2012年07月31日

オリンピック−途中で退場させられていた日本人選手団のなぞ

 オリンピックが今週開幕しました。この時期は、何をやってもオリンピックを一面に持ってきて、国内の重要な問題を隠そう、隠そうとします。特に、7月30日の新聞がひどかったことは、ブログでまとめさせていただきました

 原発が稼働できていない九州電力。わたしはオリンピックで金メダルを取った翌日に計画停電をしてくるのではないかと考えています。九州の片田舎の計画停電は、オリンピックの金メダルに比べたらニュースバリューは低いという判断をマスコミ各社はしそうですから。

 最近はテレビをほとんど見ませんので新聞で知るくらいですが、入場行進の時にとんでもないことが起きていました。表に出てきたのは、

インドの中に紛れ込んでいた女性の話のみ。日本人選手の入場行進については一切ふれられていませんでした。
2012073101.jpg

消されるとは思いますが、LIVEの日本人選手入場行進の様子


 日本は22分頃
All of Japan's Olympic athletes have won medals before they got here made of wood and fashioned by school children from the tsunami ravaged north east. The wood from the debri found on the coast line.

コメントから
私もカナダで見ました。日本は旗手が一秒映っただけで、Japa-nの表示すらなく、アナウンスは日本の選手のことを少し話してた-のに、他国を映しててあとは全く見れませんでした。やっと見れて-うれしいです!
Msmanumanuko 2 日前

私の住んでる国では日本は完全にスルーされたので見れて嬉しいで-す!
pineapplesodapop 2 日前


 なぜ、世界の経済大国なのに、ここまで無視されるのでしょうか。なにやら違和感が漂います。

Rubyのロンドン生活日記
オリンピック開会式行ってきました!日本選手団退場の謎! 2012-07-29 23:55:27 から

彼らは、私たちの目の前を通り、つまり、トラックを半周したあと、
2012073102.jpg
なぜか、ここで立ち止まり、というか、誘導してる人らが立ちはだかっているのですが
他の国はここをまだ前に進みます。日本のときだけ、ここでとめ、
2012073035.jpg
なーんと!脇出口から退場してしまったのです!!!!!!なぜ???????
私はすべてのチームを見ましたが、あとにも先にも、ここから退場したのは日本チームだけです。
すべてのチームがトラックの真ん中にならばされているのに、日本チームだけが、この中にいないのです!!!!
日本でテレビを見ている友人にもメッセしてみましたが、みんなカットされてて、日本選手がここにいなかったというのは知らないみたい。


 まさしくなぞの退場です。

<ロンドン五輪>活躍願いがれきメダル…被災地の子が手渡す毎日新聞 7月21日(土)21時53分配信
壮行会には被災地となった宮城県石巻市・牡鹿中の生徒約30人が招かれ、がれきの中の木材などをもとに作ったメダルを、お守りとして選手に手渡した。実家が津波で流された同中3年の佐藤瑞保さんは「がれきの山を見ると、今でも心が痛み、あの日を思い出す。でも絶対に立ち上がろうと一歩ずつ前に進んでいる。お守りにはロンドンでの活躍へ願いを込めた。がれきは悲しみの象徴だったが、1年で生まれ変わった」とあいさつ。壮行会に出席した野田佳彦首相は「折れない心は人々に勇気を与える。東日本大震災の被災地で懸命に歯を食いしばり、復興へ向かう皆さんに勇気を伝えてくれると確信している」と、選手たちの奮闘に期待した。

  しかも、この情報を伝えたのはロンドン在住のブロガーの方のみで、多数いたであろう日本人記者はこの件に対して何のコメントもしていません。今のところは、係員の誘導ミスとのことですが、これだけ多人数で通せんぼをしておいて、しかも黒服の一人があきらかに十次で行かないように威嚇しているようにも見えます。

トップ > エンタメ > スポーツ 【ロンドンオリンピック】日本選手団が開会式で“謎の退場”!? 猪瀬直樹東京都副知事も関心寄せる2012年7月31日(火) 12時46分
として、ネットで騒ぎがどんどん大きくなっています。

・入場行進の中継の時に現場にいるアナウンサーがひと言も言及しなかったのはなぜか。
・多数の記者がいながら、なぜ隠されたのか。
・日本人だけなぜ、特別扱いを受けたのか。

石原都知事、首相もまた直前になって、体調不良でロンドン渡航を中止しています。
なにやら深い闇が隠されていそうです。

朝日新聞には次のように書かれていると指摘がありました。
2012073105.jpg
ロンドン五輪での開会式の日本選手退場は「調整を優先し、参加したのはわずか四十数人」

 他国の選手が全員参加しているのに、日本人のみ退場。しかも放送中にはふれていない。ますますおかしいですね。
タグ:P
posted by いんちょう at 13:51 | Comment(49) | 原子力

2012年07月30日

国会包囲デモ−7月30日の新聞

 7月29日に約20万人の方が参加して、国会大包囲が行われました。各社の取り扱いレベルに随分と差があるようですので、再度まとめてみました。4年に一度オリンピックが行われてはおりますが・・

熊日新聞一面(記載無し)
2012073006.jpg
三面(写真付き)と社会面に記載有り
2012073007.jpg2012073008.jpg

毎日新聞 一面、二面、三面記載無し
2012073002.jpg2012073003.jpg2012073004.jpg
社会面のみ記載
2012073005.jpg

北海道新聞 一面写真付き記載
2012073009.jpg
三面?
2012073010.jpg

朝日新聞 一面(初めて一面に持ってきました)
2012073011.jpg

読売新聞一面(期待を全く裏切りません)
2012073106.jpg2012073107.jpg

西日本新聞 一面記載無し
2012073014.jpg
三面記載
2012073016.jpg

大分合同新聞 一面記載無し
2012073016.jpg

福島民友 一面記載無し
2012073021.jpg

東京新聞
2012073025.jpg

日経新聞三面白黒写真(内閣支持率20%割れと出してきたのはここが初めて)
2012073029.jpg2012073030.jpg
27日にデモの告知有り
2012073031.jpg

京都新聞 一面なし、三面に関連記事
2012073033.jpg2012073034.jpg

新潟日報
2012073103.jpg2012073104.jpg

福井新聞 一面無し 社会面のみ(しかも国会議事堂前に人がいない写真)
2012073154.jpg2012073155.jpg

福島民報 一面無し、フクシマローカルデモ記事有り
2012080104.jpg
2012080105.jpg

読売新聞 一面無し 社会面有り、洗脳記事8面
2012080106.jpg2012080107.jpg2012080108.jpg

産経新聞−当然一面無し
2012073027.jpg2012073028.jpg

相変わらずです。産経新聞は、次のような記事をネットに流していました。

最初の配信
脱原発を訴える抗議集会が29日、東京都千代田区の日比谷公園で行われ、1万5千人超とみられる参加者 が集まった。
霞が関などをデモ行進した後、休日の国会議事堂を取り囲み、キャンドルを手に「原発なくせ」と抗議。 国会周辺は一時騒然とした雰囲気に包まれた。

毎週金曜日に抗議活動をしている団体の呼びかけで実施。
インターネットの簡易投稿サイト「ツイッター」などで多くの一般参加者が集まる一方で、労働組合など組織的なPRも目立った。また、周辺には過激派の姿もあった。
参加者のうち2人は、警備していた機動隊員に暴行したとして、公務執行妨害の現行犯で警視庁に逮捕された。
産経新聞 7月29日(日)22時37分配信


過激派などほとんどいませんので、この配信後抗議が殺到(予想)直ちに記事が差し替えられました。
2012073024.jpg

さすが産経です。素早い。

OurPlanet の動画です。よくわかります。国会が占拠されました。

 この動画初めて見ましたが、よくわかります。


◆関連ブログ
7.16脱原発デモ・・各紙の報道2012年07月17日
脱原発6万人超のデモ−新聞各社の朝刊一面2011年09月20日
6万人の脱原発デモ−どこがパレードなのか。2011年09月19日
タグ:デモ
posted by いんちょう at 23:07 | Comment(6) | 原子力

2012年07月29日

フクシマが安全という知見は我々にはない−放影研が公式に認める(知られざる放射線研究機関 ABCC/放影研)

 今まで、フクシマが安全安全と色々な学者、医師が説明してきました。山下俊一氏は、100mSvまでは癌は起きないと、結論が出ているかのように何度も何度も発言し、さらに福島の小児科医の方もそのようなお話しを福島県民の前でされているようです。

 肥田先生をはじめとする原爆被害者は、そのようなことはない。内部被曝の怖さを知らないから、そのような安全論を言うことができるのだと非難をされていましたが、国家権力の強力なマスコミ操縦能力の前では、その言葉も打ち消され、一部の人にしか信用されないという悲しい状況になっていた気がしてなりませんでした。


20120728 知られざる放射線研究機関 ABCC... 投稿者 PMG5

を紹介します。この番組に私がもっとも伝えたかったことが描かれています。以下、重要なところだけ画面を切り出します。

このようないずれ消されるであろう動画を自分のパソコンに保存するには、このソフトが便利です。

さて、内容を見ていきましょう。番組の冒頭ははだしのゲンから始まります。
2012072901.jpg2012072903.jpg2012072902.jpg2012072903.jpg2012072904.jpg2012072905.jpg2012072906.jpg2012072908.jpg
 原爆投下直後から、「ヒロシマには七五年間草木は生えん」という風説が流布されました。この3/4世紀という時間感覚が、米国が完璧に被害を予測していたことがよくわかります。

はだしのゲン・・何度も推薦していますが、この本は今回のフクシマの全体像を知る上で欠かせない書籍の一つです。全巻を揃えて、お読みください。そして、お子さんにも読んでもらってください。算数、国語の勉強の前に日本人として、そして人間として持っておかねばならない知識です。


米国は、この調査は今後非常に大事だと公文書で述べています
2012072910.jpg2012072911.jpg
これとまったく同じ論調の記事を、こともあろうに福島民報が配信しています。
いずれどうせまた世界のどこかで起こるであろう放射能被害に備えて、健康被害の有無を含めた情報を蓄積しておくことは、人類への貢献(福島民報)
米国は、敗戦国に対して、このような非礼を働いていますが、福島民報は同胞に対して同じ発言をしているのですから、決して許されないことです。

トルーマンは、アメリカ兵の命を救うために原爆を使用したといいますが、これが真っ赤な嘘です。広島型原爆とナガサキ型原爆は、燃料(U235とPu239)から、構造まで何から何まで異なります。その新型爆弾を3日足らずのうちに2つも投下したのは二つとも効果を試したかったからで、これは成書にいくらでも記載があります。マンハッタン計画は膨大な資金を費やしたため、この効果を米国民が納得させる形で見せなければ、「民主主義」を標榜している国家としては政権が転覆する可能性すらあるためです。
2012072912.jpg2012072913.jpg
2012072941.jpg

そして、ABCCは遺伝的影響も調べますが、結論を出しません(出せません)
2012072914.jpg2012072915.jpg
ところが、内部被曝−ペトカウ効果と遺伝疾患で述べたように、遺伝的な影響があるのは間違いありません。それを隠すために、ABCCが統計的に資料を作り上げたと言って過言ではないのは、このあとの番組内にでてきます。

そして、ABCCを全身とする放影研の理事・・驚愕する発言をします。
2012072916.jpg2012072917.jpg2012072918.jpg2012072919.jpg2012072920.jpg2012072921.jpg2012072922.jpg2012072923.jpg
 今回のフクシマの事故で最も重要な内部被曝の放射線リスクを一切勘案していないと公式に認めました。この発言は非常に重大です。ガレキの焼却の評価においても同じく内部被曝の放射線リスクを国は一切認めていません。このままでは多大な被害が出ることを白状したと言っていいでしょう。放影研も、いよいよはしごを外しにかかりました。

2012072924.jpg2012072925.jpg2012072926.jpg
このようなことが認められているのに、先日のナガサキ内部被曝訴訟では信じられない判決が出ました。しかも、この内部被曝を無視した判決に対して、被爆者を新作している医師さえも賛同の意をしめしているのですから、信じられません。長崎原爆訴訟−内部被曝を無視する裁判所により棄却

2012072928.jpg2012072929.jpg2012072931.jpg2012072932.jpg2012072933.jpg2012072934.jpg2012072936.jpg2012072937.jpg2012072938.jpg
これぞ内部被曝の本質です。入市被曝として、このブログでも何度も取り上げています。(福島除染ボランティアと入市被爆)これほど明らかなのに、なぜ予算の問題と称して、調査をしていなかったのか。原爆をあれほど製造していた1950年代の米国に、最も重要な放射能被害を調べる予算がなかったとは言わせません。ついに、次の医師が決定的な話をします。

2012072939.jpg2012072940.jpg
 そうなのです。現在の国家の力の源泉は核であることは、言うまでもありません。その核が人道的理由によって使えなくなることは、国家バランスが壊れることを意味します。その核に寄りかかって国を存立させている米国が内部被曝の被害を認めてしまうことは、自分で自分の首を絞めることになります。何しろ、米国は次のような発言を何度も繰り返しているのですから、内部被曝の被害を認めることは一切なく、その米国を宗主国として仰いでいる日本政府もまた同じ態度を示すのは明らかです。
「ヒロシマやナガサキでは原爆で死ぬべきものは死んでしまい、9月上旬において原爆放射能のために苦しんでいるものは皆無」1945年9月6日(GHQ発表)
「残留放射能による被害なし。生存被爆者は全て健康。」米国が原爆投下後23年後に提出した国連原爆白書

原爆投下一ヶ月後から、このような恥知らずな発表を繰り返しているのが米国なのです。

 いかがでしょうか。ホンモノの情報は、断片を積み重ねることで、今まで不明だった内容がつながってきます。ウソの安全安心は、勉強すればするほど疑問が積み重なってきます。

この番組に出演されていた方のひと言
2012072942.jpg
がすべてを物語っています。

他人、特に国家に自分の命を差し出してはなりません。水俣病・AIDSでどのような態度を国が取ってきたのかをもう一度振り返ってみてください。一人一人が問題点に気がつき、声を上げていくことでしか、世の中は変わりません。

内部被曝−その評価と治療方法の中で紹介した市川定夫先生の動画、また、右上に紹介しています私の講演会ビデオ(DVD発売もしています)をご覧になっていただけますと、色々とつながってくると思います。

◆関連ブログ
はだしのゲンの作者−中沢啓治2011年11月06日
いずれどうせまた世界のどこかで起こるであろう放射能被害に備えて、健康被害の有無を含めた情報を蓄積しておくことは、人類への貢献(福島民報)2012年02月24日
長崎原爆訴訟−内部被曝を無視する裁判所により棄却2012年06月26日
放射能と人体(3)核の本質−内部被曝2011年11月14日
100mSv安全の根拠-原爆の知見を信用しますか?(60万アクセス)2011年08月27日
内部被曝−ペトカウ効果と遺伝疾患2012年05月04日
福島除染ボランティアと入市被爆2011年11月09日
内部被曝−その評価と治療方法2011年10月10日
文字書き起こし
posted by いんちょう at 05:15 | Comment(17) | 原子力

2012年07月27日

大阪の子どもを福島県へ−福島ステークホルダー調整協議会の黒い霧

チェルノブイリが起きた時に、ソビエト政府は一週間で子どもを含めて、避難させました。そして、徐々に避難区域を拡大し、いまでは0.28マイクロシーベルト以上の放射線量の村が全て廃村に。チェルノブイリから180キロ圏内のほとんどの村が消えた。という状況です。

 翻って日本は、警戒区域を解除し、今度は楢葉町まで解除し、子どもを戻すそうです。なぜ、ソビエトと正反対のことをやるんでしょうか。どちらかが間違っているのは間違いありませんが。日本人は、ヒロシマ・ナガサキを経験したから特別放射能に強いとでも言うのでしょうか。

 大阪の茨木市の教育委員会がにわかには信じがたい企画をこの夏休みにします。
2012072634.jpg

なづけてピーチプロジェクト・ジュニア

主催者−福島ステークホルダー調整協議会
2012072702.jpg2012072703.jpg2012072704.jpg2012072705.jpg2012072706.jpg

私は4枚目のサイト報告に注目しました

たむらのサイト http://bit.ly/OrvYhj
安井至 http://www.yasuienv.net/
2012072708.jpg

松永和紀 http://www.foocom.net/
2012072709.jpg
(この方は、北九州のガレキ問題の委員)

西澤真理子 http://www.literajapan.com/
2012072710.jpg
リスクコミュニケーションの専門家

岡敏弘 http://www.s.fpu.ac.jp/oka/sra2011oka_p.pdf
2012072711.jpg
福井県立大学経済学部教授/大学院経済・経営学研究科教授

「家族のリスクマネジメント勉強会」に参加した方々が、正しい放射線の知識を身につけ、無料動画配信をmixi(465名登録)、ツイッター(160名)、Facebook(31名)などで積極的に発信
http://krmtokyo.jugem.jp/

そして、100Bqに強硬に反対した丹羽太貫(京大名誉教授)氏まで名前を連ねています。
2012072707.jpg

このNPO法人の資料は、色々な人物をつなげる基礎資料として十分使えそうです。同じ名前があちこちで出てきます。確信犯の方々といっていいでしょう。数多くの名前が出てくるように思いますが、一度記憶しますとあちこちでつながってきます。それは当然です。いくら原発マネーの金額が多いとは言っても、みんなで裕福になるほどはありません。限られた人間が甘い蜜にたかる構造なのですから、必然的に人物数は限られてきます。団体名に惑わされずに、人の名前を丹念に見ておくことで、色々と情報が見つかります。

この団体の情報は、togetterでも良くまとめられています。是非、ご覧になってください。

このような団体の主催する催しで、伊達市のモモを食べ放題。あり得ないと思います。ちなみに、茨木市と伊達市はこのくらい離れており、新幹線を使うと一二時間程度かかります。
2012072701.jpg
参加者はちゃんと集まるのでしょうか。そして、自民党の議員の方。主催者をしっかり調べてください。あなたたちは、未来に対して責任があるのですから。

先頭にたって進めている市議会議員 福丸孝之氏
2012072712.jpg

2012072713.jpg

◆関連ブログ
4月からの食品の新基準とそれに反対する勢力2012年03月09日
タグ:P
posted by いんちょう at 21:18 | Comment(31) | 原子力

2012年07月26日

郡山で行われたガイガーカウンターミーティング(GCM)

福島で行われたガイガーカウンターミーティングを紹介します。

未だにこの内容がまかり通っていることには、もはや寒気すら感じます。

2012.7.26にアップされた方が消去されたようです。

恐らく消されるでしょうから、静止画にして書き出します。

女性アナ「昨日、郡山市でガイガーカウンターミーティングが開かれました。」
男性アナ「放射線の知識を学んで様々な立場の人との交流をはかるこの催しには150人を超える人が参加しました。」
TVのスーパー: 「福島のホンネ」が次々と・・・

2012072601.jpg

2012072602.jpg

β線の影響をのけるために、わざわざ遠く離れて測定しています。
2012072603.jpg

これがおかしいのは、この絵を見ることで簡単に証明できるでしょう。まさかまさか、未だにこんな「正しい」測り方を教育しているとは知りませんでした。
2012072622.jpg
本当に怖いのはベータ線源による内部被曝なのに、この講習会では意図的に無視しています。子どもたちの口に入ったり、肺に入ったりすることは一切無視しています。この場所で放射能防護服を着ていれば、むろん正しいと私も思いますけど。

講師 「私が言っているのは、袋に入れましょうということ。それはかなり浸透している。」
「あとは地面の近くに置いた時に、本来の数値よりはるかに高く表示してしまう機械もある。」
「本来γ線を評価すべきところを、β線を拾ったために、本来のγ線の量が分からない。」
「β線の影響を受けて、はるかに大きい数値が出てしまい 本当じゃない数値」
「それでびっくりして大騒ぎしてしまうということが起こる。」
2012072604.jpg2012072605.jpg2012072606.jpg
 私も以前この測り方がおかしいと指摘したことがあったのですが、信者と思われる方からずいぶんなコメントがつき、(当時は対処方法がわからなかったので)落ち込んだことがありましたね。そういえば。
まんが 放射線の正しい測り方 野尻美保子、早野龍五、菊池誠、八谷和彦 鈴木みそ
2012072623.jpg
 なんだ、皆さん勢揃いしているじゃないですか。

