物質がなにかによって、体内での振る舞いが異なり、それによって人体は多大な被害を被ります。

 ただしくは、
「天然の放射線も人工の放射線も違いはありません。しかし、体内での振る舞いは大きく異なり、天然の放射能は人体に蓄積することはありませんが、原子炉から出てきた放射能は各種臓器に蓄積され、DNAに損傷を与え続けることにより、深刻な内部被曝症状を引き起こします。」
とでも書くべきでしょう。同じことを言っているのに、全く違う話しになっています。ここは、騙すために使われる初歩の初歩です。絶対に煙に巻かれないよう、もう一度復習してください。ここをするっとながしてしまうと、あとは洗脳への道が大きく開かれています。
 騙されてしまった人・・もう一度復習し治しましょう。現在公開中の講演動画でもここは大変重要な場所ですので触れています。

むしろ年間1mSv以下のような低線量のほうが、重大な健康被害をもたらす
個人への影響と集団への影響を混同していると思われます。低線量被曝を疑った場合は対象人数が膨大になるので、影響がある場合は一人一人の危険は低くても全体としては重大な被害と評価されます。
[ちょっと補足]
低線量被曝では健康被害の影響を考える対象人数が膨大(例えば全ヨーロッパ人口とか)な割には調査の出来る数や影響の出た例数が少ないという特徴があります。結果にもとづく予測にはある『幅』がありますが、影響が出る例数が少ない場合はこの『幅』も大きいので、安全側に見積もると、影響をうけていると予測される人数は膨大な数となります。一人一人への影響が重大になるのではなく、あくまで統計上のトリックの一種で影響を受ける人数の規模が重大になるだけでしょう。
許可が出たので、なんで低線量が危険と認識されていったのか?の解説を載せます。
http://t.co/VnzyWnt


これは、何が言いたいのかわかりません。膨大な人数の被害が起きるわけですから、割合がたとえ少ないとしても深刻な問題です。反論にすらなっていないです。心配ありません、この程度の被曝では1000人の内3人しか死にません。と言われて、あなたは納得できますか?というはなし

食べ物に含まれている放射性物質は、全て吸収され、尚且つ身体にずっと蓄積される。
そもそも放射性物質が体に取り込まれるのは他の食物成分の元素と同様とみなされるためなので、分解や排泄も他の食品成分と同様に起こります。
体の中には放射性物質が常にあり、例えば、成人男性には約7000Bq の放射性物質であるカリウムがあります。バナナを食べても、カレーを食べても被曝しています。
[ちょっと補足]
食物成分の吸収は食物の状態と体の状態の影響を受けますが、これは放射能の有無に関係がありません。しかし、内部被曝を計算するときは安全側に見積もる原則をとるので吸収率を100%として計算されている放射性物質もあります。

 これは、先ほどの説明で言い尽くしています。推進派はデマをまき散らすためにカリウムをことさら取り上げ、こんなに被曝するのになぜ心配するのかというわけです。もちろん、産業医科大学も同じスライドを作っています。
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いわば、良くある手口。

内部被曝は外部被曝よりも恐ろしい(すでにSvに換算されているのに、そこからまた100 をかけろなどという)
シーベルト(Sv)で計算された内部被曝は既にいろいろな因子が考慮されており、そのままで外部被曝と比較できる数字です。
内部被曝では放射性物質の種類によって影響が起こる臓器が異なるので、この点では外部被曝と違いますが、恐ろしさの差はありません。
[ちょっと補足]
内部被曝の『量』を計算するときには体内への吸収や排泄と放射性物質の分解をそれぞれの放射性物質ごとにあらかじめ考慮された値を使います。この計算結果がシーベルト(Sv)で表される数字です。

 もちろん、同じスライドが産業医科大学にもあります。
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 これは、Bq->Sv換算に使われる実効線量係数を用いたデマです。
放射能と人体(10)安全デマのキモ−実効線量係数とは(250万アクセス)を読んで、いかに過小評価されたものか、もう一度理解し治してください。これを認めてしまえば、たしかに食品の内部被曝は一切怖くなくなりますし、環境省がガレキを燃やしても全く怖くないという「知識」が身につきます。

 いかがでしょうか。以上の2つが非常によく使われる「安全デマ」の大元です。もう一度ただしく勉強して、ただちにそのおかしな点を指摘できるようになりましょう。

◆関連ブログ
内部被曝−その評価と治療方法2011年10月10日
講演会ビデオ販売のお知らせ2012年02月04日
放射能と人体(10)安全デマのキモ−実効線量係数とは(250万アクセス)2012年01月13日
posted by いんちょう at 11:33 | Comment(9) | 原子力

2012年02月24日

いずれどうせまた世界のどこかで起こるであろう放射能被害に備えて、健康被害の有無を含めた情報を蓄積しておくことは、人類への貢献(福島民報)



ちょっと長いのですが、福島民報の論説を紹介します。
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【県民の健康調査】日本、人類への貢献(2月1日)  
(前略)
 今回つくづく人々が感じたことは、放射線による健康被害がどれほど浴びるとどんなものなのか、実は全然分かってないという事実だ。国や国際原子力機関(IAEA)なる組織も、学会も、個別の学者も、各種研究機関も、医者も、電力会社も、誰も彼も結局は、それぞれ説はあっても、確定的に人々を納得させる根拠ある説明はできていない。根拠になる正確な統計や調査がないからだ。
 結局いまだに各人どれを信じるかであって、確かな根拠はないに等しい。実感的にまあ大丈夫かと自らを納得させているだけだ
 だから、いずれどうせまた世界のどこかで起こるであろう放射能被害に備えて、健康被害の有無を含めた情報を蓄積しておくことは、人類への貢献なのだ。それはとりもなおさず日本のあるいは日本人の、人類に対する医療的な社会倫理的な責任で、つまり医療制度全体のまさに根幹だ。
(後略)
(前毎日新聞社主筆、福島市出身)


 「科学的な」確かな根拠はないとは思いますが、原爆被ばく者である肥田先生を始めとして、チェルノブイリの専門家が、全員福島の現状に対しては強い警告を発しています。大丈夫だというのは、日本人の科学者とごく一部の欧米学者のみです。新聞の主筆が実感的に、まあ大丈夫だと考えていいのでしょうか。チェルノブイリ、あるいはイラクの惨状を調べたりしていないのでしょうか。
福島はまるで別世界・・グリーンピースといっています。また、チェルノブイリを経験した植物学者達も「状況は本当に本当に深刻だ」と説明しています。福島はもはや誰も経験したことのない放射能汚染に見舞われており、それが安全かどうかを議論するレベルではありません。しかも、この話は昨年の8月頃の話。なぜ、科学的に証明されていないから、安全だと言えるのでしょう。私には理解できません。

 そして、その次の段落はもっと驚きます。

いずれどうせまた世界のどこかで起こるであろう放射能被害

と書いています。なぜ、この放射能被害を二度と繰り返してはならないとかけないのでしょうか。また、このような惨事を繰り返す必要があるのですか?全く理解できません。そして、

健康被害の有無を含めた情報を蓄積しておくことは、人類への貢献なのだ。それはとりもなおさず日本のあるいは日本人の、人類に対する医療的な社会倫理的な責任で、つまり医療制度全体のまさに根幹だ。

ついに、この主幹の本音が出ました。福島の人は福島にとどまり、人類に対して実験材料になれと言っているわけです。なにも、これはこの主幹の専売特許ではありません。原爆を落とした米国が日本人を対象に行ったABCCそのものの思想です。
 ヒバクシャの健康調査を続けるのは、もちろんヒロシマ・ナガサキに限らず、全原発従業員が対象になっています。(もちろんわたしも)フィルムバッジを持つということ(放射線管理の長い手)で紹介しましたように、
拒否をしない限り、合法的に
・定期的に住民票を調べ上げ、どこに住んでいるか
・死んだ場合は死亡診断書の病名まで
匿名ということを隠れ蓑に調べ上げているのです。

 どうして、このようなことを平気でできるのでしょうか。かの悪名高い731部隊にその源流があるとわたしは思っています。
医学界とは731部隊そのものであるをご覧ください。
 そして、国立がんセンターの初代所長田宮猛雄博士は、731部隊の人材スカウト

 そこまで源流をさかのぼることなく、福島医科大学の副学長である山下俊一博士も残るか去るかは住民自身が判断しなくてはなりません。で次のように発言しています。
山下:200万人の福島県民全員です。科学界に記録を打ち立てる大規模な研究になります。政府は原発事故の被害者に対する補償金について先ごろ決定を下しました。そうした補償プロセスを通じて、県外に避難している住民の方々にも連絡を取りたいと考えています。
シュ:事故による精神的な影響についても調査しているのか。
山下:もちろんです。チェルノブイリの経験から、心理的な影響が非常に大きいことがわかっています。チェルノブイリでは避難住民の寿命が65歳から58歳に低下しました。がんのせいではありません。鬱病やアルコール依存症、自殺などのためです。移住は容易ではありません。ストレスが非常に大きくなります。そうした問題を把握するとともに、その治療にも努める必要があります。さもないと住民の皆さんは自分が単なるモルモットだと感じてしまうでしょう


なぜ、日本人の命を救うことが一番ではなく、研究が一番になるのでしょう。

 追加 年頭の挨拶で山下先生が次のように話されています。今回の論説はこの年頭所感が元になったのでしょう。おそらく
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タグ:P 内部被曝 R
posted by いんちょう at 22:11 | Comment(15) | 原子力

講演会DVD販売再開



 講演会をDVDにまとめて、試験販売していました。いずれも、インターネット上で無料視聴できるようにしております。最初は、どれだけの希望があるのか想像がつかず、3回ほどにわけてツイッター、ブログで紹介しましたところ、それなりの反響がありました。
 自分自身でもみてみましたが、パソコンは自室の机にあり画面も小さい。逆にDVDを視聴できる場所は、もっともいい場所−リビングなど−に設置してあることもあり、さらに見やすくなります。また、パソコンなどをお使い出ない方にもみていただきたいとのことで、注文された方もおられました。
 手作業で200枚ほど焼きましたが、もう限界。本格的にDVDプレスをすることに。オーサリングソフトは、Blu-rayディスクを買ったときについてきたフリーソフト。1回目は、DVD-Rの作成不良で突き返され、再度作成しなおしての挑戦でした。

 それが本日午前中に到着
2012022401.jpg

段ボールの中はこんな感じ
2012022402.jpg

DVD自体は
2012022403.jpg
100枚ロットで包装してあります。

販売するビデオは、下記の通りです。(いずれも送料込み)

・やましろ病院 講演会 約45分  500円
・水俣      講演会 約90分  500円

ブログ右上のDVD注文ボタンからか、あるいは2012020301.jpgからお申し込みください。
 今回以降特に申し込みの制限などはありません。皆様で視聴いただけましたら幸いです。

◆関連ブログ
2012年02月04日
講演会ビデオ販売のお知らせ
タグ:DVD
posted by いんちょう at 13:00 | Comment(6) | 原子力

2012年02月23日

放射能ガレキ−マスコミキャンペーンを開始した環境大臣と東電の類似性



 環境省は地方自治体の精神を踏みにじり、まるで「お上に従え」かというように矢継ぎ早に手を打ってきています。例えば、ガレキ受け入れの要請文−環境省では、
環境省は、8000ベクレル以下の焼却灰や汚泥を埋め立てても周辺住民などの安全に問題がないことは国内の専門家だけではなく、IAEA=国際原子力機関も認めているとして、科学的な根拠や法的な根拠なしにむやみに受け入れを制限したり、処分業者に対して受け入れの中止を指導したりしないよう全国の自治体に要請しました。
と半強制的に文章をながしたり、あるいは、

がれき処理受け入れ、全国知事に要請 野田首相2011年11月21日23時50分
 野田佳彦首相は21日、首相官邸で全国都道府県知事会議に出席し、東日本大震災の被災地のがれき処理について「広域処理について一部の自治体からご協力いただいているが、安全性の確保に万全を期すので、さらなるご協力をお願いしたい」と述べ、全国の知事に受け入れを求めた。

元記事がありませんので、坂井えつ子のゆるゆる日記から
震災がれき受け入れへ環境づくりを国に要望(1/6 18:34 テレビ新潟)泉田知事は6日、全国知事会を代表して細野環境相と面会し、安心してがれきを受け入れられる環境づくりを要望した。要望書には、焼却灰など廃棄物に含まれる放射性セシウムが1キロあたり8000ベクレル以下なら埋め立て処分を認めている国の基準の根拠を示すことなど、7項目が盛り込まれている。要望に対し、細野環境相は、原発から出る廃棄物より厳しい基準を適用していると理解を求め、「がれきを全国で受け入れてほしいし、そのための努力は惜しまない」と述べた。
 注】原発から出る放射性廃棄物は100Bq/kg以下ですから、この話は大嘘です。

 新潟県の知事は、次のまっとうな発言をしています。この意見には頷く人がほとんどでしょう。

がれき処理で環境相を批判 知事2012年02月20日
 東日本大震災の被災地のがれきの広域処理問題で、細野豪志環境相が「(被災地以外の地域が)受け入れられない理屈は通らない」などと述べていることに対し、泉田裕彦知事は19日、「どこに市町村ごとに核廃棄物場を持っている国があるのか」と批判した。「国が環境整備をしないといけない。国際原子力機関(IAEA)の基本原則で言えば、放射性物質は集中管理をするべきだ」と訴えた。

 ようやくまともなことを行ってくれたと思います。放射能は危険だから、住民は全員反対しているのにウソをついてまで、押し通そうとする環境省の真の目的は昨日ブログに書きました。

 ところが、細野大臣は、全くそうは考えておられないようです。

がれき処理進まず、環境省焦り…広報作戦展開読売新聞 2月22日(水)3時3分配信
 東日本大震災で発生した岩手、宮城、福島県のがれきの処分が進んでいない。
 環境省が21日発表した統計では、3県で約2253万トンのがれきのうち、処分できたのは5%にとどまっている。全国の自治体が引き受ける「広域処理」が、放射能を恐れる住民の反対などで進まないからだ。このままでは被災地の復興全体も遅れてしまうと、危機感を募らせた同省は、異例のキャンペーンに打って出た。
 「メディアは社会全体に非常に大きな影響力がある。被災地の復興が重要であることは異論はないと思う。であれば、廃棄物は被災地で処分すればいいという話ではないことは理解してほしい」。細野環境相は今月17日の記者会見で、いらだちをあらわにした。


 進まないのはメディアが悪いと断言しています。本当でしょうか。国民はそんなにバカなんでしょうか。

実は全く同じ主張をあの会社がしています。あまりにも似ていて、私はすぐに思い出しました。

H24年01月17日【つぶやき of フリー・ライター木野龍逸】から
今回は自由化部門、要するに大口顧客向けの値上げについて。で、ブルームバーグニュース、TBSなどの記者から、規制部門、つまり家庭向けについてはどう考えるのかという質問。BNからは、昨年の会見で「値上げは事業者の権利」という発言あったが、考えは変わらないか?と。
続)西澤社長、権利とか義務とか舌足らずなところはあったかもしれない。規制部門は申請いて、代襲的には大臣の認可必要。最初の行為としは(客の)理解を踏まえながらやっていく、と。家考えが変わらないかどうかは、回答せず。やっぱり権利であり義務だと思ってるのかなあ。。。
続)最後にTBSから、どうすると規制部門の客の理解得られたという判断になるのか?と。西澤社長「よく声を聞いて、理解得られれば値上げする。そのためにはマスコミの力も大きい。みなさまにご説明して。そのためにはあらゆる手を尽くす。ぜひ、その節はよろしくお願いいたします」と
続)西澤社長、マスコミに対して値上げへの協力要請したっていうことなのかな。なんか人を馬鹿にした話だなあ


さらに、磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]から
「勝俣会長のお詫び広告発言」 下「」引用。
「なぜ、メディアは事実を報じることができないのか。
 それは、勝俣恒久東電会長が初めて会見に登場した際の、私との喜劇的な次のやり取りを見てもらえば理解できるだろう。
上杉「会長にのお伺いします。いま、東電管内の大口事業主などに対しては節電や停電の協力を呼びかけていらっしゃいます。一方で、民間放送など民放テレビには節電すらお願いしていませんね。阪神のときも、柏崎刈羽原発のときも停波するなどテレビは節電に協力しました。なぜ、電力消費量の多い民放テレビさんにはお願いしないんですか?」
勝俣「えっと、あした広告を出します
上杉「はっ?」
勝俣「明日だな(横の幹部職員に確認を取りながら)。はい、明日、全紙にお詫び広告を出しますから」
 勝俣会長の発言を理解できなかった私は、質問の仕方が悪かったのだと思い、もう一度、同じ質問を繰り返した。静まり返る会見場で、勝俣会長の声がマイクヲ通して再び響いた。
「え、はい。テレビ局さんにも広告を出しますから」
 それでも意味が取れない私が、勝俣会長の真意を理解したのはその日の夜、情報源からの電話によってだった。
「上杉君、あれ、勝俣さんは君のことを脅していたんだよ。きっと新聞記者か、テレビ局の記者と勘違いしていたんだけろうな。何しろ生れてこの方、恐らく批判的な質問などされたことないから、広告費をちらつかせたんだ」
 実際、東京電力の年間の対メディア広告費は二百億円を超える。電気事業連合会全体(沖縄電力含む十社)では八百六十億円。もちろん日本一のクライアント(広告主)である。だから、勝俣会長がそうした脅しを行ったら、どのメディアも反応できないのだろう。」


 理不尽な要求をマスコミにキャンペーンさせて、国民の理解を得ようとする。発想が全く同じように見えるのは私だけでしょうか。

 もちろん、日本のテレビですから、このような指令があればすぐに動きます。
とほほ管理員の「マンション つらいよ日記」から
テレビ朝日「モーニングバード」の偏向報道に?????を詳しくはご覧になっていただきたいのですが、ガレキ受け入れ反対の住民の方が多いのに、賛成派のみを取り上げ、民主主義の国家であるのに首長の独断を礼賛しています。
続いて、「ガレキを処理しない限り、復興支援は始まらないと考えている」と発言。
これ、細野と川勝県知事と桜井市長が言ってるだけのこと。地元の人もそんなことは言っていません。
私は山田町の公式HPを見ましたが、ガレキに関することは何も書いていません。町が作った「復興計画」という書類も見ましたが、そこにも「ガレキの処理」についてはふれられていません。

というか、今回の一連の報道は、全局通じて、、岩手の現地の人の声をまったく放送していないのです。「被災地の人のため」にやることなのに、当事者の山田町の人の声を取材しないって、どういうことなんでしょうか? 片手落ちです。
現地では「静岡で処理して欲しい」なんて言っていません。


 このモーニングバードは、細野大臣から住民を正しい理解に導いているとして、表彰されることでしょう。

 このマスコミを使った世論誘導は、もちろんあちらの国がお手本です。

「わが友原子力」という原子力推進プロパガンダ番組をつくったディズニーーをみて知りました。


 環境省もたっぷりと予算があるようですから、このような映画を作って国民の「正しい」理解を醸成してはいかがでしょうか。

メディア最大のタブー「電通」は日本人を洗脳し続けた黒幕だった!? もご覧になってみてください。

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タグ:ガレキ
posted by いんちょう at 21:22 | Comment(4) | 原子力