正しい放射線の知識をTwitterで広めている 早野龍五氏
2012072607.jpg

同じく 野尻美保子氏
2012072608.jpg

この講習会を受けて「正しい」放射線の知識を得た方達

参加者(男性) 「放射線よりの仕事をやっているので、だいたい分かっているが、人に話すときにどういう感じの内容でしゃべったらいいのか」
「僕らはどうしても、難しい用語で話してしまうきらいがあるが、そういう時に、いかに
普通の人に分かりやすいしゃべり方をするのかということが勉強になった。」

参加者(女性2人)
「そういう(正しい)情報をもうちょっと周知してほしいと思う。知らない人も多いと思うので」


GCMふくしま実行委員会 金沢顕治氏(この方の名前は初めてお聞きしました)
「最初はツイッターで集まった仲間10人くらいでやっていたんですが、いつの間にか膨らんで来て40人、50人という世界になっています。」
「これだけ支援してくださる方がいらっしゃるということは、本当に嬉しいです」

2012072610.jpg

福島の方達の生の声
女性アナ 「大学教授や漫画家など様々な立場の人々を囲んでの車座集会。参加した人からは、福島のホンネが次々に飛び出します。」
参加者(男性) 「ここ1年何ヶ月かで いったい何人の架空の福島県人が(ネット上で)殺されたか」(会場:笑い声)

2012072611.jpg
参加者(女性)「自分の家に暮らしている人なら、県外の方が酷いデマを流しても「そんなわけないよ」と言える。でも家族すら別に暮らしている人たちは、そうやって皆で集まって(落涙)、「そんなことないよ」と言うことすら難しい。(となりの男性が大きく、何度も頷いている)

この方達の意見は、私のところに届いている福島の方達の悲痛な叫びとは全く異なります。
2012072624.jpg
恐らく、どちらも事実なんでしょう。しかし正しいのはどちらでしょうか。

ツイッター上で問題発言を繰り返している菊池誠氏
「そこまでデタラメなことを言って被災地をさらに不幸に陥れなければならないのか」
「希望を捨てさせ、死に至る病である(と)絶望を与えるというのはどうなのか」

2012072615.jpg
2012072616.jpg

SF作家 野尻抱介氏
「ちょっとくらいベクレルの出る食品を「大丈夫」と言って食べるリテラシーもかっこいいと思う。」
2012072617.jpg
放射能を食べるのが、かっこいいらしいです。私には訳がわかりません。

加者(女性)「メディアアーティストであったり、漫画家の方もいるので「何となく」しか福島を見ない人たちに「福島けっこういいところじゃない」と思わせる空気を作ってほしい」 (先ほどの男性参加者が大きく頷く)
2012072618.jpg2012072619.jpg

 あっという間におなかの痛くなった原発くんをボランティアで各国言語版にしてしまった 司会者(メディアアーティスト 八谷和彦氏)
 「僕らが直接聞くことで、今困っているのがどういうことかや、あるいは東京に住んでいてなにが出来るかわからないというところがあったが、ちょっとでも今やれること、例えば不正確な情報が流れるのを防ぐとか、なるべく正しい情報を伝えるようにするとか、お手伝い出来そうなことがありそうということで、自信につながったということがある。今後できそうだなということが。」
2012072620.jpg

おなかの痛くなった原発くん

英語1(2011.3.16), 英語2(2011.3.17), フランス語(2011.3.18)・ポルトガル語(2011.3.17), スペイン語(2011.3.18),中国語1(2011.3.19), 中国語2(2011.3.19), タイ語(2011.3.17), ベトナム語(2011.3.17), ロシア語(2011.3.20)

 このようにプロと思われるボランティアの手によって、各国言語訳に直ちに翻訳され、しかも脱原発が通ってしまったイタリア語、ドイツ語はないという用意周到さ。面白い話です。

郡山出身の歌手 小峰公子氏(この方は全く知りません)
アナ「最後は郡山市出身の歌手小峰公子氏(ZABADAK)による自作の詩の朗読。聞いている人たちは美しい福島に思いを馳せていました。」
日があだっている山
そんなの見ると
あぁなんにも
いんねなぁ、て
思ってしまう。
誰だってよ。
たいしたもんだ、
たいしたもんだ。
春だない。

2012072621.jpg
アナ「今回のガイガーカウンターミーティング、運営の方はもちろんなんですが、ゲストの方々もボランティアだったそうなんです。」
男性アナ「あのー福島を思ってくれる気持ち、本当にありがたいですね。


 どうでしょうか。原発推進側にいる人の名前を一つ一つ覚えていけば、同じメンバーが何度となく手を変え、品を変え出てくるのがおわかりだと思います。本当に大事なのは、このような動画を見ても決して騙されない真の知識だと思います。

追加(立派なホームページがありました)
2012072627.jpg

◆関連ブログ
原子力発電入門(6)放射能と放射線2011年08月11日
2012年04月22日
福島の子どもたちからの手紙「わたしは何さいまで生きられますか?」
フクシマの今−韓国テレビと投稿から2012年03月12日
タグ:P 内部被曝
posted by いんちょう at 19:23 | Comment(25) | 原子力

2012年07月25日

撤退しないと話した現場最高責任者−本店とサイトは別会社

 死亡説も流れていた吉田元福島第一原子力発電所長。久しぶりにインタビュー記事が載りました。

福島第1原発の吉田前所長、部下は「地獄の中の菩薩」…復興テーマのシンポジウムにビデオ出演
 東京電力福島第1原発事故で収束作業の陣頭指揮を執り、食道がん療養のため昨年12月に退任した吉田昌郎前所長(57)が、復興をテーマに福島市で来月開かれる出版社主催のシンポジウムに、ビデオ出演することが24日分かった。

 約30分にわたるビデオ映像で、吉田氏は危険を顧みず行動する部下たちを「地獄の中の菩薩」と感謝の念に堪えなかったことや、「原子炉の冷却作業をする人間は撤退できない」と死を覚悟していたことなどを生々しく明かしている。

 吉田氏が事故直後の現場指揮官としての心情を一般に向けて詳しく語るのは初めて。

 吉田氏は昨年3月に原子炉建屋の水素爆発が起きた後、部下たちが「現場に飛び込んで行ってくれた」と語る。その上で「私が昔から読んでいる法華経の中に登場する、地面から湧いて出る菩薩のイメージを、すさまじい地獄みたいな状態の中で感じた」と、部下の後ろ姿に手を合わせて感謝していたという。

 政府事故調などで、東電の全面撤退問題が議論になっているが「基本的に私が考えていたのは発電所をどうやって安定化させるかということ。現場で原子炉を冷却する作業をしている人間はもう撤退できないと思っていた。本店にも撤退ということは一言も言ってない」と言い切った。

 昨年3月14日の3号機の水素爆発時は、がれきが飛んでくるなど「(指揮を執っていた)免震重要棟の人間は死んだっておかしくない状態だった」といい、「これからもう破滅的に何かが起こっていくんじゃないか」と恐怖を感じたという。

 シンポジウムは長野県小布施町の出版社「文屋」の主催で、8月11日に開かれる。吉田氏が療養中のため今月11日に東京都内のホテルでビデオを収録。原発の事故処理を指揮する東電幹部のメンタルケアをし、吉田氏と親交のある人材コンサルタント薮原秀樹氏と対談する形で行われた。

 ビデオ映像には英語訳のテロップも添えられ、薮原氏による「聞くことで支える『福島完全安全宣言』」と題した講演の後上映される。

 ◆吉田昌郎(よしだ・まさお) 55年生まれ、大阪府出身。東京工大卒。79年に東京電力入社、10年に福島第1原発所長に就任した。東日本大震災後、原発敷地内の免震重要棟にある緊急事態対策本部で収束作業を指揮。1号機原子炉への海水注入の中断を求めた東電本店の指示を無視し、注水を継続したことが話題となった。健康診断で食道がんが見つかり、昨年12月、所長を退任した。現在は執行役員、原子力・立地本部付。


 熊日新聞には写真入りで掲載されました。この吉田所長が言っていることは本当でしょうし、菅首相が全面撤退は許さないと言っての利根だのも本当でしょう。では、真実はどこにあるのか。

 私が東電に入社したのは1988年4月。1989年1月には福島第二原発3号機で再循環ポンプの事故が起きました。私はまさしく事故の起きたときに、1−2号機を担当する第一保修課に配属されたのですが、事故の規模があまりに大きかったため、手伝い要員として任命されました。新入社員早々に東京に出張し、通産との会議に出席して議事録を取ったことがあります。私はほんのメモ程度だったのですが、他に議事録を取っている人間がおらずに、なんと私のメモを使って、東電の作戦会議をやっていたことを思いだします。出席者は、
・通算省資源エネルギー庁
・本店
・サイト(発電所のことを社内用語ではこう呼びます)
の代表者。サイト側は、原因をまとめて通常の定期検査と同じスケジュールで再稼動を主張していたのですが、本店と通算省は、これだけの大事故を起こしたのだから、何を寝ぼけたことを言っているという態度。サイトからは、たしか工程表も持っていったような気がしますが、こんな議論には当然ならず。全く、意見が違っていたことに本当に同じ会社かと思いました。対役所を一番に考える本店と、再稼動だけを目的とするサイト。もはや別会社の組織としか思えませんでした。

 311の災害を考えますと、本店側の人間が勝手に撤退すると、菅首相に話してしまったんでしょう。この本店側の人間は、原発に対してはほぼ素人である菅首相が、海水注入をやめろ都命令したら、反論することなくそのままサイトにつないだ人間です。つまり、自己の責任感などは何もなく、2F-3の本店で見られた自己の保身だけを目的とする本店サイドの人間だったと考えれば、納得がいく話です。(武黒フェローという名前が挙がっていますが、私はこの方は直接知っておりません)

 そうすれば、東電が撤退は考えなかったといい、現場が撤退するつもりはなかったと話している一方で、政府側が撤退は許さないと怒鳴り込んだという舞台裏が理解できるのではないでしょうか。

 東電の原発は全部で三カ所あります。福島第一(1F)、福島第二(2F)、柏崎(KK)。実はこの発電所に勤める人たちも決して仲がいいとは言えません。勿論サイト間で人事異動はあるのですが、6割程度は変わりませんから、独特な文化があります。

1F・・東電の原子力の開拓をやっていた自負がある。発電所内は、燃料破損事故が多発したため、高レベルに汚染。緊急停止(スクラム)をしてすぐに再稼動。またスクラムといった今では信じられないトラブルも経験しているため、職員全体のレベル(不具合対応の)は非常に高い。きれい事では原発が運転できないこともよく知っている。放射能廃液を夜中にこっそりと捨てていたという話も聞いたことがある。そのくらい、何もかもやっている。そして、なんでも知っている。

2F・・1Fの犠牲の上に立てられた発電所。ベテラン職員は、全員が1F出身。燃料破損事故などは起こしたこともなく、優良プラントだった。敷地もこじんまりとして狭く、よくいえばアットホーム。4基しかないので、職員の人数もそれほど多くはない(350名くらいか)。発電所内にも汚染されて立ち入り禁止にせざるを得ないような場所はない。トラブルも少なく、そのため対応能力は1Fに比べると高くはないと思う。何か大きな出来事があれば、1F出身者が指揮を執る。そんな感じだった。1Fと比べられてもね・・・というのが正直なところか。

KK・・世界最大の原子力発電所。敷地も広大で、最新鋭のプラントがずらりと並ぶ。地盤が脆弱なことは、全員が知っているが、見て見ぬふり。新潟沖中越沖地震では、随分と辛酸をなめさせられたと思う。私の時にはまだ建設プラントが有り、活気があった。2F出身の私は、1Fの大きさにも度肝を抜かれたが、KKはそれ以上。バブル絶頂期に建てられただけあって、標識一つをとっても高級感が漂う。青山通りなんて言うしゃれた名前もついていた。

新入社員、配属先のランキングは、

KK >> 1F > 2F

だっただろう。おそらく。


 原発事故が起こると、じっさいのところは現場の作業員は逃げるしかなくなります。

から

2012072503.jpg

このような差し迫った現場で、逃げることは考えなかったのは吉田所長だったからでしょう。関電の大飯原発所長は、真っ先に船で逃げ出し、社長も海外に逃亡しそうです。死を覚悟して、原発のトラブルに対処するといった悲壮感は全く感じられませんから。なぜ、同じ原発事故で有りながら、ちゃんと目に入ってこないのか不思議でなりません。

このゴルゴ13の別の一ページ
2012072501.jpg

3号機の爆発画像とそっくりだと思いませんか?


このマンガは、一読されることをお勧めいたします。

◆関連ブログ
首相と斑目委員長を診断する☆2011年05月17日
3月12日未明の東電FAXにSPEEDI情報が掲載−政治家は知らなかったと証言2012年02月28日
1-3号機メルトダウン報道について2011年05月25日
放射能の怖さをなぜ人より早くわかることができたか・・説得のヒント2012年05月12日
posted by いんちょう at 22:18 | Comment(4) | 原子力

2012年07月24日

放射能の真実を伝える動画と、推進側の動画

 今まで2回医師会の「公式」見解を紹介しました。医師は専門職です。本来は医師会の言うことなんて、聞かない人たちばかりで、医師会推薦の国会議員だって平気で落とす集団なのに、今回の放射能に関しては約8割程度の人が、医師会の言うことを信用しているのは非常に奇異に思います。通常なら、そんなことは認められないと騒ぐ人が必ず出てくるはずなのに、そのようなことをいっている医師は本当にごく僅かなのはなぜでしょうか。

 私から見ますと、放射能安全でほとんど固めきっているように思えますが、産経新聞は次のような面白い記事を出しています。

「小さな声」でも、原発擁護を口にすれば…
2012.7.19 03:05 [原発]
 〈原発はむしろ被害者、ではないか小さな声で弁護してみた〉〈原子力は魔女ではないが彼女とは疲れる(運命とたたかふみたいに)〉。歌人の岡井隆さんが、「3・11」の後、原発事故について詠んだ作品だ。
 ▼岡井さんは、反原発を主張する東京新聞に「けさのことば」という連載を持つ。今年2月、その東京新聞のインタビューに、元医師でもある岡井さんは、「ぼくは原子力容認派」と答えていた。勇気ある発言に驚いたものだ。
 ▼「日本中の新聞で原発擁護を書いたのは岡井さん一人。袋だたきに遭いますよ」と周りから言われるそうだ。歌壇の大御所でさえ、このありさまである。まして、電力会社の社員に、発言の自由はないらしい。将来のエネルギー政策に関して、国民からの意見を聴取する会に、東北電力の幹部や中部電力の関係者が発言者として出席していたことに、批判が広がっている。
 ▼「個人的な意見として、原発をなくせば経済や消費が落ち込み、日本が衰退する」「(福島第1原発事故では)放射能の直接的な影響で亡くなった人は一人もいない」。小欄にはもっともな意見に聞こえるが、会場は騒然となり、テレビのコメンテーターは「信じられない」と罵(ののし)っていた。政府は今後、電力関係者を排除するという。
 ▼16日に東京都渋谷区の代々木公園で開かれた「さようなら原発10万人集会」は、主催者発表で約17万人、警視庁によれば約7万5千人と、大変なにぎわいだったらしい。作家の落合恵子さんは、「今日ここに来ているのが、国民であり市民」と言い切った。
 ▼「小さな声」でも、原発擁護を口にすれば国民とは認められない。そんな日が来るとしたら、放射能より恐ろしい


 産経にとっては、世論調査から考えても「原子力容認」が多数意見だとわかっているはずですが、いつの間にか小さな声だと言っています。なんか、おかしいですね。昨日の福島の医師の意見も、残念ながら匿名にするしかない現状なのですが・・どちらの声の方が大きいのでしょうか。

比較のために、放射能の真実を伝えてくれていると私が考える動画と、その反対の動画をアップします。内容についての判断は、皆様にお任せいたします。

死の灰の正体(1957年)古い映画ですが、真実は古くなりません。必見


真実の原子力 2011年4月 肥田舜太郎氏


チェルノブイリ・レガシー (Chernobyl-Legacy) futures Japan! 閲覧注意


以上3点を代表とします。翻って、原子力安全派

特別編福島とチェルノブイリ 〜虚構と真実〜 (2012/4/20)

これを見ていただけますと、放射能被害を隠そうとしているのが、日本政府だけでないことが非常によくわかると思います。

『福島で日常を暮らすために#1』 木村真三氏


福島原発事故の医学的科学的真実: 稲 恭宏博士 テレビニュース緊急報道
 残念ながら、埋め込みができません。東京大学の稲 恭宏医学博士 など、なかなかすれすれの表現が出てきます。舞台裏がわかると面白いです。英文論文などをふんだんに使っています。

◆関連ブログ
福島県医師会報に載った福島県小児科医の見解2012年07月23日
世界は恐怖する 死の灰の正体1957年制作2012年04月30日
われわれは原発事故にどう対処すればよいか(肥田舜太郎氏)2011年06月26日
posted by いんちょう at 21:33 | Comment(7) | 原子力

2012年07月23日

福島県医師会報に載った福島県小児科医の見解

 私の手元には、「こんなことが書いてあった」 と資料を送っていただくことがあります。なかなか全部を紹介することもできず、申し訳ありません。また、時々ネットでは拡散しないでくださいという資料も送られてきますが、ネットに書かないという約束は致しかねますので、そのような資料はお送りにならないようにお願いいたします。

今回は福島県医師会員の方から送られてきた資料です。最初に福島県医師会報を紹介して、その方のコメントをご紹介します。

福島県医師会報 第74巻 第7号 2012年7月より
(写真も著作物と指摘いただきましたので、表紙も削除しました)

 記事の筆者である市川陽子先生より、著作権違反との申し入れがありましたので、全文削除させていただきます。申し訳ありません。

普段は開封もせず、従って読みもしない雑誌ですが、偶然、開いたら目に飛び込んできまして…。
こんな論稿が医師から発信されている現実…。
これを最初にご覧になった全国の小児科医の皆さんは、どう思われたのでしょう…。

平素よりお世話になっております。
いつも先生のブログやツイッターをフォローさせて頂き、勉強させてもらっています。
改めまして感謝申し上げます。

以前、購入したDVDも有効に活用して、住民の今後の生活、避難・疎開に結びつくように情報を提供、共有していきたいと思います。

ところで、メールにも書かせて頂きましたが、福島県医師会報(2012年7月号)に掲載された、「福島県での被ばくとその影響」と題する論稿に驚愕して筆を取っています。

元々、これは日本小児科医会会報(第43号、36−42 2012)に投稿されたものだそうです。

是非、小野先生にもご覧になっていただきたく、同封させていただいた次第です。
本文は一貫した事実の矮小化、そして自分の逃げ道は常に用意して逃げを打ってある、という文章です。

以下、「聞き捨てならない」部分をいくつか拾ってみます。
・年間20mSv論争の頃、ネットメディアの「福島は危険・子どもを疎開させよ」という情報があふれ、大手メディアや地元メディアもこの論調に同調していた印象がある。この時期に冷静に過去の疫学調査や放射線の医学的影響を説く専門家の方々のほとんどが「御用学者」よばわりされた。
 ←大手、地元メディアがそんな主張をした印象は少なくとも私には皆無です。この論者は別な惑星のテレビや新聞をみていたのでしょうか。
そもそも【冷静に】ってなんでしょう。この期に及んでまだこんな見解を述べる医師がいるのです…。

・自分や近隣の医師が診察した範囲では鼻血を主訴に受診した子供はほとんどいない。下痢・倦怠感も同様と。
←肥田舜太郎先生の「ぶらぶら病」にも言及しているが、驚くべきことにやんわり否定しています。「免疫力の低下から通常の感染症も増える」という肥田先生の主張を、都道府県別統計を持ち出し、
それなら福島県の感染症罹患数が前年度より抜きん出ていなければならないが「感染性胃腸炎」ではのような事実は認められないとしている。
手足口病など、全国的に増えたとされる疾患については「福島県だけが突出しているわけじゃない」と。