2012年02月22日

放射能ガレキをばらまく環境省〜本当の目的



 昨日の熊日新聞夕刊一面
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ガレキを何が何でも全国に受け入れさせようという環境大臣の意気込みが良く伝わってきます。2年後にガレキがなくなれば、自然に現地が復興するのでしょうか。しかも、あのような大地震+津波で2年間で何もかも元通りというのは明らかに無理があります。

そして、脅し?の言葉も忘れません
「現状を国民に知っていただき、協力してもらわなければならない。」
健康被害があったら、どうするのですか?どなたか責任を取っていただけるのでしょうか。有識者会議の結論がそうだったからとほおっかむりするのが、私には目に見えるようです。
 こうなると弱いのは日本人。放射能ガレキの受け入れに反対するのと、戦争に反対した国民のように、非国民扱いされます。「東北の痛みがわからないのか。おまえは、日本人の絆がない」です。

 私には、どうして環境省が、明らかに放射能汚染しているガレキを何が何でも拡散しようとするのか、理由がどうしてもわかりませんでした。今現在、話題になっている島田市長は、産廃業者の重役だった方のようですから、理由はすぐにわかります。しかし、役所は、金を直接もらえるわけではありませんから。

 ずっと考えてきましたが、昨日ようやく答えらしきものが見あたりました。

東京の「現在」から「歴史」=「過去」を読み解くーPast and Presentから
2012年2月21日における福島市の状況 ー東日本大震災の歴史的位置

宿舎のあるホテルの前に、環境省の福島衛生環境再生事務所があった。官庁ではなく、普通のビルの七階にあるようだ。その近くに「除染情報プラザ」というものを開く予定のようである。一般的なビルの1階部分、全面ガラス張りのような施設があった。中にはなにもないようだったが、2月25日から開くとのことだ。
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お役所のやることはわからない。まるで、原子力推進広報施設をもうけるように、除染広報施設をもうける。そのような広報で、何が役立つのか。そもそも広報できる除染情報を有しているのか。むしろ、除染を研究する施設をつくって、それを公開したほうがよいように思われる。

整備が行き届き、コピー機もある駅ビルと、もう1年もたつのに本格的な復旧とはいえず、コピー機も不十分な図書館などの文化施設が一方で存在する。他方で、放射能汚染による買い控えで苦労する商工業者と、除染を自己の広報システム拡充に使ってしまう環境省の役人たちがいる。「ちぐはぐ」という言葉が思い浮かぶのだ。


 これを読ませてもらって、ようやくピンと来ました。
 私は大学4年の時に中央省庁の面接に行ったことがあります。その時に役人が異口同音に話していたのは、「他省庁との縄張り争いが、一番消耗する。あいつらは、隙あらば自分のもなにしようとするから。」といった主旨のこと。つまり、どの仕事をどこが取るかが役所の主目的であるわけです。

 今回の放射能ガレキを考えてみましょう。この分野は本来ならば放射能ですから、原子力安全保安院が管轄すべきだと思いますが、この役所の管轄が及ぶのは原発敷地内のみ。それ以外には、権力が及びません。敷地外になると文科省(前科学技術庁)になると思いますが、こちらは敷地内の汚染で手一杯。そこに、放射能ガレキが降ってきて、環境省が手を挙げたわけです。彼らは、放射能の素人。何もわかりませんから、内部被曝問題を極端に過小評価して、権力を増大しようとします。その一つが、「原子力安全庁」。このような役所をむりやり自分のところに作ってしまいました。
 そして、環境省の前身は環境庁。古くからある役所からすると地方権限がほとんどないと言っていいでしょう。

このように綺麗なホームページまでもう作っています。
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ガレキを47都道府県に拡散したらどうなるでしょう。当然、安全性を確認するためと称して、環境省の出先機関が、すべての都道府県に設置されます。もちろん税金で。当然、箱物も作るでしょうし、環境省の職員数も増えます。環境省にとって困ることはなんにもありません。
 なぜ、被災地で作るのは無理だから、全国に拡散するという話しになるのでしょう。被災地でガレキ処理を行うべき、真剣な努力をしているのでしょうか。

 放射能を全国にまき散らすことに嬉々としている環境省。省庁名を変更されてはいかがですか?

−−特に取材を行ったわけではありません。私の想像(妄想?)に過ぎません。

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posted by いんちょう at 21:20 | Comment(15) | 原子力

2012年02月21日

内部被曝と外部被曝を「正しく」理解する

 福島の事故後、初めて(といっていいでしょう)内部被爆問題が取り上げられるようになりました。この問題の第一人者は、肥田舜太郎先生であるのは論を待たないでしょう。実際に被爆者を何千人も診察し、なにか大きな問題があると探し当てられました。
 かたや、東大を始めとするいわゆる御用学者達は、自分で患者を診ることもせず、ICRPが政治的に決めた数値を現実に当てはめる努力ばかりしています。「この線量で被害が出るわけがない」「被害が起きるとは科学的に認められていない」
 なぜ、結論が先にあるのでしょうか。根本的に間違っています。

 さて、内部被曝と外部被曝。図にすると簡単です。
2012022101.jpg
 とても簡単に区別できそうですが、そのあやふやな知識をするどくついてくるのが御用学者達です。

ちょっと簡単な問題を作ってみます
1)頭部CTを取ったので、2.5mSv被曝した
2)宇宙に167日間滞在した古川さんの放射線量は累積で推定100〜150ミリシーベルト程度
3)小学校の給食で使われる一食分の全食材を対象にした放射性物質検査で、干しシイタケから一キログラム当たり三五〇ベクレルの放射性セシウムを検出したため、使用を取りやめたと発表した
4)空間放射線量:バス停で1.79マイクロシーベルト 柏市「危険ないと判断」 /千葉

どうでしょうか。一問一問見ていきましょう。

まず1)から
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X線を出す管球から出るのは、放射性能ではなく放射線。身体の中に取り込むことはありませんから、外部被曝

2)
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 もちろん船外活動ばかりではないでしょうが、この状態で内部に放射能が入ってくるでしょうか?
答えは、外部被曝

3)これも簡単ですね。食べたのですから、内部被曝。

4)これが詐欺のもとになります。一件、mSv/hr表示ですから、外部被曝のような感じを受けます。外部被曝を単純に表すと、次のような場合です。
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放射能が隔離された状態で、放射線のみが人体に影響を与えます。この柏のバス停はどうでしょうか。放射能は、どこにありますか?
2012022105.jpg
 比較するとわかりますね。つまり、この柏では放射能を口に入れたり、吸い込んだりする可能性があるわけです。それを全く無視して、この報道では、次のように続けます。

柏市は13日、市が管理するバス停5カ所の空間放射線量を公表した。「沼南庁舎バス乗継場」(柏市大島田)は地上5センチで毎時約1・79マイクロシーベルト、「手賀の丘公園バス回転場」(同市片山)は同1・06マイクロシーベルトと高い場所もあったが、市は「市民に危険はないと判断した」として除染していない。
 市道路交通課によると、測定は11月2日で公表の1カ月以上前。2カ所ともバス停の屋根の雨どいの真下で、線量を下げるためにはアスファルト舗装をはがす必要があるという。
 同課の星雅之課長は「市有施設を一斉に測定していて、バス停以外のデータがそろうのを待ち、公表まで時間がかかったが、50センチずれると線量は低く、局所的に高いだけだ」と説明している。


 放射能のことを何もご存じないのでしょう。この場合は、線量を表面汚染に換算する必要があります。
2012022106.jpg
この柏の線量ですと、400kBq/m2
2012022107.jpg
 すなわち、柏は高汚染地域 5−15Ci/km2 に入ります。また、日本の基準でも
2012022108.jpg
 これでいう汚染-C区域以上 すなわち、全面マスク域になります。このバス停付近では、
2012022109.jpg
こういった装備が必要となるわけです。それを外部被曝だと強弁し、放射能汚染を全く無視しているのが今の日本政府の主張なのです。
 このごまかしは、ガレキの汚染にも使われます。内部被曝を全く無視して、日本を破滅させようとしているとしか私には思えません。
 環境省の仕事とは、放射能を全国に行き渡らせることとは私は知りませんでした。

(見分け方)
放射線・・・外部被曝
放射能・・・内部被曝

と考えると簡単です。御用学者の説明、文書では、絶対に「放射能」とは説明せずに「放射線」とのみ解説しています。「放射線」勉強会と名前がついていれば、その勉強会には出る価値が全くありません。今まで、疑問に思った文章を振り返ってみてください。私のいっていることがすんなりと理解できるはずです。

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タグ:内部被曝
posted by いんちょう at 22:44 | Comment(7) | 原子力

2012年02月19日

ナターシャ・グジー チェルノブイリから舞いおりた歌の女神

 人は、色々な使命を帯びて生まれてきたと最近よく思うようになりました。それは、自分ではどうしようもない力。全員が「歴史の証人」として、自分の身に降りかかってくることを伝えていかねばなりません。権力に負けることなく、世間にながされることなく。
 ヒロシマ・ナガサキでは、肥田舜太郎氏、橋爪文氏、中沢啓治氏(はだしのゲン作者)他、たくさんの方が自分の身を切りながら、証言を残されています。

 チェルノブイリを経験して、日本に今おられる方はいないのでしょうか。

旧ソビエト−ウクライナから、日本で音楽活動をされている ナターシャ・グジー さん。

私は、偶然ラジオ番組で知りました。
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プロフィール
 ウクライナ生まれ。
 ナターシャ6歳のとき、1986年4月26日未明に父親が勤務していたチェルノブイリ原発で爆発事故が発生し、原発からわずか3.5キロで被曝した。
 その後、避難生活で各地を転々とし、キエフ市に移住する。
 ウクライナの民族楽器バンドゥーラの音色に魅せられ、8歳の頃より音楽学校で専門課程に学ぶ。
 1996年・98年救援団体の招きで民族音楽団のメンバーとして2度来日し、全国で救援公演を行う。
 2000年より日本語学校で学びながら日本での本格的な音楽活動を開始。
 その美しく透明な水晶の歌声と哀愁を帯びたバンドゥーラの可憐な響きは、日本で多くの人々を魅了している。

 2005年7月、ウクライナ大統領訪日の際、首相官邸での夕食会に招待され、演奏を披露。
 コンサート、ライブ活動に加え、音楽教室、学校での国際理解教室やテレビ・ラジオなど多方面で
 活躍しており、その活動は高校教科書にも取り上げられている。

 チェルノブイリ事故時6歳の女の子でした。2011年3月20日に発信されたメーセージ

福島の原発事故と避難のこと / ナターシャ・グジー (Nataliya Gudziy)

 自分の体験に基づいた、本当に的確なアドバイスです。日本政府は、このような意見を全く無視して、放射能安全としか言わないのは一体なぜなのでしょうか。

ナターシャグジーからの被災者・支援者へのメッセージ 2011.3.25


2008年の8月6日にヒロシマの原爆に関して


ナターシャ・グジー Nataliya Gudziy - Itsumo Nando Demo (Always With Me) ・・・Youtubeですが、埋め込みできません。

この方の出版されている本(本日注文しました)


チェルノブイリのことを日本に正確に伝えていただける唯一の方でしょう。このような方がおられることに本当に恐ろしささえ思います。偶然の導きで、日本で歌手活動をされている。
絶望感に陥りそうになったときに、この方の歌声を聞いてまたたちあがりましょう。我々は見捨てられているわけではないのです。

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原爆被ばく者の方の証言2011年12月20日
はだしのゲンの作者−中沢啓治2011年11月06日
原爆生き残りの方の証言(肥田医師、橋爪文さん)2011年10月13日
posted by いんちょう at 17:13 | Comment(8) | 原子力

2012年02月18日

放射能と白血病の増加

昨年の11月22日に次のようなニュースがネットを駆け巡りました。

白血病患者急増 医学界で高まる不安
 各都道府県の国公立医師会病院の統計によると、今年の4月から10月にかけて、「白血病」と診断された患者数が、昨年の約7倍にのぼったことが21日に判明した。 これを受けて、日本医師会会長原中勝征は、原発事故との因果関係は不明として、原因が判明次第発表するとした。 白血病と診断された患者の約60%以上が急性白血病で、統計をとりはじめた1978年以来、このような比率は例が無いという。 また、患者の約80%が東北・関東地方で、福島県が最も多く、 次に茨城、栃木、東京の順に多かった。

 そうすると11月29日に日本医師会がそのような事実はないとプレス発表
2012021801.jpg
 医師会にしては、なかなか素早い反応です。

 この出来事については、この記事が良くまとまっています。

白血病患者数が前年7倍と急増 このデマはなぜ広がったのか2011年11月30日20時09分
(前略)
今回の書き込みは、専門家から見た場合、考えにくい内容だったようだ。
神戸市内の小児科医というブロガーは、白血病患者がいきなり前年の7倍に増えれば、専門医不足の病院はパンクすると指摘した。また、直近の4〜10月の統計データを調べるには、ありえないほど早いペースの作業が必要になるとしている。
とはいえ、ネット上では、白血病急増の情報をつかんだ人が記事形式でリークした可能性があるなどといった意見も依然くすぶっている。それは、政府が後になってメルトダウンを認めるなど、後手後手の対応に回ってきたことに対する不信感からのようだ。書き込みを見ても、「実際どうなんだよ ちゃんと調査しろ!!!」といった声が相次いでいる。
しかし、日本医師会では、白血病の統計調査はしていないという。厚労省の保健統計室でも、9、10月に白血病の患者調査をしたものの、発表は12年12月ごろになる予定だとしている。


 そもそも、白血病の原因はなんでしょうか。以前、白血病入門シリーズを書いています。白血病入門(3)白血病の種類と原因から
2012021802.jpg
 はっきりとはわかりませんが、「放射線の大量被曝」は原因の一つです。放射線の大量被曝と言えば、ヒロシマ・ナガサキです。当然研究もされています。

放影研のホームページ
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白血病はまれな疾患なので、原爆被爆者の相対リスクは大きくても症例数として考えた場合には比較的小さくなる。すなわち、白血病はLSS集団のすべてのがんによる死亡の約3%、および全死亡の1%未満にすぎない。白血病による過剰死亡者数は、現在のところLSS集団の放射線被曝に関連するがんによる過剰死亡者数の約16%を占めている。被爆していない日本人においては、白血病の生涯リスクは約7例/千人である。これに対して、LSS集団における0.005 Gy以上の線量を受けた被爆者(平均被曝線量約0.2 Gy)の生涯白血病リスクは約10例/千人(相対リスクは約1.5)である。

 もう一つの評価
放射線とがんの関係から
◎白血病
広島・長崎の調査によると、高線量の場合被ばく線量が多くなるにつれて白血病の発生率が高まることが分かりました。白血病の発生率は被ばく後5年から10年くらいのときが最も高く、その後時間の経過とともに低くなっています。また被ばく時の年齢が若い人ほど白血病になる率が高くなっています。
白血病の中でも急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病は、線量に比例して増加しています。一方、慢性リンパ性白血病と成人T細胞白血病には線量との関係はみられていません。

2012021804.jpg

 そして肥田先生の言葉
−例えば白血病などはどうでしょう。
肥田 白血病はまだでない。3年以降で、白血病はピークが5年、がんが7年だった。これは必ずピークは出る。医師は知っておいた方がいい。被災者のみんなが放射能障害を心配している中で、「心配しなくていいよ」という医者では通用しなくなる。


からp.28
 昭和59年頃、放射線医学では「最大許容法車線被曝量」のことばがまかり通っていた。それは広島と長崎の被ばく者の放射線障害の追跡結果で作成されたもので、原爆投下後の戦災と苦しみの中でなくなった方々が残した、貴重な国際的な医学遺産である。
 ところが、このかけがえのない貴重な医学遺産は、無残にも改ざんされていた。戦後5年間、昭和20年から25年までにガンや白血病でなくなった被ばく者は、原爆被爆以前から罹患していた可能性があるとの屁理屈で、統計から外されていたのである。あえて「屁理屈」と書く。それは、核政策上のアメリカ側の指導であったからである。
 当初は、爆発でけがや火傷をしていれば、放射線障害から外された。原爆は上空で爆破するので、その爆煙(キノコ雲)は成層圏にいたり、風邪ととせに放射性物質は大気圏へ拡散し、地表に残留放射線は存在しない。「黒い雨」は地上の泥が舞い上がり振ってきたものに過ぎない。こうアメリカは強弁していたのである。
 いずれにしても、広島と長崎に設置されたABCCが放射能の影響を少なく見積もるために意図的にデータを操作したのであった。
 

はだしのゲン第10巻 p.163(被曝8年後)
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 ヒロシマ・ナガサキの体験をもう一度調べてみましょう。真実は公式の統計ではなく、各個人が残した記録の中にあります。フクシマからは、3月の時点で広島原爆168個以上のセシウムが放出されたことをお忘れなく。

◆関連ブログ
われわれは原発事故にどう対処すればよいか(肥田舜太郎氏)2011年06月26日
放射能と人体(7)放射能安全神話の根拠2011年12月17日

白血病入門 (完)
  1. 白血病入門(1)熊大の研修医時代
  2. 白血病入門(2)初期症状と血液データの読み方
  3. 白血病入門(3)白血病の種類と原因
  4. 白血病入門(4)治療その1−化学療法−骨髄移植の前準備
  5. 白血病入門(5)治療その2−化学療法と骨髄移植他
  6. 白血病入門(6)まとめ−予後因子と典型症例〜医師国試から
タグ:放射能
posted by いんちょう at 21:13 | Comment(7) | 原子力

2012年02月17日

自然に反原発の歌となった「ふるさと」

 文部省唱歌、誰もが知っている歌の一覧です。海外でもしこれらの曲のメロディーが流れてきたら、日本人ならばついそちらの方を見てしまうのはまちがいありません。一度台湾旅行をしたときに、現地の方が「もしもしかめよ」を歌って、随分とびっくりした記憶があります。

 放射能との戦いは以前先が見えませんが、先日ご紹介した和田画伯の絵は、見る人にこの世界の現状を強く訴えています。そこには言語が介在しません。そして、この事実をあまりにするどくえぐり出してしまっていることに恐れた人びとが抗議をしています。
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「夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷」(「故郷」)が歌われた経産省前テント撤去命令緊急抗議集会(2012年1月27日)ー東日本大震災の歴史的位置 から
集会が解散した時、何人かの女性が、自然に歌っている声が聞こえてきた。次の歌である。

兎追いしかの山
小鮒釣りしかの川
夢は今もめぐりて
忘れがたき故郷
(「故郷」)

たぶん、福島県からきた女性たちが歌っていたのだろうと思う。聞いた時は、なぜ歌っているのか、よくわからなかった。こうして、今、ブログを書いていて、このことを思い返し、歌集で歌詞を確認してみて、その意味をさとった。感無量である。今は何もいえない。

2012年02月15日

昨日も紹介した記事の一部から

がれき島田市に到着/きょう試験焼却2012年02月16日
 反対住民らは、市役所の玄関前や1階ロビーを埋め、市の幹部に試験焼却の中止を繰り返し迫った。「ふるさと」を合唱したり、「市長を出せ」「リコール」などと連呼。一部の人が市幹部に詰め寄る場面もあった。市役所から退去するよう求められても応じず、県警の警察官約20人が駆け付けた。全員が市役所を出るまで3時間余かかった。