・ネット情報の弊害  子育て世代の若い親たちは想像以上にネット情報を得ているということを銘記して、情報を流すべき
←あらかじめ多くの利用者が折込済みであるネット情報の負の部分にしか言及していない。

・低線量被ばくによる健康被害は起きるのか
チェルノの対応と比較して見せている。「チェルノでは3日間政府からの公表がなく〜」そして驚愕の一言。
→【一方、日本では事故は即日周知され、事故後の国の対応も素早かった】 
さらにこの論者には「10日後に予測しても意味がない」という認識はないようです。
【事故から10日後にSPEEDIによる予測線量が発表され〜】

・「規模も質もその後の国の対応も異なる。それを考慮せず、同様の健康被害が起こるに違いないかのような情報は誤りである。」
 →私は、規模は上回り、対応もソ連以下なので、同様どころかそれ以上の健康被害が起こると懸念しておりますが・・・。

誤りであると打ち消しておいて、直後にこう続けています。

・「ただし、福島県での今後の健康調査及びフォローアップが必要であることは言うまでもない。
 →姑息にもこうして「言うまでもない」ことを言って逃げを打ってあるのですね。健康被害が起こらないなら「健康調査やフォローなど必要ない!と主張しても良さそうなものですが・・・。

・ガラスバッジによる外部被ばく調査 から 
「これらの結果から、外部被ばくによる子どもたちの将来の健康被害の可能性は低いと推察される。」
 →しっかり(ちゃっかり)『「外部」被ばくによる』、と書いていますね。用意周到です。本当に悪質。

・内部被ばく調査
 「住民の不安を払拭する目的もあり(中略)南相馬市立病院が県内でいち早く行なったことは、評価されるべきことである」(中略)「このことから、現在までのところ南相馬市の子どもたちは、食事などによる内部被ばくは、ほぼ無いに等しいことが推測されている。」
→この後半に取り上げた文章は酷いですね。「現在までのところ」、「食事【など】」、「【ほぼ】無い」と少しずつ断言を避ける文章になっています。悪質。

そしてここの結びは、
「これまでに出揃っている県内の各地域のデータを総合的に判断すれば、福島県の子どもたちに将来健康被害をきたす可能性は極めて低いことが予想される。」
です。←県の「データ」への疑問は一切なく、「総合的に」判断を下しています。。。
そもそも「総合的」ってなんでしょう。意味不明です。

ここからが凄い。
・リスクのとらえ方と伝え方
1)土壌汚染を指標に避難を決めるべきか?
・今中哲二氏の論文に「強制移住」という表現はない。
・ベラルーシでは5年間は住民への対策が取られなかった。
・さらに当時のソ連と現在の日本は医療・経済状況が異なる。
「これらの違いを考慮することなく、土壌汚染のみで健康被害の可能性を示唆し「避難・疎開」を勧めるべきではないと考える」
←論者は、本当にこう述べています。更に自主避難をするかしないかは、「それぞれの家庭で(勝手に)決めてくれ」と。国の対応と瓜二つ。THE御用の称号を与えたい。

2)自主避難と被災地からの避難
・「危険だ」という情報に煽られるようにして親類縁者のいない他県に避難してしまった親子の中には、避難先の地域になじめず、不登校になっている子どももいる。これらの親子のほとんどは、県内に父親が残り母子だけの避難である。また、離婚などの家庭崩壊をきたした家族や、親子兄弟や友人との不仲を招いている方々がいるというのが現状である。実際の被災地から中通りなどに避難している家族の中にも同じような問題を抱えている子どもたちがいるが、むしろ懸命に暮らしているという印象が強い。
←非常に憤りを感じた一節です。
  まるで、県外に避難した親子はエゴを通したが故に家庭が崩壊し、一方で、中通りに避難してきた親子は(福島から逃げず)懸命に生きていて素晴らしいとでもいうのでしょうか?
そもそも「実際の被災地」ってなんでしょうね。「中通りは違う」という意識の表れでしょうか。かなり違和感があります。中通りこそ「住民が放置された汚染地帯」として問題だと思いますが。
そして決定的なのは「むしろ懸命に暮らしている」という言い回し。これは「県外に避難した母子は懸命に生きていない」と言っているのですね。もはや、この論者は精神を病んでいるとしか思えません。

3)福島県に留まっている親子
・報道では自主避難住民が後を絶たないという印象を与えているようであるが、実際には8割以上の子どもたちが福島県内で生活している。この子どもたちの親のほとんどは、冷静に現状を把握して県内で生活することを選択した。(中略)メディアでは「遠方に避難して頑張っている家族」ばかりが取り上げあれるが、県内に留まって前向きに生活している多くの住民をなぜ取り上げないのか、残念で仕方がない。
←私の地元メディアが伝えている報道の印象は正反対です。西日本に自主避難している子どもを前向きに取り上げた場面を(少なくとも私は)みたことがありません。北海道に疎開した家族を前向きに取材したのは北海道のメディアでした(放送も北海道のみ)。福島のメディアは一貫して、普段通り生活する子どもばかり取り上げていますがね。この論者はどこのメディアをみているのでしょうね。
駅伝、マラソン、鼓笛隊、部活動、高校野球、水泳・・・。すべてが普段通りに(震災前の通りに)進んでいますが・・・。

そして『御用』の常套句、「冷静に」がここでも使われていますね。悪質。

4)子どもたちの思い
・福島県の子どもたちは、メディアや一部の識者によって、将来「がん」になる率が高い、将来障害を持つ子どもが産まれるかもしれない、
と宣告されているに等しい状況なのである。
また「障害を持つ子どもが産まれたら困る」かのような表現にも、小児科医として憤りを感じる。
どのような子どもであれ、産まれてきた命に優劣はない。

この文章も相当に悪質です。前半は事実であり、まず直視して内部被ばくのリスクをできる限り下げる努力を続けなければ、現実になる可能性が高まるだけです。
そしてこの論者が「小児科医」として「憤って」みせている、「障害を持つ子どもが産まれたら困る」という(メディアの)表現も、実は、「(将来親になる)子どもたち自身がそう考えていること。」なのです。それは偽らざる気持ちでしょうに。
この論者は「産まれてきた命に優劣はない」などと偉そうな見識を臆面もなく披露していますが、所詮は「他人事」なんでしょうね。じゃあ、何故、チェルノ後の汚染地帯には次々と「孤児院」が出来たのでしょう。
何故、多くの障害児や、奇形児の存在が現実としてあるのに「今も(マスメディアからは)隠されたまま」なのでしょう。
この論者は 「どこ行くの、パパ?」 (ジャン=ルイ・フルニエ 著) を読んだ事もないでしょうね。障害者が自分の家庭にいるという現実、そして日常を知らないのではないでしょうか。

多分、想像もしたことすらないでしょう。そういう物言いです。
http://oisiihonbako.at.webry.info/201107/article_3.html

「おわりに」と題して、この論者はこれから「福島県の小児科医としてなすべきこと」として、「この地でこれからも生き、生育していく子ども達を心身共に守ることであると考えている」と結んでいます。つまり「『この地』でこれからも生きる子どもしか助けない」と言っているのです。
「県外に逃げた子どもなんか知らん」と言っているのです。

私にはそう聞こえます。

最後まで驚愕の文章でした。

是非、可能ならブログで紹介して頂きたいくらいです。
ネットでは医師ならメディカルオンラインでダウンロードできるようですが、それでも有料ですので・・・。
長文失礼しました。 2012年7月13日
福島県**市 *医院
*** 拝


いかがでしょうか。これは、前回初回致しました医師会の講演内容に合致しますね。私個人としては、肥田先生の内部被曝説をあたかも誤りと断じているところに、非常に憤りを感じました。そこは、本当に許せません。肥田先生のお話をニセモノだという医師がいることに信じられない思いがします。

同じく、福島県郡山の放射線科医ドクターの見解をこちらで紹介しておきます。

あさひ内科クリニック 
2012072301.jpg2012072302.jpg2012072304.jpg2012072305.jpg
 当初と比較すると随分大人しいスライドになっていますね。

最後の福島県は日本一の健康ランドとして人が集まってくる。・・・この意見に賛成する方がおられました。

[健康ランド]副島隆彦氏が『ホテル放射能』を建設する意向を表明2011.10.20
評論家の副島隆彦氏が10月18日、自身の公式サイトで福島県に、
『宗教研究家の中矢伸一(なかやしんいち)氏らと協力して、「健康ランド」とか、「低線量の放射線は人体に良い影響を与える」ことの証明としての「ホテル 放射能」を建設』
することを目指していると表明した。
副島氏らは、3月の原発事故の直後から、現地に入って活動を続け、
『現在の福島程度の放射線量は 人間の体に害を与えない』
『福島では、誰も死なない。こんな微量の放射能のせいで、発病して死ぬ者はひとりもいない。そのように断言します。』
との立場で情報を発信し、危険性を説く武田邦彦、広瀬隆、小出裕章、児玉龍彦の各氏らを、
『バカな恐怖症言論を撒(ま)き散らしている。』
と厳しく批判している。
その中でも、5月3日に、福島県郡山市で対談し、それをまとめた本を出版した武邦氏に対して、
『そのうち、 彼は、各方面の専門家たちから厳しい指弾を浴びて、消えていなくなるだろう。私も、そろそろ、この男の 扇動言論と、確信犯としての犯罪者体質が、 腹(はら)に据(す)えかねるようになってきた。』
などと、特に手厳しく批判している。


◆関連ブログ
除染レベルを上げたのはできなかったから、足の被曝は500mSvだった・・医師会の講習会より2012年07月20日
われわれは原発事故にどう対処すればよいか(肥田舜太郎氏)2011年06月26日
posted by いんちょう at 21:00 | Comment(48) | 原子力

2012年07月22日

なんのために生きているのか・・迷ったときに(DVDと本−ライフイズビューティフル、夜と霧、生きがいについて)



論評を書くのは苦手ですので、Amazonの書評から

ひ弱なヤサ男に真の漢を見た。 2010/10/2 By ぷるぷるねこ
前半部分は洒落の効いたコメディ。(頭の固い人は笑えないかな?)
しかしそれが後半部分にイキてくる。(イタリア訳とか館内放送など)

主役の父親は何も持たず最悪な状況に立ち向かいます。彼のやり方で。
どんな状況になろうと考え方一つで気持ちが変えられる事を彼は教えてくれます。

子供の心に、恐怖・絶望を寄せ付けず。妻を励まし、
色々なアイディアで妻と子供を救う。

強さとは、腕力などでは無く。立ち向かう勇気なんだと気付かされました。

戦争は悲惨で可哀想で涙、では無く。
愛する者の為に見せた彼の勇気に泣きました。(彼も恐かったはず)

色んな事に気付かしてくれた、この映画は間違いなく映画史に残る傑作です。


 本日久しぶりにDVDを取り出して、再度見ました。前半の女性と知り合って結婚するまでのウイットに富んだへこたれないの姿。強制収容所に収容されてからも、何も対抗手段がないまま、ユーモアで対抗するグイドの姿。是非ご覧ください。
 後ろの方で出てくるドイツ人医師の謎かけ。ネットで検索するとと解答を見つけることができます。


 単行本は、「池田香代子」氏の翻訳のようですが、このような文章を書かれた方ですので、こちらを紹介致します。

内容紹介
本書は、みずからユダヤ人としてアウシュヴィッツに囚われ、奇蹟的に生還した著者の「強制収容所における一心理学者の体験」(原題)である。
「この本は冷静な心理学者の眼でみられた、限界状況における人間の姿の記録である。
そしてそこには、人間の精神の高さと人間の善意への限りない信仰があふれている。
だがまたそれは、まだ生々しい現代史の断面であり、政治や戦争の病誌である。
そしてこの病誌はまた別な形で繰り返されないと誰がいえよう」(「訳者あとがき」より)。

1956年8月の初版刊行と同時にベストセラーになり、約40年を経たいまもなお、
つねに多くの新しい読者をえている、ホロコーストの記録として必読の書である。
「この手記は独自の性格を持っています。読むだけでも寒気のするような悲惨な事実をつづりながら、
不思議な明るさを持ち、読後感はむしろさわやかなのです」(中村光夫氏評)。


 この中で忘れられない一節があります。(p.131)
 ユーモアもまた自己維持のための戦いにおける心の武器である。周知のようにユーモアは通常の人間の生活におけるのと同じに、たとえ既述のごとく数秒でも距離を取り、環境の上に自らを置くのに役立つのである。私は数週間も工事場で私と一緒に働いていた一人の同僚の友人を少しずつユーモアを言うように教え込んだ。すなわち、私は彼に提案して、これから少なくとも一日に一つ愉快な話を見つけることをお互いの義務にしようではないかと言った。彼は外科医で、ある病院の助手であった。私は彼に、例えば彼が後に家に帰って以前の生活に戻ったとき、収容所生活の癖がどんなに取れないかを面白く描いて見せて、彼を微笑させようと試みた。このことを語る前にまず説明しておかなければならないのだが、労働場では、労働監督が巡視にやってくるときには、看視兵は労働のテンポをその時早めさせようと思って、いつも「動け、動け」と言って我々をせき立てるのが常だった。だから私は友に語った。もし君が手術室に立って、そして長く続く胃の手術をしていたとする。すると突然手術係が飛び込んできて、「動け、動け」としらせる、それは「外科部長がやってきた」ということなのさ。
 すると彼の方でも負けないで、同じようなおどけた未来の夢を発見するのだった。たとえばわれわれはどこかの家の晩餐に招待されたとする。そしてスープを分けるときにうっかりしてそこの家の主婦に−ちょうど労働場で昼食の時にカポーにするように−すみませんが豆が二つか三つか、あるいはジャガイモ半分お皿の中に泳ぐようにスープを「そこの方から」すくってくださいと嘆願するのじゃないかしら、などと言うのであった。



 この本は、東電を辞めるときに、上司の一人(同じ分野の仕事をしていた建設部の副長)からいただきました。当時はそれほどピンと来ませんでしたが、いまの時代にぴったりだと思います。

「いったい私たちの毎日の生活を生きるかいあるように感じさせているものは何であろうか。ひとたび生きがいをうしなったら、どんなふうにしてまた新しい生きがいを見いだすのだろうか」神谷美恵子はつねに苦しむひと、悲しむひとのそばにあろうとした。本書は、ひとが生きていくことへの深いいとおしみと、たゆみない思索に支えられた、まさに生きた思想の結晶である。1966年の初版以来、多くのひとを慰め力づけてきた永遠の名著に執筆当時の日記を付して贈る。

はじめに から
わざわざ研究などしなくても、はじめから言えることは、人間がいきいきと生きていくために、生きがいほど必要なものはない、という事実である。それゆえに人間から生きがいを奪うほど残酷なことはなく、人間に生きがいを与えるほど大きな愛はない。しかし、ひとの心の世界はそれぞれに違うのであるから、たった一人の人にさえ、生きがいを与えるということは、なかなかできるものではない。あるひとにとって何が生きがいになり得るかという問いに対しては、できあいの答えはひとつもないはずで、この本も何かそういう答えをひとにおしつけようという意図は全くない。ただ、この生きがいという、つかみ所のないような問題を、色々な角度から眺めてみて、少しでも事の真相に近づきたいと願うのみである。著者の理解と考えの及ばないところに、まだたくさんの大切なものが残されているに違いない
 生きがいということばは、日本語だけにあるらしい。こういう言葉があると言うことは日本人の心の生活の中で、生きる目的や意味や価値が問題にされてきたことを示すものであろう。
(中略)
 ふつうのおとなにおいてこうした純粋な「生きるよろこび」がいちばんあざやかにあらわれるのは、初めての子を産んだ直後の母親の、存在の根底からふきあがるような喜悦であろう。これは筆者がかつて主婦達の調査をしたときにも、はっきり結果に表れていた。出札直後の歓喜は女性の生きがいの発見の喜びとも言えよう。


p.33から
 しかし長い一生の間には、ふと立ち止まって自分の生きがいはなんであろうかと、考えてみたり自分の存在意義について思い悩んだりすることが出てくる。この時は明らかに認識上の問題となるわけで、大まかに言って次のような問いが発せられるわけであろう。
一.自分の生存は何かのため、またはだれかのために必要であるか。
二.自分固有の生きていく目標は何か。あるとすれば、それに忠実に生きているか。
三.以上あるいはその他から判断して自分は生きている資格があるか。
四.一般に人生というものは生きるのに値するものであるか。

 人間がもっとも生きがいを感じるのは、自分がしたいと思うことと義務とが一致したときだと思われるが、それはとりもなおさず右の第一問と第二問の内容が一致した場合であろう。
(中略)

使命感
 もし生きがい感というものが以上のようなものであるとすれば、どういうひとが一番生きがいを感じる人種であろうか。自己の生存目標をはっきりと自覚し、自分の生きている必要を確信し、その目標に向かって全力を注いで歩いている人−言い換えれば使命感に生きる人ではないであろうか。


 私も再度読み返します。

◆関連ブログ
カネと権力でわかりやすく恫喝する政治家・電力・企業と、ペンで非難する女性評論家2012年06月15日
タグ:生きがい
posted by いんちょう at 15:17 | Comment(8) | 日記

2012年07月20日

除染レベルを上げたのはできなかったから、足の被曝は500mSvだった・・医師会の講習会より

 国民の健康をまもる医師の集団・・・医師会。どのような教育を医師に対してしているのか。先日、私の手元に一冊の本が送られてきました。私にとってはかなり衝撃的な内容でしたが、ネット上で一般公開もされているようですから、ここで紹介させていただきます。

2012072022.jpg

◆講演VIII「福島第一原発事故と放射線被ばくについて」(約20分)
放射線医学総合研究所理事
明石 真言

について、ご紹介致します。(動画もアップされています。・・どなたでもご覧になれるようです)

福島住民の汚染と除染
 今回、福島で私どもが直面した大きな問題は、住民の方々の除染です(図表16)。
2012072023.jpg
住民の方々、福島県は大体1㎠当たりγ線とβ線で40ベクレルぐらいを事故前の除染基準にしていました。これよりも高ければ除染をする、これよりも低ければ除染をしないということです。これは検出器によって違うのですが、このタイプの検出器を使うと大体1万cpmぐらいのカウントが出てきます。ところが、1万cpmを超える人たちが住民の方に多く出てきてしまったのです。
 何が起きたかというと、今回の災害は、先ほどお話ししましたように、複合災害でありました。結局住民の方に汚染があっても、断水によって水がなかったため、除染ができなかった(図表17)。
2012072024.jpg
(できなかったらしなくていいのだったら、基準の意味はなさそうですが・・・)

 最も簡易な除染方法は、汚染した洋服を脱いでしまうことです。ところが、気温が低くて雪が降る状況だった上に、皆さん着の身着のままで避難してきた。当然ながら着替えがないので、洋服を脱いで除染することもできないという状況になりました。そこで、除染をする基準値を引き上げざるを得なくなったということが、当時の実情です。

 ところが後になって、高い汚染のスクリーニングレベルを設定することが危険ではないかというような議論が出てきました(図表18)。
2012072025.jpg

そこで、IAEA(国際原子力機関)が出しているマニュアルを確認したところ、10cm離れたところで1時間あたり1μSv/hというのが、いわゆる“First Responder(消防など真っ先に救急対応する人)”にも、このレベルまでは基本的に何もしないで患者の治療にあたるというレベルであると記されていました。これに比べると今回の除染基準値の引き上げについても大体10cmのところで1μSv/hになるということが分かっていましたから、私たちはこれを適用するように政府に対して提言をいたしました。
 乳幼児まで、この基準でも大丈夫と医師会が太鼓判を押したわけです。乳幼児を緊急対応する人と同じレベルに位置づけていいのでしょうか。基準を緩くすることよりも、どうやったら本当に除染できるかを助言するべきではありませんか?つまり、この基準で言いますとかなりの被曝をしたことが見て取れます。なぜ、医師が現場に合わせる必要があるのでしょうか。自衛隊のシャワー設備でもなんでもやって、除染してあげるように勧告しなくていいのですか?