童謡 ふるさと

兎(うさぎ)追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今もめぐりて
忘れがたき ふるさと

如何(いか)にいます 父母
恙(つつが) 無しや友垣(ともがき)
雨に風につけても
思い出ずる ふるさと

志(こころざし)を 果たして
いつの日にか 帰(かえ)らん
山はあおきふるさと
水は清き ふるさと

 ソングでは、全世代には響きません。昔ながらの歌(うた)を歌って、日本人そのものである心情をおもいだしてもらう。この歌に優るものを私は思いつきません。
 なぜ、このふるさとを汚してしまったのでしょう。どうして、その犯人達は全く反省もせず、しかもその被害を拡大させようとしているのでしょうか。私には全く理解ができません。
 日本人、いや人として、やってはならないことではないのですか。

(追記)島田市への抗議の時に自然に出てきたふるさとの歌 4分頃


◆関連ブログ
和田誠氏の絵とそのパロディー
静岡−島田市のガレキ試験受け入れとその背景2012年02月16日
posted by いんちょう at 12:35 | Comment(15) | 原子力

2012年02月16日

静岡−島田市のガレキ試験受け入れとその背景

がれき島田市に到着/きょう試験焼却2012年02月16日
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がれきが入ったコンテナ近くの空間線量率を測る県職員ら=15日午前0時30分、静岡市駿河区の静岡貨物駅
 島田市伊太のごみ処理施設「田代環境プラザ」に15日に運び込まれた岩手県山田町の震災がれき。静岡市の静岡貨物駅と同施設で測定された空間線量率では周囲への影響は確認されず、市は16日朝から試験焼却を実施する。一方、受け入れに反対する住民ら百数十人は15日、市役所に詰めかけ、中止を強く迫った。
 がれき(木材チップ)は14日夜、静岡貨物駅に到着。県職員や業者らが15日未明に五つのコンテナの両側面で空間線量率を測ると、線量率はいずれも1時間あたり0.04〜0.05マイクロシーベルトだった。コンテナ到着前は同0.06マイクロシーベルトで、「周辺の線量率の3倍を超えない」という県の基準を満たした。
 田代環境プラザには15日朝から、トラックでコンテナ4台分(約8トン)のがれきを搬入。ここでは伊太地区自治会役員らが空間線量率を測り、周辺環境への影響はなかった。同自治会の佐藤博海会長(73)は「がれきが搬入されても線量率が変わらず、安心といえば安心」と話した。
 島田市は希望する市民にも測定を呼び掛け、8人が応じた。このうち同市旭町の建設会社員鈴木克和さん(29)は「被災地は大変なので受け入れに賛成だったが、実際に測ってみて安心した」と話していた。
 がれきは16日朝に残りの約2トンが運び込まれ、一般ごみに約15%の割合で混ぜられて焼却される。市は、焼却灰や排ガスなどの放射能濃度や近隣の空間線量率を測り、数値を公表する。

 ◇市役所に大挙
 受け入れに反対する住民らは15日昼過ぎ、同市役所に約百数十人が集まり、「がれき受け入れ やめて」と書かれたカードや横断幕を掲げた。幼い子どもを連れ、マスクで顔を覆う母親らも多かった。
 「安心して暮らせる島田をつくる親の会」が、反対署名や市への中止要請をインターネットなどで呼びかけ、市外や県外からも集まった。同会代表の天野枝里子さん(37)は市の幹部に「最初に影響を受けるのは子どもたち。国が絶対安全と言っていた原発で大事故が起きた。その国ががれきは安全と言っても信用できない」などと、涙ながらに訴えた。反対署名は9532筆にのぼったという。
 反対住民らは、市役所の玄関前や1階ロビーを埋め、市の幹部に試験焼却の中止を繰り返し迫った。「ふるさと」を合唱したり、「市長を出せ」「リコール」などと連呼。一部の人が市幹部に詰め寄る場面もあった。市役所から退去するよう求められても応じず、県警の警察官約20人が駆け付けた。全員が市役所を出るまで3時間余かかった。
 ◇「実施」を要望
 一方、がれき受け入れに賛成する島田市の有志も15日、「東北地域の復興を島田市が支えるために」と、受け入れ実施の要望書を桜井勝郎市長宛てに提出した。市によると、受け入れ賛成の要望書は初めて。提出したのは、園隆志さん(62)ら3人。最終処分場のある同市阪本、ごみ処理施設のある同市伊太の住民ら市内全域からの1122人分の署名を添えたという。


鉛?コンテナの横で謀って線量が上がらないと言って、何の意味があるのでしょうか。この島田市のガレキ試験受け入れは、非常に根深い問題があります。まず、市の広報
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 そして、島田市長のインタビュー
「自治体トップは腹をくくれ」 桜井勝郎・島田市長に聞く2012.2.14 23:46
 「がれきの放射線量は島田市の家庭ごみと同程度。政治家として、どんな反対があってもやらなければならない。反対されるほどファイトがわいてきた」
 岩手県山田町のがれきの試験焼却を16日から実施する静岡県島田市の桜井勝郎市長(67)は、“火中のクリを拾う”心境をこう語った。
 昨年5月、被災者に特産の島田の温かいお茶を味わってもらおうと被災3県を訪問した。「行く所すべて、見るものすべてがすごい光景で…。本当に何もない。がれきを被災地で処理したら10年以上かかり、がれきが片付かなければ復興に手が付けられない、と聞いた」
 平成18年に建設した島田市のゴミ処理施設は高性能で、処理量に余力がある。焼却灰を捨てる最終処分場もあり、ハード面の条件はそろっていた。岩手県の担当者からも、放射線量は安全の範囲内と説明を受けたが、一部住民から強い反対と批判を受けた。
 「反対派は私の独断と言うが、地元説明会を開き、自ら足を運んで、国や県も呼んで、順序と手続きを踏んだ。最初は、賛成のメールは全体の2%くらいだったけど、今では4対1くらいの割合で賛成や激励が多い」と話す。
ただ、気になるのは特産品のお茶に対する風評被害だ。茶所として知られる島田市は、最終処分場の周囲に一面の茶畑が広がる。
 「風評被害はどうしようもない。試験焼却でがれきの安全性が確認されたら、関東から東北までお茶のキャンペーンをする」と話すが、「島田市だけでは限界がある。予算規模が大きい県にも何とかしてほしい」と本音も漏れる。
 「被災者の苦境を思えば、援助できる者が援助するのは当たり前。自治体のトップは余裕があるなら腹をくくって、がれきを受け入れるべきだ。最終処分場がないというのは言い訳。必要なのは気持ちだ。この際、首長の独断でがれき処理をやるべきだ」
 「島田は実験台」と公言する桜井市長は、がれき受け入れに躊躇(ちゅうちょ)する自治体を強く批判した。(田中万紀)

 上記のパンフレットでは、100年以上かかると言っていたようですが、誤植でしょうか。

 まず、冷静に山田町の場所を確認。群馬大学早川教授による汚染地図
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 もう、ばっちり放射能汚染されています。なぜ、そのガレキをわざわざ島田市まで、持っていくのか。市長の経歴をすこし見てみましょう。
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桜井資源株式会社 代表取締役 とありますね。今はグーグルですぐにどんな会社かが調べられます。
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 免許のところを見ればわかります。
産業廃棄物収集運搬業 産業廃棄物処分業(破砕・圧縮)自動車リサイクル法破砕業、一般廃棄物収集運搬業 一般廃棄物処分業 フロン類回収業 解体工事業、再生事業者登録 計量証明事業所 古物商・金属くず商 EA21(焼津工場)

 島田市長のご専門は、産業廃棄物です。このような、訴訟も起こされているようです。
第1 最高裁の決定と判決
 1 最高裁判所は2011年4月12日島田市長桜井勝郎氏からあった「上告受理の申立」を却下し,4月19日には「上告を棄却する」判決を下し,2009年9月9日東京高裁第9民事部(大坪丘裁判長)が命じた判決(「島田市長は桜井勝郎個人及び有限会社島田鉄工環境システムに対し,それぞれ162万6393円及びこれに対する2006年4月29日から支払い済みまで年5分の割合による金員を請求せよ」)は4月19日確定しました。


真偽の程はわかりませんが、静岡県島田市のがれき受入れをめぐる生々しい話 から
http://togetter.com/id/minatomtom
@tsunamiwaste はじめまして 島田市の受け入れは、6000トンみたいです。説明会で言ってました(~_~;) 青木泰先生が、普通ゴミの助成金が1tで40000円、瓦礫受け入れで70000円っていってました。お金ですかね(T_T)

 そして、このような激励文書まで公開されています。
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 中学3年生で、放射能と放射線の区別までしているとは、大したものです。普通は放射能と書きそうな気がしますけどね。よほどしっかり教育を受けているのでしょう。私でも間違えて(というよりもただしいのですが)放射能とかくでしょう。この文面でしたら。ほとんどプロの文章と言って良いと思います。大したプロが島田市の中学生にはいるものです。ホントに。寒心 おっと誤変換 しました。

中にはなぜか、双葉町長宛の文書まで
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 冒頭の記事では、明らかに反対派の方が多いのに、なぜ市長の手元に届く文章は、賛成派の方が多いのでしょうか。不思議なことが起こるものです。最近の日本では。そういえば、玄海の再稼働問題の時にも、なにやらいろいろありました。
◆関連ブログ
やらせ説明会とやらせメール−玄海2011年07月07日
日本列島全体が汚染列島へ☆☆☆☆☆2011年05月17日
タグ:ガレキ
posted by いんちょう at 16:42 | Comment(25) | 原子力

2012年02月15日

和田誠氏の絵とそのパロディー

 和田誠氏の絵が、ネット上で話題になっています。

まとめサイトはこちら

 絵はこちら。2012021501.jpg

 現在の日本をくっきりと表しています。まわりは放射能で、どうしたらいいかわからない母親が子どもを一人きりで守っている。そのまわりには誰の助けもない。

 そのものではないのでしょうか。どこがどう誇張されているのか、私にはさっぱりわかりません。フクシマをはじめとして、日本、それどころか世界がこの状況になっているようにしか私には思えません。しかも壊れた原発はモチーフにはしていません。

 この絵を不愉快に思う人たちが、次のような絵を作りました。なかなか示唆に富んだ絵と思います。まとめはこちら。
登場人物を紹介させていただきます。(元画像は削除されています)
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 ここに掲載されている人達がいわゆる「間違った情報」をながしていると「正しい」情報を流している人たちが認定している人たちです。左上から順番にご紹介します。

伊藤隼也氏(医療ジャーナリスト) @itoshunya
もんじゅくん(?) @monjukun フォローすると、発言もしないのに自動的にフォロワーがつく不思議なアカウント
私 @onodekita
木下黄太氏(ジャーナリスト) @KinositaKouta ブログ 
バジル氏 @basilsauce
東海アマ氏 @tokaiama
上杉隆氏(ジャーナリスト) @uesugitakashi 上杉隆 -公式ウェブサイト
武田邦彦 (中部大学) ホームページ
岩上安身(ジャーナリスト)@iwakamiyasumi ホームページ
小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ
早川由紀夫(群馬大教授) @HayakawaYukio 早川由紀夫の火山ブログ
ハナユー(?) @hanayuu 低気温のエクスタシーbyはなゆー
きっこ @kikko_no_blog きっこのブログ
広瀬隆(ジャーナリスト)
クリストファー・バスビー(イギリスの原子力専門家 ECRR所属)
日本翼(反原発)@japanwings
だっこされている人が、どなたかわかりませんが・・

◆関連ブログ
Twitterに偽物出現(赤ボット、青ボット)2012年02月05日
ネット工作員さん、ご苦労様2011年08月30日
原発ネット情報を取り締まれ!!−政府委託2011年07月15日
タグ:工作員
posted by いんちょう at 13:29 | Comment(10) | 原子力

2012年02月14日

血を吐いて亡くなった親方とはだしのゲンの類似点

田子ノ浦親方が死去…部屋で吐血 2012.2.13 20:40
 高校生として史上初のアマチュア横綱に輝いた大相撲元幕内久島海の田子ノ浦親方(本名久嶋啓太=くしま・けいた)が13日、東京都墨田区の病院で急死した。死因は不明。46歳だった。和歌山県新宮市出身。葬儀・告別式などは未定。
 13日午後4時45分ごろ、同親方が江東区北砂の田子ノ浦部屋で吐血して倒れたと警視庁に通報があり、病院に搬送された。事件性はないとみられる。


田子の浦部屋のホームページ
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きちんとドメイン名も取ってあり、英語のページまであります。

この近くには東部スラッジプラントがあります。
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2つの地点を地図上で表してみますと・・
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徒歩30分程度の非常に近接した地域であることがよくわかります。この東部スラッジプラントには、いぜんから、次のような報道が流れています。

東日本大震災、素人のための情報まとめサイト
から

東部 スラッジプラントの放射性物質について 2011.6.20
東日本大震災:江東の汚泥処理施設、0.2マイクロシーベルト放射線量検出 /東京
◇市民団体、周辺の除染作業要望 江東区の都の汚泥処理施設「東部スラッジプラント」周辺で、1時間当たり0・2マイクロシーベルト前後の放射線量を観測したことが7日、分かった。独自調査した江東区内の父母らでつくる「NO!放射能『江東こども守る会』」が同日、都庁で会見し、明らかにした。守る会は、都と区に対し、施設周辺の除染作業などを求める緊急要望書を提出した。
守る会は5月21、22の両日、神戸大の山内知也教授(放射線計測学)に測定を依頼、施設周辺の公園など延べ9カ所で大気中の放射線量を調査した。その結果、施設北側の亀戸中央公園などの地表で、1時間当たり0・09〜0・28マイクロシーベルトを観測した。また同25日、施設北側のグラウンドの土を調べたところ、1キロ当たり2300ベクレルの放射性セシウムを検出した。
山内教授は「下水を通じて集まった放射性物質が、汚泥処理工程を通じて再度大気中に放出され、2次汚染を引き起こしている可能性がある」と指摘している。
守る会は要望書で「子どもたちにこれ以上被ばくさせないことが重要」とし、汚染が確認された場所の土壌改良や除染を求めた。 東部スラッジプラントでは、3月下旬に採取された汚泥焼却灰から1キログラム当たり17万ベクレルの放射性物質が検出された。【田村彰子

 これ以降もこのプラントは稼働していたであろうことは容易に想像できます。

田子の浦親方の死因は、原因不明となっています。ネットで指摘されたのですが、「はだしのゲン」であちこちに見られる、「血を吐いて死ぬ」場面とつながります。

まず、はだしのゲンの紹介。


描写の正確性については、議論の余地はないと思っていますんが、一応、次のようなポスターを紹介しておきます。
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educomics の文字が左上にあります。

はだしのゲン第5巻
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同じく第10巻
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 はだしのゲンでは、ありとあらゆるところで血を吐いて倒れるシーンが出てきます。情け容赦なく。

◆関連ブログ
若年死亡(20歳以下)のまとめ2011年12月14日
気になる症例のまとめ2011年09月11日
posted by いんちょう at 09:17 | Comment(7) | 原子力

2012年02月12日

医師会での講演会−2回分

 今までの講演会は4回。そのうち、やましろ病院と水俣での講演会は、−量産体制が整っていませんので、制限をかけておりますが−DVDを配布(500円/枚)しています。うまくいけば2月下旬には配布再開できるかと思います。その節は、右上のリンクからお申し込みください。

医師会で講演会を2回行っています。音声のはっきりしたバージョンを公開します。

1月18日講演(医師会リフレッシュコース)


2月7日講演(医師会−杏龍会理事会)

・講演会途中で割り込みが入っていますので、その部分をカットしています。ややつながりが悪いところがあります。
・講演の最後1分程度で、電池切れになりました。そのため、尻切れトンボです。

◆関連ブログ
講演会ビデオ販売のお知らせ(予定数終了)2012年02月04日
フクシマの真実と内部被曝 熊本市医師会講演会(2012.1.18)2012年01月19日
やましろ病院での講演会「フクシマの真実と内部被曝」(2012.1.26)2012年01月27日
フクシマの真実と内部被曝−2012.1.29 水俣2012年01月30日
タグ:講演会
posted by いんちょう at 20:36 | Comment(4) | 原子力

2012年02月11日

ヨウ素剤−10月まで配布(原発敷地内)

ヨウ素剤、大きな副作用なし=作業員2000人に投与−福島第1原発事故・東電
 東京電力は7日、福島第1原発事故の直後から昨年10月までに、放射性ヨウ素による甲状腺被ばく対策として、作業員ら約2000人に計約1万7500錠の安定ヨウ素剤を配布したことを明らかにした。健康診断の結果、大きな副作用はなかったと説明している。
 同日開かれた国の原子力安全委員会の分科会で報告した。
 東電によると、同原発には約3万錠のヨウ化カリウムが備蓄されていたが、昨年3月13日以降、手順書に従って対象者に配布を始めた。配布回数は4、5月が各3000回を超えるなど最も多く、ヨウ素131の濃度減少とともに回数も減り、8月には屋内作業で、10月に全ての作業で配布を止めた。(2012/02/07-20:00)


原発作業員の甲状腺機能低下、ヨウ素剤副作用か
 東京電力福島第一原子力発電所で、甲状腺被曝(ひばく)を防ぐための安定ヨウ素剤を大量服用した作業員のうち3人の甲状腺機能が低下し、副作用と疑われたことが分かった。
 東電の産業医が7日、内閣府原子力安全委員会の分科会で報告した。
 報告した菊地央(ひろし)医師によると、合計で20錠(1グラム)以上を服用した229人の血液を検査した結果、20歳代2人と30歳代1人の甲状腺ホルモン濃度が正常値より低かった。服用をやめると正常値に戻った。
 同原発では、昨年3月13日〜10月12日に、作業員ら約2000人に約1万7500錠のヨウ素剤が提供された。放射線量の測定や汚染水処理などにかかわった作業員は服用量が多く、最多では1人で計87錠を服用していた。(2012年2月8日15時02分 読売新聞)


 この記事の大事な点は、ヨウ素剤で副作用が出たかどうかではありません。建屋内では8月まで、そして建屋外ではなんと10月までヨウ素剤を配っていた点。

ここで思い出して欲しいのが、広範囲でヨウ素検出-原発再臨界?このブログに引用した記事の中で東電は下記のように発言。

高濃度“ヨウ素列島”謎の数値上昇…東電「排出してない」2011.09.17
だが、東電は「(原発敷地内の)モニタリングポストの値が排出限界値を超えた記録はなく、新たに放射性核物質を排出した事実はない」(広報部)と、武田氏の見立てを真っ向から否定。実際、いずれのケースも、放射性セシウム134、同137は検出下限値を下回るか、ごく微量にとどまっており、原発事故との因果関係は現時点では推測しづらい。