研究所で受け入れた患者について
 それから今回、実は医師の方が多いのでお示しした例ですが、これはわれわれの研究所で受け入れた患者についてです(図表19)。
2012072026.jpg

この方は水素爆発によって負傷した方で、われわれの研究所に搬送されてきました。全身、広範囲に汚染が存在していて、高いところでは31,000cpmぐらい、それからほとんどがヨウ素系の放射性物質に汚染していました。
 当然こういう方々でも、けがをしていれば治療をしなければいけないということです。私どもの研究所では、もちろん放射線を測るスタッフもたくさんいますし、放射線管理の専門家がいますので、こういう患者を受け入れることについて何ら問題はないということでスムーズに受け入れました。
 それからもう3名受け入れていますが、3月24日にケーブル作業をしていた患者が汚染水のなかに足を突っ込んでしまって、皮膚にβ線熱傷が出てきたというような、これがわれわれのところに搬送される前にニュースで出てしまったのです(図表20)。
2012072027.jpg

われわれはβ線熱傷などほとんど出る障害ではないということを知っていました。実は、「おかしいな」と思って受け入れました。そうすると、確かに足には汚染水による汚染というのはかなり付いていました。
 ところが、いろいろな問題が分かりました。ひとつは個人線量計を設定して、一定の線量になると音が鳴るようにしていたのですが、音が鳴っていることを無視して仕事を続けているなど、かなりの混乱のなかでたぶん作業をしていたのでしょう。こんなことも明らかになってきました。
2012072028.jpg

 一方、足の汚染レベルを見てみると、1時間当たり10μSv/hを超えるような汚染も出てきています。でも、ある程度の知識があれば、これは正確にどのくらいの汚染であるかということが分かりますし、医療スタッフについて危険か危険でないかというのもすぐ分かるわけです。
2012072029.jpg

私たちはこの3名を受け入れましたが、医師も看護師も、誰もこの患者に近寄ることを躊躇した人はいません。何も問題ないと、すぐ判断をしています。
 つまり、やはり正しい知識というのは非常に重要だということです。
 ちなみにこの足の線量は、約500mSvです。500mSvというと、私たちは皮膚に発赤(erythema)が出てくるのに大体3,000mSvぐらいと考えています。それに比べると出るわけはないのです。ところが、これが世界中のニュースになってしまったという非常に残念な経験をしています。
2012072030.jpg

 もし、この患者たちが重傷を負っていたら、心筋梗塞があったら、出血をしていたら、受け入れないということは許されないだろうと私どもは認識をしております。
2012072031.jpg

 こんなふうに、やはり正しい知識を持つ、放射線を正しく怖がるというのは、医師にとって不可欠な要件ではないかと思っています。


 コメントをする気も起きませんが、緊急時でようやく許される500mSvも被曝させておいて、全然怖くないとは一体どのような神経なのでしょうか。やたら、怖くない、正しく怖がれ、冷静にと話しておりますが、では熱傷などはなかったのか。なぜ、足底の写真などを見せていただけないのでしょう。3Svを超えるとようやく皮膚の熱傷が起きるとは、私は知りませんでしたし、今回の被曝量計算は汚染による被曝のみのはずです。もともとの水たまりにあった放射能から、どれだけのβ線障害を受けたかなどの計算はされているのでしょうか。

このようなニュースも流れています。
 東日本大震災の発生から1週間後。親しい某ニュース番組のテレビカメラマンから「お蔵入り映像」を見せてもらった。
 震災直後、関東某所の避難所に、福島第一原発の作業員が妻と娘をつれて訪れた。彼は協力企業の人間からサーベイメーター(携帯用の放射線測定器)を奪うと、愛娘を調べ始める。すぐに針が振り切れ、ピーピーという大きな音。なだめる協力企業の人間から、「俺は毎日つかってっからわかんだ! やべえだろ、これ!」と怒鳴って取り乱す作業員。震災からまだ1週間ほどだったので、モニターを見て思わず息を呑んだ。
 この映像はテレビ局幹部から「あまりにショッキングで、視聴者の恐怖心をいたずらに煽る恐れがある」としてボツになった。「報道の作法」に反するというわけだ


100,000cpmにしてしまえば、引っかからないから安全。なぜ、このようなことを医師が先頭にたって言うのでしょうか。上記のサーベイメーターのお子さんは今はどうされているのでしょうか。

この症例報告で奇妙な点は、何日間入院されて、どのような経緯だったのかが、一切なく、この線量なら怖がる人間はいないというなにやら情緒的な話にすり替えられていることです。10uSv/hrの汚染がある物体に近寄っても怖くないというのは、蛮勇というのではないのでしょうか。

◆関連ブログ
真実を権力で封印する−現代の宗教裁判(桐生市)2012年06月23日
福島第一原発の見通し(電源復旧以外は・・)2011年03月24日
殺人軽トラ が となりに 〜 福島県いわき市小名浜の実態2011年08月30日
遅れてしまった立ち入り禁止区域の設定2011年05月21日
タグ:医師会
posted by いんちょう at 23:35 | Comment(11) | 原子力

2012年07月19日

もっとも危険で、最も簡単な4号機燃料プール

燃料取り出し、100人作業=現時点で「損傷なし」―東電2012年 7月 19日 20:12 JST
文字サイズ. 東京電力は19日、福島第1原発4号機原子炉建屋の使用済み燃料プールから、未使用の核燃料集合体2体を取り出したと発表した。同社社員や協力会社の作業員ら計約100人が従事。被ばく線量は最大で0.62ミリシーベルトだったという。

 東電によると、作業は18、19日に実施。これまでのところ、取り出した燃料集合体に腐食や損傷、変形は確認されていないという。松本純一原子力・立地本部長代理は「ほぼ新品同様だと報告を受けている」と述べた。  [時事通信社]



福島第一原発4号機 壁に傾き 6月26日 5時27分 NHKニュース
水素爆発で大きく壊れ耐震性が懸念されている福島第一原子力発電所4号機で、東京電力が建屋の外壁の膨らみによる傾きをさらに調べた結果、先月の調査より大きな傾きが新たに見つかりました。
解析の結果、東京電力は、4号機の建屋全体やプールの耐震性に問題はないとしています。
福島第一原発4号機では、先月、原子炉建屋の西側で水素爆発の爆風でできたとみられる膨らみによる傾きが確認され、傾きは、壁の高さ13メートルに対し3.3センチで、建築基準法の制限値の半分ほどでした。
東京電力が今月さらに調べた結果、外壁の傾きは建屋の西側や南側の広い範囲で確認され、西側の3階部分に高さ13メートルに対し4.6センチと、先月の調査より大きなものが新たに見つかりました
傾きは、すべての場所で建築基準法で定められた制限値を下回っているということです。
4号機の建屋の上部にある使用済み燃料プールには、福島第一原発で最も多い燃料1535体が保管されていますが、東京電力は、建屋全体やプールは傾きが見つかった外壁以外の柱などで支えられていることから、解析した結果、耐震性に問題はないとしています。


 東電は最初は傾いていないと言っていたのに、どんどん傾きがすすんでおりまるでピサの斜塔のようです。それは当然。このあたりは、地震の被害により50センチ近くの地盤沈下が見られているわけですから、4センチ程度の誤差は誤差範囲と言って良いでしょう。
2012071913.jpg

 この燃料プールが傾く、あるいは屋上にあるプールに亀裂が入ってしまい、使用済燃料が空中にむき出しになってしまえば、強烈な放射能のために日本どころか世界が終わりますから、4号機の去就が注目を集めるのもまた当然のことです

この使用済燃料の放射能はどこにも書かれていませんので、この使用済燃料から作られる高レベル放射性廃棄物の資料から。
2012071914.jpg

表面から1メートルで110Sv/hr(1時間いたら、広島原爆の爆心地の放射線を浴びる量です)コンクリート1.5mで遮蔽しても 0.0006mSv/hr=0.6uSv/hr もあります。以前だったら、ここに書いてあるように気にしなくて良いのだろうと考えていたのでしょうが、今となってはこんなところにはとてもいてはならないとすぐにわかるはずです。

 では、4号機の燃料プールは一体どうなっているのか。

すこしくらいのガレキは見えますが、中の構造物は整然としており燃料自体に問題はなさそうです。

2012071915.jpg
使用済燃料が1331体−新燃料204体 計1535体(数字がぴったり合います−こういう細かいところのチェックが非常に大事です)

東電のホームページから・・・取り出しの様子
2012071917.jpg2012071916.jpg

一体どのように取り出したのだろうと、気になっていましたが、Happyさんがそのあたりをツイートしてくれていました(私の想像通りでした)

Happy11311:続き2:4号機の新燃料取り出しは、18日と今日19日の二日間で取り出したでし。オイラが聞いた話だと新燃料の表面線量等量率は2〜3mSv/h位だったみたいでし。オイラの予想と大きな差はなかったでし。散水と軽い水ふき程度の除染だし、しっかり除染すればもっと下がると思うでし。 [http://twitter.com/Happy11311/status/225876551869272064]

Happy11311:続き3:新燃料取り出しで一番心配してたのは、ラックから吊り上げる時にラックと新燃料の隙間に細かい瓦礫が詰まっててスティックし途中で吊り上げられない状態になることでし。今回はスムースに吊り上がったみたいだから良かったでし。でもまだまだ沢山あるから、確実な対処法を考えないとダメでし。 [http://twitter.com/Happy11311/status/225878179963883520]

Happy11311:続き4:新燃料の吊上げは、多分ほとんどの人が最初から最後までクレーンで吊上げたと思ってるだろうけど、それは違うでし。ラックから引き上げるまでは手動のチェーンブロックで作業員が吊上げるでし。 [http://twitter.com/Happy11311/status/225883211908149248]

Happy11311:続き5:吊上げる作業員は巻き上げるチェーンから伝わる感覚と水中カメラの映像でスティック(ひっかかる)してないか確認しながら吊上げるでし。炉内の水中作業はクレーンで最初から引き上げる事はしないでし。 [http://twitter.com/Happy11311/status/225883280925392897]

Happy11311:続き6:通常クレーンや燃料交換機で直接吊り上げる場合はロードセルや過負荷制御装置が付いてて荷重を見ながらやるでし。まぁ基本的には手動チェーンブロックで人間の感覚でやるのが一番安全でし。オイラ達も炉内作業する場合は手動が多いなぁ。但し重い物だと手動は疲れるでし。 [http://twitter.com/Happy11311/status/225883324936232961]

Happy11311:続き7:普段定検でも炉内作業の場合は手動チェーンブロック使う事あるんだ。炉底部からだと30m位巻かなきゃならないんで重い物だと一人じゃ大変でし。そういう場合は途中で交代しながら少しずつ吊り上げるんだけどね。 [http://twitter.com/Happy11311/status/225886673282686976]

Happy11311:続き8:今回は重量も300kg位で10m位だし装備も通常定検と同じだから比較的楽なはずなんだけど、環境が普段とは大きく違うし炎天下じゃ大変だったかも。とりあえず何事もなく安全に無事完了して良かったでし。携わった作業員の皆さんお疲れ様でした。 [http://twitter.com/Happy11311/status/225886824613163008]

onodekita:@Happy11311 200-300mREM/hrというとかなり高いですね。普通の新燃料は1/100くらいではないでしょうか? [http://twitter.com/onodekita/status/225876915360243712]

Happy11311:@onodekita 発表では除染後に50μSv/hみたい。吊上げ直後は2mSv/hみたいでし。高い理由として考えられるのは事故前にDSP側でシュラウドの切断を行っていた為、その細かい高線量の切り粉などが付着してる可能性かとオイラは思うでし。放射化はしてないと思います。 [http://twitter.com/Happy11311/status/225895487205670912]

 なぜ、新燃料をわざわざ空中に晒してまで引き上げたか。それは、最後のツイートにありましたように、新燃料が放射化されていないことを確認することにあったと思います。動画を見る限り、燃料は大丈夫なようですが、事故当初は使用済燃料プールが沸騰して、水素爆発したとNRCが解析しています。そのことを打ち消すのが主目的でしょう。おそらく。このプールがこのようにほぼ無傷なまま残っているのは、東京消防隊の決死の放水のたまものではないでしょうか。

東電の燃料取り出しの仕様書

 しかし、使用済燃料を取り出すのは大変です。プール内に遮蔽用のキャスクを入れ、その中に一本一本燃料を詰めて、そのあとで空中に取り出すという気の遠くなるような作業が必要となるのは間違いありません。それでも、やり方の想像はつきますし、実現可能です。

ところが,炉心が溶融してしまった1−3号機は一体どこをどう手をつけたらいいのか、未だにわかりませんし、30年たっても同じ状況でしょう。4号機がもっとも危険だが、最も簡単だという理由はそこにあります。

◆関連ブログ
福島原発で地盤沈下 ☆☆☆☆☆☆2011年05月16日
1F-4号機を再度分析する2012年01月07日


posted by いんちょう at 22:23 | Comment(0) | 原子力

togetterの正しい使い方

 ツイッターをしていると、不本意なまとめに使われることが良くあります。そのような場合にどのように対応したらいいのかをまとめてみました。

togetterが、有名なサイトでしょう

2012071901.jpg
このように勝手に自分の発言を使われたとします。ツイートをまとめるには、当然ツイートした人に許可を得てもらわなければ困るのですが、こういった悪意のあるまとめの場合には、発言者にたずねることもせず、一方的に利用してきます

 このまま利用され続けるのも困りますので、次の方法で消去します。
2012071902.jpg

このツイートを削除を選びます。すると、
2012071903.jpg

OKをオスと、つぎのように一括削除ボタンが出てきます。
2012071904.jpg

ボタンを押すと・・
2012071905.jpg
ここでOKすると・・

2012071906.jpg
このように削除することができました。

このようなまとめを作る人は、幾度となく繰り返してまとめてきますから、そのように勝手に著作物を引用させないために・・右側にあるプロフィール画面から・・ブロックを選びます。
2012071907.jpg
この画面では、ブロック解除になっていますが、ブロックしていなければ、ここにブロックが入ってきます。

自分の発言を消して、まとめ主に迷惑をかけるんではないかと、チラッと思っている方・・心配はご無用です。
2012071908.jpg
このように無理矢理復活させます。何しろ、生活がかかっているんですから。

そして、転ばぬ先の杖。このようなまとめには、コメントが山のようにつきます。
2012071909.jpg
 これはと思った発言の右下の日付部分をクリックしますと・・

2012071910.jpg
ツイッター画面が開きますので、あらかじめブロックをかけておきましょう。

そして、togetterの無断使用を発見するために・・・
2012071912.jpg

このお知らせを見ると、自分の発言を使ったまとめがずらりと出てきます。不本意な使い方をされている場合には、以上のやり方で削除して、ブロックをしておくことをお勧めします。
posted by いんちょう at 17:38 | Comment(4) | 日記

2012年07月18日

フクシマ−想定津波の大ウソ

福島と明暗分けた女川原発 大津波想定、高い敷地に
 津波に襲われた東京電力福島第1原発が、危機的な状況を続け住民に退避を強いる一方、より震源に近い東北電力の女川原発(宮城県)は安全に停止、被災した周辺住民が避難所として集う。
 太平洋沿岸の2原発が明暗を分けたのは、設計時に想定した津波の違いによる立地の差。ただ、女川原発にも想定を超えた波が到来しており、避難している住民からは「お世話になっているし、信じるしかない」と複雑な声も漏れた。
 福島第1原発が想定した津波は最高約5・7メートル。しかし、実際にやってきた津波は高さ14メートルに及び、海寄りに設置したタンクやパイプの設備を押し流した上に、重要機器の非常用発電機が水没。東電は原子炉を冷却できなくなる事態に追い込まれた。
 東電は「想定には設計当時の最新の知見を取り入れたが、はるかに超えてしまった」とする。
 一方、宮城県沖地震など幾度も津波に見舞われた三陸海岸にある女川原発で、東北電は津波を最高9・1メートルと想定。海沿いに斜面を設け、海面から14・8メートルの高さに敷地を整備した。
 港湾空港技術研究所(神奈川)などの調査では、原発から約7キロ離れた女川町中心部を襲った津波は、原発の敷地の高さと同じ14・8メートル。津波は一部で斜面を超えた可能性もあり、1〜3号機のうち最も海に近い2号機の原子炉建屋の地下が浸水したものの、「重要施設に津波は及んでいない」(東北電)という。
 浸水で2号機の非常用発電機の一部が起動しなかったが、別の系統が稼働し、無事停止した。
 そんな原発に、周辺から被災した住民が身を寄せる。東北電は敷地の体育館に最大で約360人を受け入れ、食事も提供している。町内の60代女性は「原発の交付金で町にハコモノばかりでき、何だと思っていたが、それのおかげで命拾いしたので、複雑な思いです」とつぶやいた。
2011/03/27 17:36 【共同通信】


 この5.7メートルという数値は、わたしがいたときには全く見なかった数値です。私自身は、本店原子力技術課勤務時代(1993-1995年)に当時行われていた1F-1の定期安全レビューの津波、自然災害の部分を担当しました。この定期安全レビューは、古いプラントが最新の知見に照らしても、十分に安全が担保されているかどうかを再評価する仕事でした。

 1Fのプラントは建設してから30年近くが経ち、このようなレビューが必要となったのです(経緯はよく知りません)担当していたのは、武藤栄技術課長(震災時副社長)、高橋毅副長(現福島第一原子力発電所所長)、あと同じ東大精密機械工学科卒業の一年上の先輩、+東芝(例の奈良林氏を含む)+日立(GEのプラントだったので、日立も絡んでいたのだと思います)で98%の仕事をこなし、のこりの2%のみが私の業務でした。その数少ない担当の一つが津波分野でしたので、非常に記憶に残っています。想定津波は、1メートルもなかったと記憶していましたので、事故当初のこの記述には非常に違和感が残っていました。

どうにか当時の報告書のコピーが手に入らないかと思っていたのですが、その一部をコピーしていただいたのでこちらで紹介させていただきます。ありがとうございました。

情報入手先
2012071812.jpg
〒105-0001
東京都港区虎ノ門4-1-28 虎ノ門タワーズオフィス
電話:03-4511-1111(代表)/03-4511-1981(13F原子力ライブラリ)

文献
2012071813.jpg

2012071801.jpg2012071802.jpg2012071803.jpg
(この資料の別添に津波の想定高さを書いたA4 1枚紙をつけた記憶があります。どなたか、複写して送付していただけないでしょうか。)

自然災害の最初の項目に
c.津波、高潮については、敷地レベルを小名浜で確認された最高潮レベル(+O.P. +3.7m)以上としている。また、福島第一原子力発電所1号機の敷地付近での津波、高潮による被害は見あたらない。

とさらりと書いてあります。

黎明 -福島原子力発電所建設記録 調査篇-(クリックで映画にリンクします)
2012071805.jpg
2分50秒頃

この地方一帯は、農業を主とする静かな田園地帯で
過去数百年にわたって
・地震
・台風
・津波
による大きな被害を受けたことがない。・・・

とありますが、この映画を見ておわかりのようにもともとは断崖絶壁があったわけですから、津波の被害にあうはずがありません。それを経験がないと言って、切り捨ててしまっているのです。

福島第一原子力発電所より
当時、発電所の立地点では継続的な潮位観測を実施しておらず小名浜港のデータが参考にされたが、その観測結果(1951年〜1961年)は次のようになっており、こうした情報を元に防波堤の設計などが実施された[10]。

高極潮位:O.P+3.122m(チリ地震津波)
塑望平均満潮位:O.P+1.411m
平均潮位:O.P+0.828m
塑望平均干潮位:O.P+0.091m
低極潮位:O.P-1.918m(チリ地震津波)
波向は次のようになっており、汀線に直角な東方向が多い傾向であった[11]。

冬期:東北東方向が卓越
春期〜夏期:東〜東南東方向が卓越
秋期:東方向が卓越
防波堤の設計に当たっては、取水口開渠内の最大波高が50cm以下になるように計画し、南北2本の防波堤で波浪を防ぎ、この防波堤を超えた波については取水口周辺に設けた東防波堤によって防ぐものとした。建設する港については3000トン級の船舶が入港可能なように、港口幅100m、港内泊地の水深6mを確保している。防波堤外には波消用にテトラポッドを投入した[12]。