 では、なぜ、この時期も屋外作業者にヨウ素剤を飲ませていたのか。明らかに矛盾しています。この時のヨウ素は、東電もフクシマ由来だとわかっていたのに、広報にウソをつかせている。鍵となるのは「新たに」の修飾語でしょう。新たというのは、注釈を聞かないとわかりませんが、連鎖反応が続いているわけではないとでも言うのでしょうかね?
 そして、ある程度の住民は避難していたでしょうが、フクシマからの風は日本中に飛んでいたはずです。なぜ、原発敷地内だけがヨウ素が必要で、それ以外は不必要と言い切れるんでしょうか。
 政府も東電もフクシマからヨウ素が少なくとも10月までは放出されていたのを知っていたわけです。

甲状腺の専門誌から(原稿の締め切りは2011年6月)
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長瀧重信氏が「甲状腺とヨード」の題で、下記のように記述しています。
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 福島第一原発事故と甲状腺癌並びにヨード チェルノブイリ事故後に小児に甲状腺癌が増加したことから、131Iを避けるためにスーパーで水の買い占め顔込んだり、ヨード含有うがい薬が店頭から消えたとの話もある。チェルノブイリでの甲状腺癌の発生頻度(ベラルーシに於最高時に10万にに5人)、牛乳の飲用の状況などを患者さんに説明することも、さらに現在の福島のように長期間にわたって131Iの放出が続く場合の安定用素材の投与法などのガイドライン作成も甲状腺専門家の責任であることを忘れてはならない。

 一体どう解釈すればいいのでしょう。

◆関連ブログ
広範囲でヨウ素検出-原発再臨界?2011年09月17日
タグ:P 1F
posted by いんちょう at 18:45 | Comment(11) | 原子力

2012年02月08日

1F-2で温度上昇−ホウ酸1トン投入・・上昇部位は、1月上昇箇所と同じ

1F-2号機の炉底温度が上昇を始めました(東京新聞から)
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【第349報】東北地方太平洋沖地震による原子力施設への影響について(2月7日14時00分現在) から
1.原子力発電所関係
・2号機の圧力容器下部温度に、2月2日以降上昇傾向がみられることから、まず、再臨回していないことを確認するために原子炉格納容器ガス管理システムによるサンプリングを実施し、キセノン135が当該システム入り口で検出限界値(1.0×10の-1乗Bq/cm3 )未満であることを確認。その後も、圧力容器下部温度が高めの値を示していることから、念のため再臨界防止対策として原子炉へホウ酸水1,094kgを注入(2月7日0:19から3:20)(6日21:00時点70.4℃)その上で炉心スプレイ系配管からの注水量を3.7m3/hから6.7m3/hに変更(2月7日3:52から4:24)(7日5:00時点70.4℃)

 この情報を見てもわかるとおり、午前0時という深夜の時間帯に1トン以上ホウ酸を投入しています。よほど焦っていたと言って良いでしょう。何しろ、80度を超えると冷温停止がウソだったことになるのですから・・

まず、ホウ酸 について
原子力 [編集]
ホウ素の同位体のうち 10B は非常に大きな中性子吸収断面積を持つ。この特性を生かし、原子炉内において中性子の吸収のため制御棒に使用される。化合物であるホウ酸は一次冷却水に溶かし込んで加圧水型原子炉の余剰反応度制御に使われる。微量のホウ素添加を行った金属による放射性物質運搬容器も使用される

このホウ酸は、ホウ酸団子とおなじものです。
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1トンといってもそれほど高価なものではありません。そして、このホウ酸は中性子を吸収しやすいだけで、全部を吸収してくれるという万能薬ではないのです。しかしながら、人間がもっている中性子を吸収してくれる手段・・つまり核分裂を抑える手段としては、このホウ酸くらい(まあ、ハフニウムなどもあるようですが)。そして、通常沸騰水型原発は、炉内にホウ酸を投入することはありません。なぜなら、その時点で廃炉が決定したことになるから。

ホウ酸投入=大変な異常事態

と考えてまちがいはありません。異常事態にこのホウ酸を炉内に爆破弁をつかって投入します(決して、まちがいが許されないバルブ)。この爆破弁だけが記憶にあり、1号機の爆発時点で爆破弁とある御用学者がつい口にしましたね。

 じつはこのホウ酸、同じ2号機で使用しています。

【第288報】東北地方太平洋沖地震による原子力施設への影響について(11月2日14時00分現在)
1.原子力発電所関係
○東京電力(株)福島第一原子力発電所
・2号機原子炉建屋開口部のダストサンプリングを実施(11月1日11:23から13:23)
・2号機給水系から原子炉への注水量が2.4m3/hまで低下したため3.0m3/hにし、また、CS系からの流量を6.9m3/hから7.0 m3/hに各々調整(11月1日15:50)
・2号機原子炉格納容器ガス管理システムにおいて11月1日に採取した放出ガスの核種分析を行ったところ、短半減期核種の検出の可能性があることが判明。核分裂反応が発生している可能性が否定できないため、念のため、原子炉注水ラインからホウ酸水約480kgを注入(11月2日2:48から3:47)

 この時よりも、今回の方が大したことはなさそうに思えますが、なぜ、この時の倍のホウ酸が真夜中に投入されたのか。まさか、政治家が発言した「冷温停止」状態を維持するために無理をしたわけではないですよね?

 そして、この記事

福島第1原発2号機温度計の一つが100度超え 計器不良か2012.1.13 14:41 [放射能漏れ]
 東京電力は13日、福島第1原発2号機の圧力容器の温度を測っている温度計の一つで値が急上昇し、同日午前5時時点で116・4度に達したと発表した。圧力容器は計11カ所で温度を計測しているが、他の温度計に目立った変化はなく、東電は「以前からこの温度計は値がばらつく傾向がある。計器不良の可能性が高い」としている。

 東電によると、温度計の値が上昇したのは、制御棒を出し入れするために圧力容器の下部に設けられた配管に設置された温度計。12日午後5時は48・4度だったが、同日午後11時には102・3度に上昇。13日になっても上昇傾向が続いているという。

 同温度計に近い圧力容器底部を計っている温度計は48・6〜48・8度程度で推移しており、他の温度計も目立った変化はないという。東電によると、温度計は格納容器内部にあり、故障していた場合でも修理は困難だが、値の推移について監視を続けるという


 この温度計の場所について東電お客様センターに問い合わせました。
2012020803.jpg
1月中旬の温度上昇部位は、この温度計の35番 0°の位置、そして、今回上昇したのも同じく0°の位置と判明しました。CRDハウジングは炉底の下部にありますが、CRDを通じて炉心内に挿入されています。

 同じ位置関係の温度計がいずれも上昇している。メルトダウンした燃料が炉心に落ちてきているのではないのでしょうか。

 少なくとも、まやかしの「冷温停止」そして、一部地域で強行されようとしている「帰村」は中止するべきではないのでしょうか。

(追記)@bokudentw 笑い猫さんがまとめられたチャート2号機の圧力容器下部温度が上昇
2012020804.jpg
 これを見ると、なるほど確かに当てはまります。東電も知っているから、あわててホウ酸を投入したと考えるのが一番良さそうです。

また、主要パラメータ
2012020805.jpg



◆関連ブログ
御用学者の正体 (東工大 有冨 正憲教授)2011年05月20日
キセノン-133,135検出の意味−核分裂2011年11月04日

タグ:1F
posted by いんちょう at 17:03 | Comment(5) | 原子力

2012年02月07日

枯れたツツジと鼻血を出す生徒たち−北九州からのレポート

 北九州の方から、植物の被害、健康被害についてレポートをいただきました。ここに紹介させていただきます。なお、北九州では

2011年7月31日 (日)
北九州市が流山市から受け入れた焼却灰に含まれる放射性物質の98.8%は流出済みと推定/関門海峡は「死の海」、戸畑の空は「死の空」か
このような問題があったこと、さらに赤痢報道(現在ネット上の記事は消されています)

赤痢:行橋の小中学生3姉妹が感染 /福岡
 北九州市は2日、行橋市の小中学生3姉妹が細菌性赤痢に感染し、うち、中2(14)と中1(12)の2人が入院したと発表した。現在は快方に向かっている。
 市保健衛生課によると、いずれも8月26日に発熱し、27日に下痢の症状がみられたため北九州市内の病院に入院した。10歳の妹からも8月29日、赤痢菌が検出されたが軽症だったという。感染源を調べている。〔北九州版〕

は、指摘しておきます。

2012020701.jpg2012020702.jpg2012020703.jpg2012020704.jpg2012020705.jpg2012020706.jpg2012020707.jpg2012020708.jpg2012020709.jpg2012020710.jpg
◆関連ブログ
法定伝染病〜細菌性赤痢−青森、宮城、山形、福島、神奈川、福岡で報告2011年09月06日
奇形動植物のまとめ2011年08月07日
若年死亡(20歳以下)のまとめ2011年12月14日
気になる症例のまとめ2011年09月11日
タグ:投稿 P
posted by いんちょう at 22:37 | Comment(36) | 原子力

2012年02月05日

Twitterに偽物出現(赤ボット、青ボット)

 何でもありのツイッターですが、私の偽物(bot)まで表れました。

ちなみに、BOTとは
ロボットの略称。
Twitterで自動的につぶやかれるアカウント及びそのプログラムのこと。
ネットワークゲームの自動実行(寝マクロ)のこと。プログラムやその設定、行為そのものも含む。

自動プログラム発言のことをbotと呼びます。

まず、最初に私のプロフィールから(本物)
2012020509.jpg

判明しているのは、以下の二人。
@oonodekiita(通称 赤bot 2012.1.21つぶやき開始)
2012020502.jpg
 この人のツイートは、私の発言ではないものが多く、しかも発言の選択が面白くありません。

@onodekita_bot(通称 青bot 2012.1.27 つぶやき開始)
2012020501.jpg
 まずこの絵をよく見てください。
・白衣の色、
・ネクタイの色
・サングラスの名前−レイバン
これがキーワードになります。しばらく経つと、次のように変更されました。
2012020503.jpg

よくわからないと思いますので、ツイッター版まちがい探し(4つあります)ゲームに変更
2012020504.jpg
 幼稚園児のまちがい探しにぴったりだと思います。

赤ボットには変化はありません。
2012020505.jpg

青ボットは私のフォローをしていなかったので、その旨指摘しますと早速フォローしてきました。
2012020506.jpg

 ところで、サングラスはレイバンとうっかりメーカー名を入れてしまったために、ツイッターの方から、このボットは40代の女性ではないかと指摘がありました。(赤ボットは、若い男性ではないかとの分析)もし、若いのならベルソールになるはずだと。そうすると、早速次のようにプロフィールの変更
2012020507.jpg
 botを名乗りながら、まるで人がやっているように見えるのは私だけでしょうか。

赤ボットについては、高岡先生(@st7q)が活動内容の分析をしています。
@oonodekiitaさん出現以来、2週間の活動です。上の表は総ツイート数、下の表は@返信とRTを除いたものです。ノルマは8〜24時に時間平均2ツイートでしょうか。忠実に、しかし、契約最低限のラインで仕事をこなしている雰囲気です。 http://t.co/MFJ1zX8D
2012020508.jpg

 いやはや、何でもありのネットの世界です。詳しくお知りになりたい方は、このまとめ をご覧ください。

 青ボットは私のツイートを読んでいるもっとも熱心な読者だということは認めます。一体彼らの目的はなんでしょうか?

 なお、青ボットのプロフィールを見ますと、
アカウント作成 2011/05/15
アカウントID 299022035
とあります。この二つの情報から、以前のアカウント名を明らかにできないかと考えています。もし、おわかりになった方がおられましたら、御連絡をお願いいたします。

◆関連ブログ
ネット工作員さん、ご苦労様2011年08月30日
原発ネット情報を取り締まれ!!−政府委託2011年07月15日
タグ:Twitter 工作員
posted by いんちょう at 15:19 | Comment(6) | 日記

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posted by いんちょう at 06:18 | Comment(0) | 原子力

2012年02月04日

ガレキ処理−大気被曝過小評価(環境省)

 特定一般廃棄物・特定産業廃棄物関係ガイドライン
と言う恐ろしいガイドラインを環境省が作りました。あの環境省が作成しているのですから、どういう考えで作っているかは明らかです。・・・一体だれのためのなんのための省庁か私にはさっぱりわかりませんが。

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2012020304.jpg
最後の式はかなり問題です。環境省の役人連中が一生懸命悪知恵を働かせた印象です。Cs-134,Cs-137を個別に判断せずに足し算合計にしている点がかなり悪質・・・わかりますか・・・Cs-134の半減期が2年半であることを考慮に入れて、かなり汚染の強い物質まで処理しようとしているわけです。しかも,除数はCs-137の方が大きい。本来半減期の長い物質の序数を小さくするのが当然(ヨウ素131の許容量が高かったでしょ?)これは、国民を数式でごまかして被曝させようとしているようにしか私には思えません。
大気中にはCs-137が 30Bq/m3
排水中にはCs-137が 90Bq/L
あることを許可するのと全く同じことです。こざかしい知恵です。国民の健康を考えているのでしょうか。どこかの政党と同じように「国民の生活が第一」なんでしょうね。

 そして、
tautautau1976:排ガスの時間当たりの流量はこちらの東京都の焼却実験の結果の8Pに書いてあります。今回は混合ごみ焼却時に60~67Km3N/時で。 goo.gl/DKpSo @onodekita @EXSKF [http://twitter.com/tautautau1976/status/164464433282809856]
の方からの情報から、
2012020305.jpg

30Bq/m3x 50Km3N/時 x24 =30x50000x24 = 3600万Bq/日
3600万Bq/日 x 365日 =130億Bq/年

よくわかりませんが、20基の焼却炉があるとすると、

130x20= 2600億Bq/年

これは、福島第一原発から漏れている量の約5割にも達する膨大な量です。このような放射能がいわば合法的にまき散らされるわけです。一体どういう管理なんでしょうか。放射能をなめきっているようにしか私には思えませんが・・

 また、いつものように問題にしているのはセシウムだけ。排水中のストロンチウムは?(あっ、失礼、今回の原発事故では敷地外にはストロンチウムは飛散していないんでしたね)

8000Bq/kgの汚泥処理問題については、
「ちょっと変な国の安全基準」青木泰さん講演会後編 (動画&内容書き出し)で詳しくまとめてあります。

放射性汚染物質対処特措法施行に当たっての会長声明
政府は、本年6月、放射性廃棄物について、焼却が可能なものは焼却して減量した上で、汚泥や焼却灰等に含まれる放射性セシウム濃度が8000ベクレル/kg以下のものについては、一般廃棄物最終処分場(管理型最終処分場)における埋立て処理(最終処分)とすることを認めていたが、さらに環境省は、8月31日、「8000ベクレル/kgを超え、10万ベクレル/kg以下の焼却灰等の処分方法に関する方針」を定め、8000ベクレル/kgを超え、10万ベクレル/kg以下の焼却灰等についても、一定の条件の下で一般廃棄物最終処分場(管理型最終処分場)において埋立て処理(最終処分)することを認めた。

しかし、上記意見書記載のとおり、福島第一原子力発電所の事故前には、セシウム137が100ベクレル/kg以上であれば放射性廃棄物として低レベル放射性廃棄物処理施設で長期間、厳重に保管することが求められていた。特に、8000ベクレル/kgを超える焼却灰等については、その移動・保管の際に一般公衆の被曝線量限度である1mSv/年を超えるおそれがあり、これらを特に厳重な保管をすることなく通常の埋立て処理することは、労務作業者の被曝のみならず、周辺住民の被曝をももたらすおそれがあるから、到底許されることではない。

また、放射性廃棄物を減量するために焼却するとしても、現存する焼却施設は放射性廃棄物を焼却した場合に完全に放射性物質がフィルター等によって捕捉されるかどうか事前に十分に検討も調査もなされていないのであるから、焼却施設の能力・性能について、適切な試験・検証をし、公開と参加の原則に則って、住民の関与の下に具体的な焼却の方針を定めるべきである。拙速な処理によって放射能による環境汚染を拡散させることは回避すべきである。

政府は、従前の安全基準に則って、上記方針を直ちに改め、焼却施設の能力・性能について適切な試験・検証を至急実施するとともに、少なくともセシウム137が100ベクレル/kg以上であれば、放射性廃棄物として、通常の埋立て処理ではなく、特に厳重な処理を定めるべきである。


大阪ガレキ反対 医師会見(メモ) 記者会見動画⇒ http://www.ustream.tv/recorded/19293496

などと様々な反対運動が起きています。ガレキを受け入れを絆として受け入れると、その土地はもう人が住めなくなります。現在も東京で行われていますが、あきらめるのではなく、反対を続けなければ、もうそこには住めなくなります。全員で力を合わせて、反対し続けましょう。

参考法令
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第61条の2第4項に規定する製錬事業者等における工場等において用いた資材その他の物に含まれる放射性物質の放射能濃度についての確認等に関する規則(平成17年11月22日経済産業省令第112号)

◆関連ブログ
パンツでおならは防げない−バグフィルターに見るウソ
やましろ病院での講演会「フクシマの真実と内部被曝」(2012.1.26)2012年01月27日
2011年11月30日
フクシマからはストロンチウムは出ていない−文科省
posted by いんちょう at 20:57 | Comment(11) | 原子力

講演会ビデオ販売のお知らせ

 原発に関する講演会ビデオをご覧いただきありがとうございます。やましろ病院の勉強会は1万回を越えました。時間内に収めようとやや早口になっておりますが、今回の原発事故が網羅されており、短時間で全体像を理解するには格好の講演ではないかと(自画自賛ですが)思っています。

 インターネット環境にある方は特に問題なく視聴できるとおもいますが、インターネット環境のない方、スマートホンなどでネットをされている方には、視聴できないようです。中身は全く同じですが、DVDにして販売することにしました。(後ろに、事故シナリオと1号機3号機の爆発の違いを説明したビデオは追加しています。)

 販売するビデオは、下記の通りです。(いずれも送料込み)

・やましろ病院 講演会 約45分  500円
・水俣      講演会 約90分  500円

2012020301.jpgをクリックしてお申し込みください。
 お支払い方法は、・ゆうちょ銀行 もしくは ・楽天銀行 の振込です。申し訳ありませんが、振込手数料はご負担ください。送金確認後に配送させていただきます。

やましろ病院 講演

フクシマの真実と内部被曝 2012年1月26日... 投稿者 onodekita

水俣講演

フクシマの真実と内部被曝−20120129水俣(1) 投稿者 onodekita


フクシマの真実と内部被曝20120129水俣(2) 投稿者 onodekita

ちょっと音が小さいので販売の予定はありませんが、2012.1.18の医師会講演会もあります。

フクシマの真実と内部被曝(1) 2012年... 投稿者 onodekita


フクシマの真実と内部被曝(2)2012年1月18日... 投稿者 onodekita


フクシマの真実と内部被曝(3)2012年1月18日... 投稿者 onodekita

◆関連ブログ
2012年01月19日
フクシマの真実と内部被曝 熊本市医師会講演会(2012.1.18)
やましろ病院での講演会「フクシマの真実と内部被曝」(2012.1.26)2012年01月27日
フクシマの真実と内部被曝−2012.1.29 水俣2012年01月30日
タグ:DVD 講演会
posted by いんちょう at 11:57 | Comment(11) | 原子力
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