北防波堤天端高:O.P.7m 南防波堤天端高:O.P.5m


 値が会います。この記述はニセモノではない証拠です。この記述が正しいとすれば、チリ沖津波の想定は、3.1-1.4=1.7mと言うことになります。私の記憶(70センチ)はさすがに間違いでしたが、津波を考慮に入れていないことは明らかであり、最初に述べた記事の5.7mは少なくとも設計投書の津波高ではありません。

この津波については、東電が中間報告書にしっかりと記述していました。
2012071806.jpg

福島第一と第二の被害の差。この差が爆発に至ったかどうかの比較になるべきで、運転員などすべての力量について、第一原発の方がはるかに上なのは、東電社員なら全員が知っていることです(1Fはトラブルが多いので、その分対処方法に習熟しています。逆に2Fはほとんどトラブルがないので、運転員が習熟する機会はありません)1Fの技術管理が悪かったという報道には、もと東電社員の一人として憤りすら覚えます。
2012071807.jpg

福島第一原子力発電所の各号機は昭和41年〜昭和47年に設置許可を取得している。当初、津波に関する明確な基準はなく、既知の津波痕跡を基に設計を進めていた。具体的には、小名浜港で観測された既往最大の潮位として昭和35年のチリ地震津波による潮位を設計条件として定めた。(O.P. +3.122m)
(中略)
平成5年10月(1993年)、国から、北海道南西沖地震津波を踏まえ、最新の安全審査における津波安全性評価内容を基に、改めて既設発電所の津波に対する安全性評価を実施するよう指示があった。これを受けて、平成6年3月(1994年)、福島第一及び福島第二原子力発電所の津波に対する安全性評価結果報告書を国へ提出した。


 私にはこの報告書の記憶はありません。しかし、通算省はどんな災害が起きても「新しい知見」はなかったことを至上命題にしますから、とうぜんこの津波評価は否定されません。

当社は、「津波評価技術」に基づき計算した津波水位を
福島第一原子力発電所:O.P.+5.4〜5.7m
福島第二原子力発電所:O.P.+5.1〜5.2m
と評価し、機能維持の対策としてポンプ電動機のかさ上げや建屋貫通部等の浸水防止対策などの対策を実施した。なお、この計算結果については、平成14年3月に国へ報告し確認を受けている

電力が得意な国のお墨付きを何度も何度も書いてきています。

平成18年9月に発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針が改訂され、この新指針に基づき耐震性について再度確認する(以下、耐震バックチェックと記す)よう国の指示が出された。耐震バックチェックにおいては、既に地質調査等を終え、基準地震動を策定するとともに主要設備の耐震評価を中間報告として国へ提出している。津波については、地震随伴事象として最終報告書で評価する必要があることから、その最終報告に向けて最新の海底地形と潮位観測データを考慮し、平成21年2月に「津波評価技術」に基づき再評価した結果、津波の水位は
福島第一原子力発電所:O.P.+5.4〜6.1m
となり、その津波高さに応じて、ポンプ用電動機のシール処理対策等を講じている。また、福島第二原子力発電所の再評価の結果からは追加の対策は必要なかった。

以上のとおり、これまで様々な取り組みを行ってきたものの、今般の津波は当社の想定を大きく超えるものであり、結果的に津波に対する備えが足らず、津波の被害を防ぐことができなかった。


東電、15m超の津波も予測…想定外主張崩れる 福島原発
 東京電力が東日本大震災の前に、福島第一原子力発電所に従来の想定を上回る10メートル以上の津波が到来する可能性があると2008年に試算していたことが政府の事故調査・検証委員会で明らかになった問題で、東電は同じ試算で高さ15メートルを超える津波の遡上(そじょう)を予測していたことが24日わかった。
 大震災で同原発は、14〜15メートルの津波に襲われたが、「想定外の津波」としてきた東電の主張は、15メートル超の遡上高の試算が明らかになったことで崩れた。東電は試算結果を津波対策強化に生かさず、大震災4日前の今年3月7日に経済産業省原子力安全・保安院に対し報告していた。
 東電によると、国の地震調査研究推進本部が02年7月に新たな地震の発生確率などを公表したのを受け、東電は、08年にマグニチュード(M)8・3の明治三陸地震(1896年)規模の地震が、福島県沖で起きたと仮定して、福島第一と第二の両原発に到達する津波の高さを試算した。第一原発の取水口付近で高さ8・4〜10・2メートルの津波が襲来。津波は陸上をかけ上がり、1〜4号機で津波の遡上した高さは海面から15・7メートル、同5・6号機で高さ13・7メートルに達すると試算した。
(2011年8月25日10時31分 読売新聞)


 このような報告をしていたにもかかわらず、社内報告書では全く持って想定外だと主張する神経。論理破綻していることに気がつかないのでしょうか。

 そもそも、この想定津波は敷地の高さ+10mを下回るために,対策を取ることが比較的容易だからやっていたに過ぎません。もし、小高・浪江原発ができていたら、地球は終わっていたでしょう。そして,15メートルの津波に耐えうる核発電所を作ることは不可能です。津波来襲1ヶ月後のガレキの状況
2012071808.jpg
よく見るとぺしゃんこになった自動車もあります。このような津波に対して、電力会社・国は次のショベルカーを配置しただけで、もう大丈夫と太鼓判を押しています。
2012071809.jpg
こんなちんけな重機であの津波に対抗できると考えているとは、もはや関東軍以上の低レベル頭脳としか言いようがありません。自分たちが生きている間には、津波は起きないと考えているんでしょう。

 本日、関西電力は性懲りもなく大飯原発を再稼動させたようです。ところが、関電は津波が来ることを知っています。若狭湾の大津波(伝承)・・関電は知っていた・・破砕対があることも知った上で、原発を作っていますから、非常に悪質です。このままでは我々は我欲に満ちた電力会社に本当に殺されてしまいます。

◆関連ブログ
若狭湾の大津波(伝承)・・関電は知っていた・・2011年05月27日
子供だましのシビアアクシデント対策2011年06月25日
タグ:津波 1F
posted by いんちょう at 22:09 | Comment(8) | 原子力

2012年07月17日

7.16脱原発デモ・・各紙の報道

 昨年の9月に、約6−10万規模のデモが代々木公園で行われました。その新聞報道については、脱原発6万人超のデモ−新聞各社の朝刊一面でまとめています。昨日も主催者発表17万人の大規模なデモが行われましたが、NHKはほとんど報道しなかったようです。

 約1年たった同じデモですが、各紙の取り扱いはどのように変化したでしょうか。皆さんの協力で、こちらにまとめさせていただきました。昨年の報道状況を見ても、原子力関係を1面に持ってこなければ、さすがにまずいと思っていることは読み取れると思います。

熊日朝刊・・大水害のためか、一面トップにはならず
2012071701.jpg
(社会面)・・写真入り
2012071702.jpg

毎日新聞(熊本)
2012071703.jpg
毎日新聞(わかやま) りま さんから
2012071727.jpg
毎日新聞(神奈川)maminekoさんから
2012071735.jpg
2012071736.jpg

聖教新聞(記載無し) 1さんから
2012071704.jpg

赤旗(1面) 1さんから
2012071705.jpg

産経(奈良版) JTさんから
2012071706.jpg

同じく社会面。どこにあるかおわかり?
2012071707.jpg

朝日新聞(1面記載無し・・かわりにフクシマの海開き)bluemoonさんから
2012071708.jpg
ちょっとこれはヒドイです。朝日もそうか・・

朝日新聞(筑豊)
2012071734.jpg
ここも同じ

中日新聞(ある程度人数がわかります) TNさんから
2012071709.jpg

中日新聞(岐阜)むひゃ? さんから
2012071720.jpg

京都新聞(一面記載無し) Nさんから
2012071710.jpg
(社会面では空撮有り)
2012071711.jpg

東京新聞 おてだま太郎さん、HTさん、YGさん
2012071715.jpg
2012071722.jpg2012071723.jpg

日経新聞(1面無し)
2012071713.jpg

社会面(ベタ記事のみ)
2012071714.jpg
 NHKと日経新聞だけを見る「正しい」サラリーマンは、デモが起きたことすら気がつかないことでしょう。そして、原発再稼働賛成を声高に言いそうです。

北海道新聞(記載無し) スケッチさんより
2012071716.jpg
この紙面構成は読売と似ています。
社会面 @kingo999さんから
2012071719.jpg
2012071728.jpg

読売新聞(当然一面報道無し)
2012071721.jpg
(社会面では写真入りであつかっているようですね)
2012071726.jpg

河北新報(宮城) YSさんから
2012071730.jpg
期待を裏切らない紙面構成です。

The Japan Times(去年と同じくびしっと決まっています)キノちゃん さんから
2012071724.jpg

ヘラルドトリピューン キノちゃん さんから
2012071725.jpg

The New York Times つぶやきから実現へ さんから
2012071729.jpg

西日本新聞(筑豊版)
2012071733.jpg

福島民報(デモより、海開き)
2012071732.jpg

福島民友(ここも海開き) HTさんから
2012071737.jpg2012071738.jpg

それにしても、昨年ので最寄りもはるかに規模が大きくなっているのに、このマスコミの申し訳ない程度のあつかい。よほど怖いのでしょう。

(動画)
Our Planet


Video streaming by Ustream


日本語ではほとんど無視しているNHK・・海外向けはしっかりと放映しています。


The New York Times
2012071718.jpg

◆関連ブログ
脱原発6万人超のデモ−新聞各社の朝刊一面2011年09月20日
6万人の脱原発デモ−どこがパレードなのか。2011年09月19日
タグ:新聞 デモ 一面
posted by いんちょう at 20:50 | Comment(20) | 原子力

2012年07月16日

「あいうべ体操」で健康な身体を作ろう。伝承館での勉強会から

竹熊宜孝先生
2012071601.jpg

 菊池養生園で、「土からの食農教室」を長年実践してこられた医師です。実は家内の父(義父)と大学の研究室が同じで、そういった縁もあり、今回講演会(7月15日)にゲストとして呼んでいただきました。

講演会自体は、西日本新聞の佐藤弘編集委員が企画され、北は青森など全国各地から、医師、歯科医師の方達約50名ほどが参加されておられました。

メインの講師は、今井一彰(いまいかずあき)先生
・呼吸方法でアトピーは治る
・いぼ取りに一番いいのは祈ること
・ニセ薬でも十分効果がある
・足のバランスを取ることで腰痛が消失する
・治療に薬は要らない
等々、にわかには信じられないことです。失礼ながら、最初は話半分で聞いていたのですが、講演もうまく引き込まれました。

呼吸方法
「あいうべ体操」のやりかた
 次の4つの動作を順にくり返します。声は出しても出さなくてもかまいません。
@「あー」と口を大きく開く
A「いー」と口を大きく横に広げる
B「うー」と口を強く前に突き出す
C「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
@〜Cを1セットとし、1日30セットを目安に毎日続ける
この体操は、真剣に行うとかなり疲れます。慣れるまでは、2〜3度に分けたほうが続けやすいでしょう。入浴時にやるのがおすすめです。
また、「あいうべ体操」は、しゃべるときより口をしっかり、大きく動かす必要がありますが、無理は禁物です。

とくに顎関節症の人やあごを開けると痛む場合は、回数をへらすか、「いー」「うー」のみをくり返してください。この「いー」「うー」体操は、関節に負担がかからないため、何回行ってもけっこうです。
「ベー」がうまくできない人は、大きめのあめ玉をなめて、舌を運動させましょう。舌運動と甘味の刺激で、脳も活性化します。


 この体操で、口呼吸が、鼻呼吸となるそうです。口を綴じているときに自分のベロがどこにあるのかをみてください
1.下あごの中
2.空中
3.上あごにくっついている

3以外であれば、口呼吸となっており、気道が閉塞し、頸椎までゆがむとCTを出して説明がありました。早速、私も帰ってからこの「あいうべ」体操を実践し、口を綴じているときには3の状態となっています。
 夜寝るときにサージカルテープ(絆創膏でも可)で口をふさぐと強制的に鼻呼吸となり、翌日起きた時にきつくないとも話されていました。これも簡単なので、試してみます。

 念ずるといぼが取れる。そのために日本各地にいぼとり地蔵があると説明され、劇的に効果の見られた症例まで・・

 プラセボ(偽薬)効果の話もされました。これは私も質問があると答えることがあります。
「病は気から」
「笑う門には福来たる」
「鰯の頭も信心から」

人間の精神の力は時として不可能を可能にします。放射能を無害化するといういろいろな商品が言い伝えられています。その効果は私にはわかりませんが、効果があると言うことを信じて飲むことで、実際に効果があると思います。プラセボでも十分効果があるのは、今まで散々説明されていることだからです。
 私の医学部学生時代に、ベータブロッカーとニセ薬を誰にもわからないようにして飲ませる実験がありました。被験者の一人は私。ベータブロッカーとニセ薬を2人か3人か(細かいところは忘れました)で飲んで、自転車をこぐ。わたしはだんだんと足が重くなってきましたが、なんと、ニセ薬も入っていたにもかかわらず、全員が同じことを口にしました。(ベータブロッカーの薬理効果など、ろくに勉強していないのにです)あの授業で、プラセボといってもバカにしてはいけないと勉強しました。

 あとは、私も感心のある腰痛について。足の土踏まずのところに普通の輪ゴムをかけて、この輪ゴムで踏ん張る力が非常に強くなると被験者を用いて説明されました。
2012071602.jpg
この写真の前方アーチ部分です。みらいソックスを使えば、この足の形が良くなると説明され、確かに
・外反母趾
・内反小指
の女性の足が、靴下をはくことで見事に強制されていました。

詳しくはこちらのページを。私も自分用と妻の靴下を取りあえず一足ずつ(2500円とかなり高いので、複数を一度には変えませんでした)。たしかに足の踏ん張りがきき、いい感じです。

 この方法で放射能にまともに対抗できるとは思いませんが、それでも試す価値はあると思います。「あいうべ」体操を本日から始めてみてはいかがでしょうか。

肥田先生は、次のように述べられています。
−この問題にどう取り組んだらいいか、ご提言いただけますか。
肥田 医師として、福島原発のヒバクシャの診療に関わる機会が増えるのではないかと予測される。 内部被ばく者診療の重点は2つ。
 第1は、主訴が「頑固な倦怠感」の場合は、患者の話をじっくりと聞くこと。聞くだけで患者の不安はかなり癒され、医師への信頼が強まる。
 第2は「患者を励ますこと。」患者は極端な無力感に陥っている。何より重要なのは強烈な「生きる意志」である



 自分の力で健康を維持して、このような被害をもたらした国、電力会社に声を上げていくことこそ、長生きの本当の秘訣だと私は思います。

私の話は10分程度。こちらに紹介だけさせていただきます。


配付資料は、
2012071603.jpg2012071604.jpg
を両面にしてお渡ししました。

なお、この録音は、

を使用しました。(私のポケットに入れていました)

 それ以外にも歯科の先生から、伝統食を食べている人間と、精製された米、小麦粉を食べると歯並びからあごの形から、虫歯まで様々な異常がでてくる。

 非常に興味深い内容でした。

 人間の本質を抑えた講演会で、私自身非常に勉強になりました。ありがとうございました。

もう少し、靴下買っておこうと思っています。

◆関連ブログ
内部被曝−ペトカウ効果と遺伝疾患2012年05月04日
放射能と人体(8)ブラブラ病以外の被曝症状とは?2011年12月22日
放射能と白血病の増加2012年02月18日
原爆生き残りの方の証言(肥田医師、橋爪文さん)2011年10月13日
posted by いんちょう at 21:34 | Comment(2) | 原子力

2012年07月14日

講演会のDVDと小冊子(新発売)の紹介

 DVDの種類が少し増えてきましたので、再度紹介させていただきます。

現在販売中のDVDと小冊子
2012071119.jpg
DVD(500円/枚) 左上から
・水俣(90分)・・残部少(焼き増し予定無し)
・やましろ病院(45分)
・院内勉強会(130分)+環境省質疑応答
・小倉(110分)・・・7月販売開始

・講演内容(屋久島)をまとめた小冊子(小倉のバージョンとほぼ同じです)・・100円/冊
 この内容は、こちらで紹介しています。(印刷しただけです)

(内容)
・私の経歴
・総括原価方式のわかりやすいたとえ
・フクシマで何が起きたのか(地盤沈下、ベント、メルトアウト)
・世界規模の汚染
・放射能による内部被曝とその症状
・原爆と原発は双子の兄弟
・各地で見られる突然死・心筋梗塞
・ガレキ拡散をしてはならない理由
・除染不可能な理由
など。ガレキに対しては、ほんの少しの時間しか割いておりません。

 最初に見るには、やましろ病院版をお勧めします。詳しく見たい場合は院内勉強会を、小冊子とあわせてみたい場合は、小倉版がいいでしょう。水俣版は、内容はわかりやすいと思いますが、画面がやや脱色しています。内容はどれもかぶっていますが、つなぎの話は違いますので、全部見ても退屈はしないかとは思います。小冊子とあわせてみていただけますと、理解が深まります。

 講演会に呼んでいただくこともありますが、時間がなかなか取れませんので、勉強会セットも用意いたしました。
2012070901.jpg

小冊子、新聞記事(日本の汚染地図)、アンケート、DVD申込用紙をそれぞれ50部セット・・・3,000円(ロット数を見直しました)

 DVD勉強会は、今まで大分、富山、大牟田、大阪、北海道などで行っていただいています。LOVECHA☆らぶっちゃでお使いになられました勉強会のチラシを公開いただいています(書き込めば、そのまま使えるかと思います)。あるいは、こちらのページの案内をアレンジしていただいても良いかもしれません。
 DVD上映会の案内ページをつくりますので、もし勉強会の予定がある方がおられましたら、下記内容を私まで御連絡ください(a00@onodekita.com)
・日時
・場所
・参加費用
・連絡先(メールがいいと思います)
・案内チラシ

 勉強会を開いて一番有益なことは、同じ考えの方と知り合えることです。横のつながりが生まれますので、ご活用いただけたらと思います。(私のDVDは、複製されない限り、どのように利用していただいても構いません。)
 なお、注意を一点だけ。時々、ガレキ受け入れ賛成、放射能を怖がりすぎるのはよくないといった主張をされる方が、勉強会に出席されてこられることがあります。
 そのような方に対して、主催者が直接答えるのはあまりいい方法ではありません。相手がなぜ、そう考えるのかを聞いて、その意見に対してどう思うかを他の出席者の方にたずねてみてください。「なぜ、このDVDを見て理解できないの」と声を荒げては、相手の思うつぼですから、ご注意ください。

 Paypal Express決済にも対応いたしました。
2012020301.jpg
からお申し込みください。

Youtubeの公開版を下記で紹介します。(内容は、DVDとまったく同じ)
・やましろ病院(45分)


・水俣(90分)


・院内勉強会−1


・院内勉強会−2


・小倉(110分)


◆関連ブログ
フクシマの真実と内部被曝(屋久島)書き下し2012年06月27日
2012年4月院内勉強会DVD(新規)発売のお知らせ2012年05月18日
タグ:DVD
posted by いんちょう at 23:12 | Comment(3) | 原子力

増え続けるKr-85(放射性希ガス)

続 放射性廃棄物はどこへ?


フランスの再処理工場
・ラアーグ再処理工場が、陸上から海に放射性廃液を垂れ流している(船からの投棄は禁止されているが、陸上からの排出は合法)
・再処理工場は、毎日放射能事故が起きているのと同じ。
・クリプトン−85は吸着できる技術はないから、たれ流す以外にない
・クリプトン−85−環境の中に存在は認めたが、汚染ではない。
(フランス)エリート技術官僚がすべてを取り仕切り、政治家は何も知らない。

等々、恐ろしい話が出てきます。是非ご覧ください。

原子力資料情報室から

クリプトン−85
半減期 10.76年
崩壊方式
ベータ線を放出して、ルビジウム-85(85Rb)となる。小さな比率でガンマ線が放出される。
生成と存在
人工的につくられる放射能。天然では、宇宙線と大気中のクリプトンの反応で生じるが、その量は少ない。存在量の測定を試みた1940年代後半には、アメリカの核兵器製造のための再処理がおこなわれたために、大気が汚染されていた。その時の測定値に基づいて空気1m3あたり0.001ベクレル以下と推定されている。
人工的には、核分裂による生成が重要である。1メガトン(TNT換算)の核兵器の爆発で400兆ベクレル(4.0×1014Bq)が生成する。電気出力100万kWの軽水炉を1年間運転すると、1.5京ベクレル(1.5×1016Bq)が生成する。
図1に、大気中のクリプトン-85濃度の時間変化を示す。
2012071401.jpg

現在の大気中濃度は、「核の時代」以前の1,000倍以上の1m3あたり1ベクレル以上になっている。大気圏内核兵器実験と再処理工場からの放出が汚染の原因であるが、最近は発電炉の使用済み燃料の再処理の寄与がほとんどすべてである。


再処理工場からの放出
使用済核燃料を再処理すると、核燃料中に含まれる全量が大気中に放出される。六ヶ所村では、年間800tの使用済み核燃料を処理し、33京ベクレル(3.3×1017Bq)のクリプトン-85を大気中に放出する予定である。排気は高さ150mの排気塔から放出される。気象条件によっては、施設の近くだけでなく、遠く離れた青森、弘前、八戸のような都市にも多量のクリプトン-85で汚染された空気が到達する恐れがある。


希ガスとは
2012071404.jpg
周期表のこの部分−すなわち、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン(ゼノン)です。クリプトンは上記。今回の原発事故で大量に排出された放射性廃棄物は、短周期の放射性物質が殆どを占め、数週間で極端に減少します。
2012071402.jpg
グラフの通りですが、このことは次の記事からも裏付けられます。
その時 何が(7)残された遺体(福島・大熊)から抜粋
(前略)
第1原発20キロ圏内で行方不明者の本格捜索が始まったのは、震災から約1カ月後。この間、救出の道は閉ざされ、数百もの遺体が置き去りにされていた。

 大熊町内、福島第1原発の南5〜6キロにある作業所の敷地内で、成人男性の遺体が見つかったのは3月27日だった。
 「亡くなっている人がいる」。通報を受け、福島県警の機動隊員や検視官ら15人が現場に向かった。放射能を警戒し、放射線計測班も同行した。
 遺体の表面の放射線量を計測すると、水で洗い流す「除染」が必要な10万cpm(cpmは放射線量の単位)を大幅に超えていた
(中略)
男性の遺体収容を断念した後、県警は厚生労働省と対応を協議。(1)業務で放射線を扱う人の許容限度を参考に、捜索が可能かどうかを判断する(2)遺体表面の放射線量が10万cpmを超えた場合は、現場で除染してから搬送する―ことを決めた。
 5日後の4月1日、機動隊員や検視官、放射線計測班らが再び大熊町の現場に入った。外気から遮断して安置していたため、遺体の放射線量は下がり、除染の必要はなくなっていた。南相馬市に搬送。外傷はなく、病死と診断された。


 5日後に放射線量が極端に下がったと言うことは、ものすごい短周期の放射能が飛散していたことを意味します。

2012071403.jpg
 ここに出てくる放射性希ガス・・キセノン133,135 とも思えませんね。半減期が数時間の放射性物質がフクシマからどんどん出ていたことの証拠です。

 クリプトンから話がずれてしまいました。3月、4月の新聞記事を丹念に読むことをお奨めします。今ならば、随分とわかると思います。

◆関連ブログ
福島原発事故後の不審な病死(80万アクセス)2011年09月07日
放射能と一緒に移動する人たち2011年12月02日
posted by いんちょう at 22:38 | Comment(6) | 原子力

2012年07月12日

汚染地図から眺めるフクシマの影響

 日本政府が発表している汚染地図は、航空モニタリングのみ。実地測定の線量をプロットしているという話は一切聞きません。有志の方達や、海外の汚染マップが公開されていますので、こちらで紹介いたします。このほかにも汚染マップをご存じであれば、ご紹介ください。こちらで随時追加公開させていただきます。

(クリックで印刷用のpdf格納場所ジャンプします。)・・ご自由にお使いください(作者の方から許可をいただいています)
2012071008.jpg

早川汚染マップ(七訂版)
2012071209.jpg

文科省モニタリング
2012071201.jpg

東日本の汚染シミュレーション
2012071202.jpg

このシミュレーションの色と降下量をスケールで重ねてみました。福島県、宮城県は、今まで降下していない量の放射能がたっぷりと含まれていることが良くおわかりでしょう(単位スケールがまったく同じです)
2012071203.jpg

セシウム137の積算沈着量分布図。
2012071204.jpg
*米国科学アカデミー紀要の解析図を基に作成されたもの。

プルトニウム沈着地図2012071205.jpg


世界全体

2012071206.jpg




海洋汚染
2012071207.jpg

2012071208.jpg



◆関連ブログ
プルトニウム汚染地図の衝撃2012年06月16日
戦時中と瓜二つのマスコミと世論(絆に騙されないために)2012年06月06日
チェルノブイリ汚染からみるフクシマの地球規模汚染2011年11月12日
posted by いんちょう at 18:38 | Comment(28) | 日記

2012年07月11日

首都圏デモ−「非暴力・不服従」の精神で

2012071102.jpg
インド独立の父 マハトマガンディー。

「非暴力・不服従」
南アフリカで弁護士をする傍らで公民権運動に参加し、帰国後はインドのイギリスからの独立運動を指揮した。その形は民衆暴動の形をとるものではなく、「非暴力、不服従」(よく誤解されているが「無抵抗主義」ではない)を提唱した。この思想(彼自身の造語によりサッティヤーグラハすなわち真理の把握と名付けられた)はインドを独立させ、イギリス帝国をイギリス連邦へと転換させただけでなく、政治思想として植民地解放運動や人権運動の領域において平和主義的手法として世界中に大きな影響を与えた。特にガンディーに倣ったと表明している指導者にマーティン・ルーサー・キング・ジュニア、ダライ・ラマ14世等がいる。

 ガンディーは、パキスタン、インドを大インドとして統一することを夢見ていたと思いますが、2つの国が独立してしまいました。この2カ国は常に国境紛争があり、両国ともに核兵器を持って互いに反目するという欧州列強が臨んだ「分割・統治」をまさに実現しています。

河童が覗いたインド (新潮文庫)から
2012071101.jpg
このお札を見てもわかるように、インドは文字も統一されておらず、すべての文化が共存する国といって良いでしょう。なぜ、イスラム教徒の国として、パキスタンが独立しなければならなかったのか。2つに分かれたことで一番得をしたのはだれか。を考えると、インドがなぜパキスタンを含んだかたちで統一できなかったのかが見えてくると思います。

インドの原発建設反対の住民運動
2012071103.jpg
 世界中で住民の反発が起きているのは間違いありませんが、ここまでの運動をしても止まるかどうかは定かではありません。それほど国家権力と結びついて、住民の意向など虫けら同然とされるのです。

7月6日に首都圏で行われました「再稼動反対デモ」 翌日の熊日朝刊は次の記事。さすが熊日といいますか、共同通信でしょう。これでは、一体どれだけの方が参加したのかさっぱりわかりません。この記事だけを見ると、たった一人の話をみんなが揃って聞いたとも誤解してしまいそうな気がします。
2012071105.jpg

読売新聞記事の写真の方がまだまともでした。
2012071104.jpg

とある方からの写真(17:45官邸前)
2012071106.jpg

この写真を見比べると、報道操作とはどのようにされるのかがよくわかります。この日は雨。しかも前回のデモの時にものすごい人数が集まってしまったので、警察はなんと地下鉄の駅から、外に出さないように規制をはりました。日々雑感から
2012071107.jpg2012071108.jpg
 こういう時こそ、「非暴力・不服従」の精神をもちましょう。なぜ、ここでこのような規制をしているのか、そしてそれが納得いく理由であるのかをきちんと問いただしましょう。嫌がらせを守る必要があるんでしょうか。

そして、このような記事も

【スクープ】「首相官邸前デモの参加者数、実は警視庁は発表していなかった」という謎オルタナ 7月7日(土)21時53分配信
今年3月から毎週金曜日、首相官邸前で開かれる「原発再稼働反対」デモの参加者数について、大手メディアが引用している「警視庁発表」の数字が実は存在しないことが明らかになった。
警視庁広報課は「各紙が持つ独自のルートで調べているのではないか」との見解を明らかにしたが、警視庁が発表していない数字を「警視庁発表」としたり、その数字の根拠が全く不明であるなど、報道モラルを大きく問われる事態に発展しそうだ。
首相官邸デモの参加者数については、直近の6月29日、7月6日の2回について、主催者側はそれぞれ「20万人、15万人」と発表した。
これに対して、大手新聞やテレビなど主要メディアは「警視庁発表」としてそれぞれ「2万人、2万1千人」と報じてきた。
メーデーなど大型デモの参加者数については、総じて主催者側が多めの数字を発表し、地元警察が少なめの発表をすることが多かった。
だが、一連の首相官邸前デモについて警視庁広報課は7月6日、「参加者数は安全面の問題から把握はしているが、一回も公表したことがない」ことを明らかにした


 この話は、警視庁に直接問い合わせた人の回答と合致します。なぜ、このようなウソを振りまいて、不必要なデモの規制をやっているのか、一体警視庁の目的はなんなのでしょうか。

「K.V.ウォルフレン氏が予言した『首相官邸包囲デモ』の不気味な的中」週刊ポスト2012/07/20・27号 から
■「これは日本の転換点だ」
そうしたデモの広がりを政府側が恐れているのは間違いない。

政権幹部の一人は、

「このままでは原発問題が消費税や年金問題とも結び付き、全国的な運動になりかねない。労働組合や特定の政治団体が主催する”儀式的”なデモならば気にする必要はないが、今回は日増しに参加者が増えているうえに、相手が不特定多数だから(デモを収束させるための)交渉もできない

そういって苦虫を噛み潰したような表情を浮かべた。

だが、手をこまねいて見ているばかりではないようだ。公安筋からはこんな声が聞こえてくる。

「抗議行動を抑える方法はある。カッとなりそうな者を挑発して、暴力的な行動を起こさせればいい。そうなれば、一般の参加者は普通のサラリーマンや学生だから”一緒にされたくない”と冷めていくはずだ。投げられたペットボトルを”火炎瓶の可能性がある”とマスコミにリークすることだって可能だ


実際に、この火炎瓶報道は大飯原発でされています。(抗議行動から、一週間後といううさんくささたっぷりの報道)

原発反対派の発炎筒で警備員けが おおい町で再稼働に抗議中(2012年7月7日午前7時03分)
 関西電力大飯原発3号機(福井県おおい町)の再稼働に抗議するため、6月30日におおい町に集まった反対派のメンバーが、原発周辺を警備していた民間の警備員に発炎筒を投げ、けがを負わせていたことが6日、分かった。県警が捜査している。

 大飯3号機は1日夜、起動した。前日の30日から、おおい町には全国から反対派約650人(主催者発表)が集結し、集会やデモ行進で再稼働中止を訴えた。原発のゲート付近では100人以上が十数台の車で道路を封鎖し、作業員が出入りできないようにした。

 県警や警備会社の関係者によると、県警の警察官は同町成和のオフサイトセンター付近でデモ行進などの警戒に当たっており、原発ゲート付近の道路を反対派が封鎖し始めたときは民間の警備員が警備に当たっていた。その際、一部の反対派が発炎筒を投げ、警備員が軽いけがを負ったという。

 大飯原発の再稼働をめぐっては、これまでに反対派グループが県庁やおおい町で大規模な抗議活動を行い、県警ともみ合うなどの騒ぎが何度も繰り返された。これまでに県警から警告を受ける一部の反対派はいたが、逮捕者は出ていない。

 細野豪志原発事故担当相と西川知事が県庁で会談した6月4日には、反対派の男性が県庁周辺で発炎筒をたいて歩いていた。


 湯布院で講演会を行ったときにこられていた IWJ OITAの方にお聞きしましたが、機動隊員はUstream中継で見えていない場所にいる人間に対して、見えないように脇腹をたたき、それにたいして抗議活動をしていた人たちは手を挙げて応戦していたそうです。そのことを一切書かずに、一週間後に発煙筒をなげたとする報道。まさしく、上記であげた火炎瓶を使った過激派が、デモを仕切っているという政府発表そのものです。

 今回のデモは、もはや主催者の手を離れてしまっています。デモというと暴力的にならざるを得ないという論調もよく見ますが、日本人が諸外国のデモに遭わせる必要は全くありません。自分たちでできることを作り上げる。それこそが、今の時代に求められているのだと私は思います。

 デモに参加するかしないかは、自分の意志だけできめる。決してだれかの有力者の意見を聞いてはならない。

「被曝二世」時事通信社発行から
この1年で学び取らなければいけない一番重要なことは、「自分で判断して、自分の意志で行動すること」(被曝二世折り鶴会の活動で学んだこと−真美さん)

 自分をしっかり持たない限り、現代の世では生きていくことはできないのです。

◆関連ブログ
大飯再稼働とヨウ素剤内服非公式マニュアル(自己責任で)2012年07月02日
タグ:デモ
posted by いんちょう at 21:10 | Comment(7) | 原子力

2012年07月09日

湯布院 フクシマの真実と内部被曝(約100分) 2012.7.6(土)

 湯布院で勉強会を行いました。非常に丁寧にもてなしいただき、ありがとうございました。妻は「せっかく湯布院に来たんだから・・・」と、私の講演会は聞かずに、湯布院の町を探索して、十分楽しんだようです。お世話になりました。「いのちのタネを守る会の」平野さん、松村さん他、関係者の方々に感謝申し上げます。

 湯布院映画祭が行われるのと同じ建物。120名の方々に参加いただきました。


IWJ OITAの方に中継、およびアーカイブの公開もしていただいています。内容は勿論まったく同じですが、会場前の雰囲気なども楽しむことができます。40分頃から公演はスタートします。(画面は、Youtubeの方が綺麗です)


Video streaming by Ustream

 DVDを用いた勉強会も各地で行っていただいています。配付資料なども合った方が説得力が増しますので、
・DVD要点まとめ集
・新聞記事(カラー)
・勉強会の内容についてのアンケート
・DVD申込用紙
をそれぞれ100部セットにして、6,000円(送料込み−全国一律)で配付しております。
2012070901.jpg
ご興味のある方は、勉強会セット希望と備考欄に書いてDVDの申し込みページからお申し込みください。。(問い合わせは、a00@onodekita.comまで)

前回行いました飯塚のアンケート結果を主催者の方にまとめていただきましたので、こちらで紹介させていただきます。
・内部被曝をしないためには… ・ガレキ受け入れ反対と同時に何をすればいいのだろう 
・汚染されてない野菜をフクシマに送る運動 (50代、女、嘉麻市、チラシ)

だいたい毎日ブログを拝見させて頂いています。千葉から避難して2カ月。北九州がれきで頭を悩ませています。今回の講演会は(ブログでも見ています)やはり、生の声、真実の声、として実感しました。 (50代、女、福岡市、ホームページ)

毎日、ツイッター拝見しております。横浜から避難しております。関東はもう厳しいですよね。大飯原発の再稼働がなくなれば関西への移住を考えていますが、九州の方がより安全でしょうか?これからの事を思うととても不安です。(30代、女、福岡市、Twitter、院長の独り言)

内部被曝の怖さを再確認しました。ありがとうございます。(40代、男、福岡市、Twitter)

解りやすく伝えて頂きました。7月5日の(都内)デモが行ければ、言ってみようと思います。
(30代、男、飯塚市、その他(姉))

原発はやはり危険だ。内部被爆は本当に恐い、と言う事を改めて再認識しました。おろかな政府、なぜ情報を隠してばかりなのか、結局皆私利私欲のためにしか働けないのか。本当にこれからの日本はどうなっていくのだろうと、目の前が暗くなってきます。希望の光は見えるのでしょうか?外国に移住するしか生き残れないのでしょうか。(50代、女、飯塚市、その他(以前出席した原発知っちょる会の講演会スタッフより案内を頂いた)

「本物の情報には矛盾がない」本当にそうだと思います。真実は(いろいろな見方にもよりますが)最終的には明らかになるのです。友人にすすめられ、この会に来ましたが、本当に心に落ちたような気がしています。九州は、とりあえず安心して食べられる物を提供していく基地にならなければならないと思い、毎日仕事(養鶏卵生産)をがんばっています。放射能検査もやりました。これからも情報に耳をすまして行かなければと思っています。(50代、女、飯塚市、友達から誘われて)

知らなかったことが、たくさんありました。孫たちの世代の為にも、反対の声を出して行かなくてはと思います。ありがとうございます。(60代、女、飯塚市、チラシ、その他(家族に誘われて)

・電力会社、原子力発電所のしくみ ・放射能が人体にあたえるえいきょう ・政府・電力会社の役員等のうそつき 上記今回の講演会で良く知りました。将来の子供たちを守るべき処置を早くしてほしいし我々も最と声を多いに発して行くべきだと思います。(60代、男、飯塚市、その他(原発知っちょる会からの案内))

空白(70代、飯塚市、チラシ)

原発による放射能には若い時から関心は持っておりました。と言うのも私の叔母は広島市内の人でした。あれは今から45年くらい前になりますが私が大学2年生の夏(戦後20年後)叔母は上2人の男の子は正常に出産したのですが、3人目の女の子の出産後喜びもつかの間、出血多量で輸血が間に合わず命を落としてしまいました。戦後20年後ですよ。何故?と思いましたが、出身地を知った医師は「被曝されていたのでしょう」と言われ、自分も「あっ!!」と思ったのをはっきり覚えています。1つ心が少し軽くなったのは、放射線の事です。私自身5回ほど治療を受けて(5年前です)いつも心に強く残っておりました。放射能と野違いが解りました。それと言うのも家族の承諾書とかを提出しましたものですから。今日はありがとうございました。(60代、女、嘉麻市、その他(娘から誘われ))

東京でヒバクしているので、とても暗い気持ちになれました。安全と言っている人達が聞いたらなんと反応するのか見てみたいです。時にユーモアもあり、とても興味深く、最後まで聞くことが出来ました。これからも小野先生の情報に期待しています。日本が少しでも良い方向に変われますように。(30代、女、春日市、Twitter)

3才の子供をもつ母親です。3.11以降地上波(TV)(新聞も)とネットの情報の違いにおどろく毎日です。常にネットでいろいろな情報を確認しています。妹より“院長の独り言”をおしえてもらいチェックするようになりました。TV、新聞の内容がいかにウソばかりという事に怒りがこみ上げてきます。私は管理栄養士ですが、こんなに放射能がもれているのになにがメタボけんしんだぁ〜〜と思います。まだ抗議のFAXなど送ったことはないのですが、これからやっていこうと思います。日本の未来のために…。小野先生も仕事をしながら大変と思いますが頑張って下さい。生の声を聴いて私も頑張っていこうと思いました。(40代、女、飯塚市、その他(新聞で))

人間の本質を問われる時代の中で、昔も今も、なんら変わらない人間のエゴや醜さ 自分の立場だけしか考えていないそんな人間が国を引っぱっていったり企業として、存在していると、国民は多くの被害や影響を受ける、人に任せるのでなく国民1人1人が現実を直視し未来ある子供たちの為の、責任ある行動や、将来を作る命に対してもっともっと大切に真剣に生きる為の環境を作らなければいけない、そういう教育も必要ではないか。国が地域に発信し、国民は受け手である 地域が県がと身の周りの人達がもっと真剣に立ち上がるべきだと思った。私たちが受け身すぎる、ノーテンキすぎる、何を受信し発信するかを、声をあげて行かねばならないと思った。(50代、女、大分県中津市、友達から誘われて)

自分がこれから何をしていけばよいのかよくわかりました。真実を知る事は本当に大切ですよね。ありがとうございました。(50代、女、大分県中津市、友達から誘われて)

とにかくショックな内容でした。絶望的です。地球に住んでいる限り逃れられないんですね。私の実家は栃木ですが、家族はもう原発事故に関して安心していて…これを見てほしい!と知ってほしいと思いました。(30代、女、飯塚市、友達から誘われて)

講演などに来る機会がなかったので、一度来て、こういう話に触れるきっかけができて良かった。(30代、男、福岡市、その他(家族に連れられて))

小野先生のツイッターやブログは拝見しているので、だいたいのお考え、内容は把握しておりました。実際にお顔を拝見でき、まとまってお話を聞くことができて良かったです。(30代、女、福岡市、Twitter)

昨年、広瀬隆の講演で見た3号機爆発の映像が、今日の映像は鮮明で、より良く分かりました。(60代、男、飯塚市、チラシ)

空白(70代、女、飯塚市、友達から誘われて)

動画で拝見するのと違い、大変緊張感をもって聞かせていただきました。(40代、男、飯塚市、院長の独り言)

今までガレキは引受けるべきと強く思っていましたが、今日お話を聞いて良かったと思いました。3号機の怖さが解りました。この様な講演会を少しでも多くやって頂きたいと思いました。
(50代、女、飯塚市、その他(新聞))

あらためて原発の恐さを思い知らさせれました。一人一人が声を大にして原発廃止を訴ったえて行かねば…と思いました。(60代、女、飯塚市、その他(西日本新聞で))

ガレキ受け入れ反対!(30代、女、飯塚市、その他(西日本新聞))

空白(60代、女、宮若市、その他(新聞))

どうしたら、この流れを止められるのか 無力感と焦りにとりつかれそうになりますが、お話を聞いて、気力をふるい立たせねばと感じました。「女性=井戸端会議が好き」は普遍化できるものではないと思いますか…?!ネットワークを広げて行く、それは、大切なことですが…。
(60代、嘉麻市、友達から誘われて)

放射能汚染 内部被曝等々の恐ろしさを新ためてしらされ私共一人一人が原発に対して勉強してゆかなくてならないと思いました。(60代、女、飯塚市、 その他(朝日新聞))

眼に見えない放射能汚染がこんなにも重く、恒久的なものとは、今迄考えたこともなく、又、「九州は安全だ」と自画自賛?していた面もあり反省とともに自分を戒める機会になりました。
(70代、男、飯塚市、その他(新聞))

福嶋に野菜を昨年3月より送って来ましたが九州もガレキの件を聞いてショクを受けましたが未来の子供達の為に今日の講演を伝えて言きたいと思います そして私の出来る事をしてゆきたいと思います ありがとうございました。(60代、女、嘉麻市、その他(妹))

史上最悪・最大の災害ということがよくわかりました。数年後の子供達の健康被害が心配です。何かをしないといけないと思いました。(40代、男、田川郡川崎町、友達から誘われて、ホームページ)

空白(50代、女、飯塚市、友達から誘われて)

真実は一般マスコミからはなかなか伝えられないので熱心に伝えて下さる方々のおかげで知ることができて、感謝します 真実を少しでも、周りに伝えて言って、自分にできることをしていきます(50代、女、嘉麻市、友達から誘われて)

ひじょうに分かりやすい説明で全く矛盾点がありません。北九州市のガレキ説明会等に市外から参加し、市長の説明に、怒りを感じました(この様な経験は初めてでした) このような社会の仕組に、組み込まれたくはありません もう気付いてしまったので、自分に出来る限りの、運動(仕組を変える)に参加したいと思います 先生ありがとうございました (40代、女、行橋市、こくちーず)

空白(50代、女、飯塚市、友達から誘われて)

今日はありがとうございました。日々ツイッター+ブログで情報をいただいております。食品、水に関してはもう救いようのない、悲観的な状況であることを改めて確認いたしました。なるべく気をつけるしかないのですね。論理的に多くの人を前に名前を出して情報発信できる人は、私も含めてまだまだ少数です。恥ずかしながら…いろいろな意味でお身体に気をつけて、ご活動されて下さい。(40代、女、福岡市、Twitter、院長の独り言)

無知の怖さをつくづく感じました 友人に話をしても、そんなこと言っても…と無関心というかわかろうとしない人もいますが、わかる人探しをしてあきらめずして伝えていきたいと思います
(40代、女、飯塚市、友達から誘われて)

○やっと真実が見えてきました。○何をすべきかも分かったと思います。これは日本人のみならず人類が生き残れるかどうかの話しなんですね。(60代、女、嘉穂郡桂川町、友達から誘われて)

人から、今まで聞くだけで、本当の意味での内部被曝のおそろしさを知りませんでした。一人一人が、この今の現状を知り、自分でできること知識、情報を得ることが大切だと痛感しました。(40代、女、飯塚市、友達から誘われて)

どうして日本はこうなのか 本当の事 真実を知らせるべき 原田先生(みなまた病)も早くからいっておられたのに 日本政府は正義がない 東電(企業)は誠実さがない (60代、女、飯塚市、チラシ、その他(前回講演会にいって))

いつもブログを拝読させて頂いております。原発ガレキは絶対に反対!今日は小学生と中学生の子供にも先生のお話を聞かせたく、連れてきました。日頃から真実を見る目をやしなって欲しいと思い話し合っています (40代、女、嘉穂郡桂川町、院長の独り言)

空白(50代、男、嘉穂郡桂川町、院長の独り言)

子ども(小6)です。親がげんばつ、ほうしゃせいぶしつ、ガレキの反たいを言っています。8月から2年間、ガレキをもやすとありますが、私は必ず反対します!(学校の)せんせいなどのこと信んじません!小野せんせいのこと信んじます!(10代、女、嘉穂郡桂川町、その他(親に連れられて))

野田のいうことなんて信じません!(中1女子) (10代、女、嘉穂郡桂川町、その他(親に連れられて))

大変勉強になった (60代、男、飯塚市、友達から誘われて)

大変分かりやすかったです。引き続き内部被爆に気をつけながら、自分でできる意志表明をしていきたいと思います。(30代、女、福岡市、友達から誘われて)

新聞・テレビでの情報を見聞きしていたので、今日の講演と違う点が多々あり、ショックでした。事実を知ることで、恐怖心もありますが、歴史が戦争の時から続いていて、今回のことも同じ日本で起きたことが、偶然ではなくて、まだまだ解決してなくて、戦争を体験していない私達が、同じような体験をまたしていることが、とてもふしぎというか、学ぶべきことがあると思います。事実を知り、これから私は家族・子供の為に、何をしていき、周りにもどう伝えていけばいいのか、方法がまだわからないですが、今日の講演で、先生のお話しがきけたことで、前向きに自分で、やれることを、まずはしていこうと思いました。自分が意思表示をしていくことも大切だと気付きました。今日は、貴重なお時間、ありがとうございます。(30代、女、飯塚市、友達から誘われて)

知らないことを知る機会になった (50代、男、嘉麻市、友達から誘われて)

・知人から聞き、講演会に来ました。ニュースや、テレビ、新聞などでは、聞く事ができない事が、聞けたので、勉強になりました。(30代、男、飯塚市、その他(知人から聞きました。))

とてもわかりやすい内容でした。大都市(福岡、東京等)でも講演会していただけるといいなと思いました。(40代、男、福岡市、Twitter)

大変参考になりました (40代、男、飯塚市、その他(西日本新聞のチラシ))

空白(50代、男、北九州市、友達から誘われて)

日本が、東北の「復興」と、「復興はありえない」という二者択一の「復興」にシフトしている現状だから、「復興はありえない」という視点から物を言うとき、福島の人たちをどうするか(各々ばらばらで受け入れ、あるいは、どこかで同じ共同体のまま生活できるような地域を提供など)という話と二本立でいかず”ガレキ拒否”、”東北のものへの不買”などの一方向だけの話をすると、「自分さえ良ければそれでいいのか」という思いがぬぐえないし、又、復興推進派からのバッシングに対して、実効力のある発言ができない 「復興はありえない」という方向にシフトした場合の政策からの発言が欲しいと思う。反原発、東北難民、エネルギー政策などの政策支援NPOとの連携のよう具体的な複合的方向性を示して欲しい ガレキ受け入れ反対と同時に東電の敷地に(ここを声にして言うには?)という拒否と提案の二本立で反対したい
(50代、女、北九州市、友達から誘われて)

すごく勉強になり人ごとだった出来事が自分の子供のために守っていかないといけないと思います 本当の情報にみんなに知ってもらわないといけないし知る権利があります 飯塚ガレキ絶対反対です 先生の話に共鳴共感します (40代、女、飯塚市、友達から誘われて)

チェルノブイリ以上の被害が出ると言う予想は、残念ながら正しいと思います。甲状腺の精査にとり組みたいと考えています 今後宜しくお願い致します。 昌和会 見立病院 精神科 豊福正人 HP:「意識屋のブログ」masato@tkz.bbiq.jp (50代、男、直方市、友達から誘われて)

とても分りやすいお話でした。ありがとうございました。(40代、女、直方市、友達から誘われて)

小倉に引き続き、2回目の参加です。新しい情報もあり、勉強になりました。ありがとうございました。再稼働や北九州の広域処理など、実施予定日がどんどん近付いておりますが、「もう止められない」とあきらめることなく、反対し続けたいと思います。きのうの、大飯原発に対する反対デモは、団体としての動きではなく、まさにひとりひとりのイナゴの動きだと思います。確実に大きなうねりとなっていると感じます。なんだかうれしいですね♡日本は絶対、変わります!!いのち第一優先に考えられる国になります!(40代、女、直方市、その他(主催者さんと一緒にガレキ反対活動をしています。))

いろんな方の意見や見解を聞いていきたいと思っています たいへん勉強になりました。自分に出来る事を考えています。これから、しっかりHPをみていきたいです。ありがとうございました。(40代、女、飯塚市、友達から誘われて)

内部被曝の危険性について更に理解が深まりました 家族・友人・知人をはじめ、身近な人々に伝えて行くように心掛けます。(40代、男、宗像市、院長の独り言)

空白(60代、女、飯塚市、友達から誘われて、チラシ)

だんながいつも色々教えてくれたり言ってたりしてたのを、言いすぎとか考えすぎと思ったり言ったりしてたけど、本当にどれほど大変な事がおこったかがやっとわかりました。話もわかりやすかったのでもっとたくさんの人が集まって聞けていたらと思いました。今までのチェルノブイリや広島長崎とひかくしたりでわかりやすかったし、色々今までの実じつもわかったし今の現状がわかれて全然わかれてないままだったのでよかったです。話全部、聞けてよかったのでこれから自分もがんばらないとと思いました。(20代、女、飯塚市、友達から誘われて)


とてもわかり安く、お話しにひきこまれました それと同時に、考えていた以上に事の切羽詰まった状況に、がく然としました (60代、女、飯塚市、その他(娘に誘われて))

空白(40代、女、田川郡糸田町、友達から誘われて)

ツイッター、HP、いつも有難うございます 講演の内容は、再確認という感じで、改めて、怖しい現実が身にしみました。問題が大きすぎてどうしていいかわからなくなる事があります。ともかく今は、子供を二人(現:小二・年長)無事に育てながら、自分でできる活動をするしかないと思っています。(40代、女、福岡市、その他(主催の方の知人から、拡散依頼があったので…)

空白(30代、男、春日市、Twitter)

私はyouTubeを見出して意識がずいぶん変わりました ネットの情報はすべて正しいはかぎりませんが、意識は高まると思います どこに意見をだせは良いのかわかりません 方法を教えて下さい (50代、女、飯塚市、その他(息子に誘われて))

大変わかり易くおもしろかったです ありがとうございました (40代、男、直方市、友達から誘われて、チラシ、こくちーず、その他(フェイスブック))
posted by いんちょう at 15:41 | Comment(13) | 日記

2012年07月06日

2012年6月の注目記事

  1. プルトニウム汚染地図の衝撃2012-06-16
  2. 奇形動植物のまとめ2011-08-07
  3. 重い腰を上げた日本野鳥の会だが・・・法人会員には原発マネー企業がずらり2012.5.11
  4. 死の灰の正体−無脳児、単眼児の出産2012.3.16
  5. 「放射能が怖いのは文系、低所得、非正規、無職」-現代版はだかの王様2011.6.11
  6. 献血と被曝問題2012.4.1
  7. 放射能を必要以上に怖がることは「エセ科学」=カルト宗教-新聞論説から2011.8.29
  8. 戦時中と瓜二つのマスコミと世論(絆に騙されないために)2012.6.6
  9. カネと権力でわかりやすく恫喝する政治家・電力・企業と、ペンで非難する女性評論家2012.6.15
  10. 仙谷由人−再稼動にかける表の顔と愚劣な言い訳をする裏の顔2012.6.18
  11. 拍手を禁ずる北九州市のガレキ受け入れ説明会2012.6.7
  12. パソコンを使って効率よくFAX送信2012.6.2
  13. 被曝していただいた浪江町の方・・事故当初1mSv/hrを超える高線量エリアが普通にあった2012.6.20
  14. 気になる症例のまとめ2011.9.11
  15. 東電時代の思い出
  16. 現地の実情を無視=遺体の含まれているガレキまで早々と広域処理がなされていた・・環境省説明会質疑応答から(熊本)2012.4.18
  17. 家庭から毟り取り、自らは優雅な天下り生活を送る電力2012.6.4
  18. 放射能を女性のヒステリーにたとえたJAEAと消されたページ2012.6.8
  19. 電気料金をコンビニ支払に変更しよう2011.11.11
  20. 真実を権力で封印する−現代の宗教裁判(桐生市)2012.6.23
  21. 女川原発 1メートルの地盤沈下と5メートルの東方移動2012.6.14
  22. 留守番電話の方がはるかにマシな自民党本部の電話応答2012.6.12
  23. ごり押しでガレキ処理を進める北九州市長2012.6.2
  24. 放射能防護服を着ての実験農作業−大熊町から2012.6.13
  25. 甲状腺乳頭癌−郡山から避難した30代女性 一例報告2012.5.15
国の分布
2012070601.jpg
  1. Japan
  2. United States
  3. Germany
  4. South Korea
  5. France
  6. Australia
  7. United Kingdom
  8. Canada
  9. (not set)
  10. Italy
  11. New Zealand
  12. Sweden
  13. Thailand
  14. Hong Kong
  15. China
  16. Singapore
  17. Switzerland
  18. Indonesia
  19. Malaysia
  20. Taiwan
  21. Spain
  22. Austria
  23. Greece
  24. Mexico
  25. India
◆関連ブログ
2012年5月の注目記事 2012-06-01
2012年4月の注目記事 2012-05-03
2012年3月の注目記事2012-04-01
2012年2月の注目記事2012-03-02
2012.1月の注目記事
2011.12月の注目記事 2012.01.04
2011.11月の注目記事 2011.12.01
2011.10月の注目記事2011.11.01
2011.9月の注目エントリー2011.10.1
2011.8月の注目エントリー
2011.7月の注目エントリー他2011.8.3
6月の注目エントリー2011.7.2
posted by いんちょう at 22:11 | Comment(7) | 日記

2012年07月05日

細野「ヒ素・クロムなどの有害物質が含まれているガレキは直接処分させない。(だから燃やす)」

 細野大臣出演のモーニングバード(直ちに消されそうな気がしますが、一応)


20120705 細野大臣に聞く ガレキの広域処理必要... 投稿者 PMG5

 宮脇先生が提唱されているガレキによる防潮堤処理。宮城県議会も全会一致で、進めています。それなのに、どうしても細野大臣は、認められないと主張します。
2012071001.jpg

そして、「ヒ素などの汚染物質が含まれている木質をそのまま埋めることは、環境省は決して認めない」と主張しました。では、そのような物質を燃やしていいのでしょうか。本当に支離滅裂です。

 環境省が放射能は、99.9%取れると主張しているフィルターメーカーの回答
zaikainiigata:新発田広域クリーンセンターを施工した三機工業もセシウム除去性能について保証していないとするとともに、〈この種の実証実験等もいたしておりません〉とピシャリ回答。 pic.twitter.com/wMF4aVkD [http://twitter.com/zaikainiigata/status/220699582198317056]
2012071004.jpg
 メーカーが全く認めていない性能をなぜ役人が保証できるのでしょう。その上、ガレキの直接埋設は認めない。支離滅裂と言うよりも、私には全く理解不能。どこかの「学者」が放射能は燃やせば無くなる。と言って失笑をかったことを思いだします。環境省は、ヒ素もクロムも放射能も焼却すれば、消えてなくなると思っているんでしょうね。それ以外に、納得できる理由は全く見いだせません。

天皇陛下は、十分その危険性を熟知されておられ、春の園遊会で次のようなお言葉を宮城県知事に伝えられました。

天皇・皇后両陛下が主催する春の園遊会に古川... 投稿者 sievert311
天皇陛下は村井知事との間で、がれき処理が話題となり「危険なものも含まれているんでしょうね。アスベストとか」「十分に気を付けて処理をされるよう願っています」と作業員の健康を思いやった。

 アスベストとか、ヒ素とか含まれていることを環境大臣自身が認めているのに、なぜそれをわざわざ北九州まで運んで、燃やして、さらに海に埋め立てるのでしょうか。そのままでは埋めることすら許可できない廃棄物を燃やして濃縮し、さらに海岸に埋める。理論自体破綻していることがわからないのでしょうか。ヒ素、クロムは燃やすと無害になるとは私には思えませんが。

環境省の情報操作
2012071002.jpg

 確かにこんな小学校があったら、何とかして片付けなければなりませんが、それにしてもあの広大な東北の土地でなぜわざわざ小学校の校庭にガレキをうずたかく積み上げるのか。

生駒市議会議員 有村京子 ブログから
そしてこの市議会旬報では広域処理推進キャンペーンとして「みんなの力でガレキ処理ー受け入れ・処理への更なるご理解、ご協力をお願いします」というメッセージと共に、無残な被災地の写真が掲載されている。
今年5月に撮られたもので、南三陸町立戸倉小学校の校庭にうず高く積まれた震災ガレキの写真。子ども達の学び舎がこんな酷い状態とは・・・
胸詰まる思いで見つめ、やはり広域処理が必要なのかと思ったが、一方震災から1年以上たってほぼガレキは仮置き場に移動されているはずなのに何故未だにこのような状態なのか不思議に思ったので、現地の役場に電話した。
小学校は廃校で子供はいません、運動場がガレキ仮置き場になっています。このガレキの山は98パーセントリサイクルして地域内で有効活用します。」
これが真相、職員の答え。

なんら問題のない写真を掲載して、いかにも広域処理が必要であるかのような心憎い演出。


 ほとんど詐欺と言って良いと思います。そして、現在一生懸命燃やしている女川の市街地。
どこに復興の邪魔になっているようなガレキがありますか?こちらから
2012071003.jpg
 市街地にガレキがない状況で、なぜ復興がすすまないのか、それにはもっと別な理由があるからとしか思えません。(きーこさんは、お叱りを受けたようですが。)

 そして、このような状況下で無理矢理ガレキ核酸を進めようとする北九州市の北橋市長。なんと、先日首相に面会しています。
北橋北九州市長による表敬-平成24年6月29日

 国の愚かな政策を民意を全く無視してごり押しする北九州市長が、うれしくてたまらないのでしょう。

◆関連ブログ
環境省の作ったガレキ安全神話のほころび2012年04月24日
女川原発 1メートルの地盤沈下と5メートルの東方移動2012年06月14日
タグ:ガレキ
posted by いんちょう at 22:04 | Comment(30) | 原子力

2012年07月04日

ミキハウス社長「原発は危険というけど、(原発が稼働した)この50年で、交通事故で100万人以上が死んでるわけです。原発でそんなに死にましたか?」

 ネット社会の怖いところは、以前なら業界人しか見なかったような発言の一部が取り上げられて、みんなが知るところになることです。怖い時代になりました。いくらでも隠すことはできますが、かならず伝わります。取り繕ろうことができないとは、まるで結婚のようです。いやあ、恐ろしい、恐ろしい。

民主も自民もついでに財界もこうしてぶっ潰す 橋下徹 反乱軍を鎮圧する
 消費増税で永田町が混乱するのと同時に、橋下叩きが激化している。増税、原発再稼働・・・・・・「腐った統治システムの破壊者」を自任する橋下氏が潰れて笑うのは誰か。反乱軍≠フ背後に敵の正体が見える。

制御不能の人間兵器
「橋下さんは国政に出ると言ってるでしょ。調子に乗るなと言いたいわ」
 永田町の政界が、消費増税問題で大揺れする中、その動向に再び注目が集まっているのが、橋下徹・大阪市長だ。内紛状態の民主党は、もはや党としての体を成しておらず、分裂・消滅は秒読み段階にある。
 もし、近い未来に解散・総選挙が行われた場合、橋下氏はどんな決断を下し、行動するのか。中央の動揺が大きくなればなるほど、同氏の存在感は増していく。ところが、そんな大阪市長に、冒頭のように「ダメ出し」をするのは、三起商行(ミキハウス)社長の木村皓一氏である。
 木村氏は'08年の大阪府知事選で橋下氏を擁立、その後も「経済人・大阪維新の会」の副会長として支援を続けてきた。橋下氏にとっては恩人というべき人物の一人であり、同時に財界ブレーンの一人でもある。
 そんな木村氏が、橋下氏に対して公然と苦言を呈している。
「橋下さんは大阪都構想などについては、期待通りの働きをしてくれていると思います。しかし、誤算がありました。いつのまにか府市の顧問団とやらを50人くらい集めてしまって。
 原発反対派で、経産省の言うことには何でも反対の古賀茂明氏が筆頭です。原発反対、節電と言っても、それで大阪はどうするのですか、と。経営者にクビくくれと言いたいのですか。
 原発は危険というけど、(原発が稼働した)この50年で、交通事故で100万人以上が死んでるわけです。原発でそんなに死にましたか?橋下さんは、ただ単に注目を浴びたいだけだと思いますよ。実際、大停電が起きたら誰が責任取るのかと言いたいですわ」
 なぜ原発の再稼働に反対したのか。大阪の産業を守る気はないのか。過度の節電や不意の大停電で一般市民に犠牲が出たら、橋下市長はどうするつもりか---。ここ最近、各所で噴出している批判の声だ。
 当の橋下氏自身が停電の可能性を完全に否定できず、容認に転じたのだから、いかにも、もっともに聞こえる。だが、そうした理屈は、決して本質を語っているわけではない。前出の「経済人・大阪維新の会」関係者の一人は、こんなホンネ≠漏らしている。(後略)


 この理論、実は良く耳にします。

自民党の町村信孝元官房長官(前通産役人)
雇用が今ね、海外にどんどん逃げていってしまう。
日本の経済を考えた時に、そして我々の日々の生活の安定という事を考えた時に
やっぱり自前のエネルギー、そこには再生エネルギーもあるだろうし、
また、原発というものがその中にも一定の割合があるんだろうと思います。

自動車だって、毎年数千人の方が亡くなる。
でもみなさん自動車を使い続ける。


原発事故では人は死にません。それは、死なないことになっているから。実際にフクシマの現場でも少なくとも4人以上の方が無くなっていますが、それは放射能と関係ないことになり、「たまたま」死んだことになります。かりに放射能でなくとも、普通の工場の敷地内で人が死んだら大騒ぎですが、原発内部では、放射能と関係なければ、無罪放免となる恐ろしいところですから。

◆ブログ
仙谷由人−再稼動にかける表の顔と愚劣な言い訳をする裏の顔2012年06月18日
posted by いんちょう at 22:06 | Comment(27) | 原子力

2012年07月03日

大飯原発再稼働(タービン軸振動大)心臓部の異常 スケジュール最重視で大丈夫?

 発電所にいたときに、私はタービン班に所属してはいたのですが、タービン本体そのものの定期検査は担当したことがありません。主にそのまわりの付属機器類を担当していました。

発電再開、5日以降に=タービン調整で―初の工程延期・大飯3号機
時事通信 7月3日(火)19時40分配信
 関西電力は3日、大飯原発3号機(福井県おおい町、出力118万キロワット)の発電再開時期について、従来予定の4日から5日以降に延期すると発表した。発電に使う蒸気タービンの試験運転を3日午前に行った際、タービン軸の振動幅がメーカーの勧める範囲を上回ったため、慎重に作業を進める。3号機の再稼働の工程は、準備作業に着手した先月16日から順調に進んでおり、作業スケジュールの遅れは初めて。
 これにより、今後の予定も1日ずつ先送りされる。3号機のフル稼働は最短で今月9日、4号機がフル稼働するのは同じく25日となる。
 政府の責任者として現地入りしている牧野聖修経済産業副大臣は、3日の記者会見で「予期された工程で、再稼働のプロセスに大きな変更はない」と説明。タービンの試験に2日かかる可能性を関電が事前に示していたこともあり、全体の工程に支障は生じないとの考えを示した。
.

このタービン軸振動大は、非常に大きな問題です。副大臣は決められている工程表通りに進めることが一番であり、安全などは二の次にしていることが読み取れます。そもそも、プラントにド素人の副大臣が現場にいて、何かの役に立つと思える方が大きな間違いです。なぜ、これが十分な監視体制に当たるのでしょうか。

大飯原発3号機の再稼動、この数日が正念場 慎重な作業続く
産経新聞 7月3日(火)20時59分配信
 関西電力大飯原子力発電所3号機(福井県おおい町)で、発電開始を意味する再稼動が当初予定の4日から、5日以降にずれ込んだのはタービンの調整が理由だ。ただ、原発のトラブルは作業工程が多い起動からフル出力運転までの間が最も発生しやすい。本格的な運転再開に向け、この数日が正念場となる。
 同原発は平成23年3月18日からの定期検査で、主要部分に大きく手を入れた。特に主要機器のタービンを交換したため、振動防止のバランス調整に時間がかかった。関電は「機器のテストは実施済み」としていたが、作動試験で調整が必要と判断した。
 3号機は加圧器と配管の接続部分の交換も行っており、今後の作業で安全弁などの不具合が見つかる可能性もある。経済産業省原子力安全・保安院の関係者は「飛行機の離陸と同じで、原発も起動時のトラブルがもっとも多い」と指摘する。
 起動からフル出力運転までの間は、圧力を高めたり蒸気を循環させたりする作業が続くため、配管での水漏れなど、表面化していなかったトラブルに見舞われやすい。実際、再稼働後に調整運転していた大飯1号機では昨年7月、原子炉格納容器内の「蓄圧タンク」の圧力が制限値を一時下回り、手動停止する事態となった。
 このため関電は今回の3号機起動に際し、屋内外タンクなどで、トラブルの原因となるボルトのゆるみなどの総点検を実施。さらにトラブル対策として、機械や放射線管理、水処理など「その道のプロ10人をそろえた」(勝山佳明・原子力発電部長)という。
 このほか、交換部品を通常よりも多く準備し、メーカーからも熟練技術者を招き、最大500人の支援態勢を整えるなど、万全の構えで作業を進めている。
 「万が一」は許されない原発だけに、作業に慎重に続けられている。原子力関係者は「国論を二分した状況が続いているだけに、再稼働のミスは許されない」と気を引き締めた。
.

 タービン本体を交換後、慎重にバランスを取ったにもかかわらず、試運転段階で振動が大きくなった。これを調整するのは並大抵のことではなさそうです。しかも、ノントラブルで再稼動を政府が関電に厳命しています。私の頭の中では、

大飯原発構内では、このまま続行しろと言う関電・政府と これでは危険だという 三菱が 論争をしている。

といった妄想が渦巻いてしまいます。このタービン振動大とは、どういうことか。家庭で言えば、洗濯した衣服にアンバランスが出て、脱水槽の回転で振動が大きくなったと考えればわかりやすいと思います。そのまま運転すると洗濯機が故障してしまいますので、かならず自動停止しますね。その状況です。タービンとは、

2012070301.jpg

発電機を回す羽根車のことです。タービンが回らない限り、発電機が動かせないわけですから、「発電所」ということで見れば、本当の心臓部に当たります。

 もし、この振動異常がでたまま運転し続けるとどうなるか・・・タービンミサイルが起きる可能性があります。

失敗百選 〜長崎のタービンロータの破裂〜
【概要】
組立完了した大形タービンの安全および性能確認のため、造船所内で試運転していたところ、直径(最大)1,778mm、胴部長さ3,590mm、重さ50トンのロータが、不純物による脆化と切り欠き効果が原因で突然破裂し、破片が飛散した。この事故で、死者4名、重軽傷者61名を出した。エネルギー需要増大のためタービンの大型化が必要とされ、また、タービン技術において日本メーカが欧米企業との技術提携による開発から、独自の技術開発に転換し始めていた時期でもあった。

【日時】
1970年10月24日

【場所】
長崎県長崎市

【事象】
組立完了した大形タービンの安全および性能確認のため試運転していたところ、直径(最大)1,778mm、胴部長さ3,590mm、重さ50トンのロータが突然破裂し、破片が飛散した。死者4名、重軽傷者61名の犠牲者を出した。


 私はこの事故は知りませんでした。それにしても、この破損でどのような被害が出たのか・・その記述を読んで私は驚きました。

破裂はロータ中心部から4等分の形で割れ(図2)、回転接線方向に向って4方向に飛散した(図3)。回転試験場は長崎湾に面し、一方は海、他方は山になっているが、四散した重さが9トンある破片の1つ(図中で“S”と表示)は、空中を海に向けて880m飛び重さが11トンの他の破片(図中で“M” と表示)は空中を山に向って飛び、 1.5km先で標高200mの地点に落下した。他の1片(図中で“W” と表示)は、試験場のある工場の床に平行に進み、多くの人員と機器に損傷を与えて停止した。最後の1片(図中で“H” と表示)は、試験場の床に突き刺さる形で停止した。
2012070302.jpg

 こんなにも大きな被害が出るとは知りませんでした。

実は、浜岡原発でも2006年同様の事故が起きています。

浜岡原発5号機、新型タービン大破の大事故 2006/07/05
★タービン軸振動大で自動停止
 6月15日、中部電力浜岡原子力発電所5号機(138万キロワット)が、発電タービンの異常振動で自動停止した。タービンの軸受けに設置された振動検出器の測定値が、通常の8倍という警報設定値(0・25ミリ)に達したもの。

 警報設定値を超えての自動停止であるから、おそらく羽根車のバランスを大きく崩すほどの破損が生じているものと推測していたところ、やはりタービンの動翼はメチャメチャに壊れていたことが、30日に発表された。

 すなわち140枚の羽根をもつ羽根車のひとつが、3枚に1枚の割合で破損またはひび割れていた。さらに別のタービンの同じサイズの羽根車についても、4枚の羽根を点検したところ、すべて破損またはひび割れが確認されたという。

 浜岡5号機は、昨年1月に運転開始したばかりの最新鋭改良型(ABWR)である。今年1月16日から初の定期検査を受け、4月14日に営業運転再開してからわずか2ヶ月しか経っていない。定期検査のさいには、タービンを分解して金属製の羽根を1枚ずつ外観検査したが、異常は見られなかったなどと中部電力は言っている。(以下略)


 こんな大きな事故が国内の原発で起きているとは・・そして、後述されている対策もかなりいい加減です。

 大飯原発の再稼動。正念場に入ってきました。表向きは、何ごともなかったようにフル出力まで到達できるのか。三菱の技術力は大丈夫?
posted by いんちょう at 22:34 | Comment(13) | 原子力

2012年07月02日

大飯再稼働とヨウ素剤内服非公式マニュアル(自己責任で)

2012070201.jpg

この抗議行動についての生の声は、大飯原発の再稼働について、現場で起きていた本当のこと。をお読みください。等身大のレポートです。

 ついに大飯原発が再稼動されてしまいました。首相官邸前に10万人以上が集まる大きなデモがあったにもかかわらず、首相は、「大きな音だね」と発言しました。もはや、日本語さえわからなくなっているようです。そして、この大飯再稼働では、上述に示すとおりに、非暴力のデモが機動隊とにらみ合いました。残念ながら、日曜日の深夜に撤収となりましたが、十二分に怒りを表せたと思います。
 このようなことを一般市民にさせておきながら、悪いことをしているとつゆほども感じていない関西電力。どの面下げて、公益企業とうそぶくのでしょうか。地獄の釜のふたを開けておきながら、なんにも感じない、信じられません。一週間でも、フクシマの収束に従事してみろと本当に言いたいです。自分たちの会社が、東電ほどはきちんと安全対策をしていないことは十二分に知りながら、誰もなんとも言わない。そして、どこからも内部情報が漏れてこない。もはや、この会社は存在価値はありません。国民は決して忘れません。

 日本の電力会社=マフィア

どころか、マフィアはきちんと筋を通しますから、こういわれるとマフィアが怒りますね。私は東電社内にいましたが、3年以上勤めるともはや、言うがままのサラリーマンになりますから、良識的な声を期待しても無駄なことです。自分がいかに愚かなことをしているかなど、全くわかっていない。そして、それを産業界も政府も支持している。そして、マスコミも。

 昨年の夏に同窓会がありました。九州電力の原子力関係にかかわっている人間がいましたので、「原子力がいかに危険かと言うことがわかっただろう?」と話しますと、「オレは、原子力は危険とは思わん。」と言い放ったので、腰を抜かすほど驚くとともに、もはやこいつに何を言っても無駄だと思わざるを得ませんでした。それまで、私は電力社員にも良心的な人間がいて、きっと社内的に声を上げてくれていくだろうと信じてきたのですが、この人間の存在を教えてもらって、そんなことは無意味だ。はかない希望だとよくわかりました。そんなものなのですよ。電力社員は。もはや自浄作用など期待する方が無駄です。

 話がずれました。今回のデモで大飯原発の弱点の一つが浮かび上がりました。反対派が一つのゲートを占領したために経産副大臣が海路を使わざるを得なかったのです。私は東京電力にいたのですが、福島第一、第二ともにいわゆる裏門がありました。非常にわかりにくいところに通常は施錠してありましたが、それでもそんな門があります。当然です。どんな家だって玄関の他に勝手口はありますし、あるいはベランダから外にも出られるようになっています。
 ところが、この大飯原発は陸路が一本ふさがれただけで代替手段は海路のみになります。この一本の道路(かなりの山道です)が土砂崩れなど起きたら、もはや陸からのアクセスは不可能となります。
2012070202.jpg

地質の専門家のページから
2012070203.jpg
直感的には断層だらけの奇妙な半島であり、その突端のこれまた不自然な谷筋地形に大飯原発が建てられていると感じます。
本当にこんなに安心安全とは対極の土地での原発再稼動をOKできる人がいるとしたら、私にはとても信じがたいのです。


 さて、このように不安定なところにある大飯原発を再稼動して安全だと信じている人は、政府の役人、政治家、関西電力、地元でつかの間おいしい思いができる人たちだけでしょう。

我々は、万が一に備えて、ヨウ素剤の用意と逃げ方、そしてもしもの時に海外に逃げることができるようにパスポートも持っておかねばなりません。原発が稼働している限り、当然のこと。そして、この国の政府は国民を守る気は一切ありません

各家庭へのヨウ素剤の配布がないのは無責任から
▽ヨウ素剤配布を
「ヨウ素剤は本来なら事故の直後、(放射性物質が煙のように流れる)放射性雲がくる前にの舞といけないが、配布がほとんど行われなかったと聞く。今も地方自治体までで、各家庭には配っていない。何か起きたときに計画を立てて配布するのでは絶対間に合わない。また同じことが起こる。非常に無責任だ。」


 福島が起きたにもかかわらず未だに安全神話にしがみつく政府・電力の姿は旧日本陸軍を彷彿とさせますが、そんな愚痴を言っても始まりません。我々が対処できる方法をとるしかありません。

今回の福島事故でも国民には「ヨウ素剤」を飲む必要はないと言いながら、自分たちはしっかりと飲んでいます。ヨウ素剤−10月まで配布(原発敷地内)

【注意・・以下は計算したらこのようになるという例示であり、イソジン外用薬を内服するように進めているわけではありません。できる限りヨウ化カリウムを入手されておかれることをおすすめします。】

 本当はヨウ化カリウム製剤が望ましいのですが、現在新規に入手することが困難ですから、代替品を探すしかありません。ヨウ素が大量に含まれており、かつ入手容易な商品・・・
2012070204.jpg

この中にどれだけのヨウ素が含まれているか添付文書から
2012070205.jpg
10ml で70mg含まれていることがわかります。(以下、私の非公式マニュアルです。自己責任でご自分でお調べになった上でお使いください)

1.予防的内服のタイミング
 重大な放射線汚染が予測される状況で内服を行う。通常は、行政機関がそのタイミングを発表するべきであるが、現体制でははなはだ疑問である。
・原発周りの震度6強の地震
・高さ5メートルを超える津波の発生
の報道を目にした場合は、内服開始することが望ましいと考える(自己責任)
ヨウ素剤を内服することにより甲状腺癌の発癌を予防することができるが、それ以外の被曝を防ぐ効果はない。内服後は、できるだけ被曝を避けられるよう、当該地区から避難する必要がある。(ヨウ素剤の内服はあくまでも一時的な予防に過ぎない)
(参考)
被曝が一瞬に生じると仮定して、100mgのヨウ化カリウム剤「ヨウ化カリウム丸」を飲むことによって被曝を阻止できる率は、 下記の通り。
 服用が12時間前=90%
 服用が 直前  =97%
 服用が1時間後=85%
 服用が3時間後=50%

2.服用対象者
 成人、乳幼児、全て(特に年齢制限は設けない)
ただし、以下の者は除外する
•ヨウ素過敏症の既往歴のある者
•造影剤過敏症の既往歴のある者
•低補体性血管炎の既往歴のある者または治療中の者
•ジューリング疱疹状皮膚炎の既往歴のある者または治療中の者

3.服用回数
 安定ヨウ素剤の効果は1日継続すると認められていることから、1日1回の服用で十分である。しかし、内服開始のタイミングは難しいため、2回に分けて内服してもなんら問題無いと考える。

4.服用量
・生後1カ月以上3歳未満  ヨウ素量25mg(ヨウ化カリウム量32.5mg)
・3歳以上13歳未満の者  ヨウ素量38mg(ヨウ化カリウム量50mg)
・13歳以上の者    ヨウ素量76mg(ヨウ化カリウム量100mg)


 おわかりでしょうか。直前に飲むのがもっとも効果的であり、それを逃すと効果が激減します。予防投与が非常に重要だと私は考えます。まあ、大ざっぱに言うと

3歳未満・・・3cc
3-13歳・・・ 5cc
13歳以上・・10cc

となるでしょうか。繰り返しになりますが、あくまでも自己責任でご利用ください。外用薬を皮膚に塗ることによっても吸収され、効果がないとは言えません。

◆関連ブログ
日本の原発立地状況2012年01月03日
各家庭へのヨウ素剤の配布がないのは無責任2011年06月30日
ヨウ素剤−10月まで配布(原発敷地内)2012年02月11日
posted by いんちょう at 21:47 | Comment(23) | 原子力

2012年07月01日

飯塚 フクシマの真実と内部被曝 2012.06.30(土)



(内容)
・私の経歴
・総括原価方式のわかりやすいたとえ
・フクシマで何が起きたのか(地盤沈下、ベント、メルトアウト)
・世界規模の汚染
・放射能による内部被曝とその症状
・原爆と原発は双子の兄弟
・各地で見られる突然死・心筋梗塞
・ガレキ拡散をしてはならない理由
・除染不可能な理由
など。ガレキに対しては、ほんの少しの時間しか割いておりません。

また、
http://onodekita.sblo.jp/article/56738288.html
にほぼ同様内容の書き下しがあります。あわせてご覧ください。

DVDも販売しています(500円/枚)
2012020301.jpg

タグ:講演会
posted by いんちょう at 18:26 | Comment(4) | 原子力

原発についての中学生の投書

本日の熊日朝刊−若者の声
2012070101.jpg

 この記事について、熊日読者担当欄の方から、直接電話をいただきました。加筆訂正します。

この文章は中学校の授業で、書かれたものであり、80名程度の文章で原子力を取り上げたのはこの2名だった。たしかに論旨の流れが若年者にとっては珍しいが、このような文章の書き方を指導しているのだと思う。必要であれば原稿用紙を見せていい。

 話しぶりから真実だと判断しましたので、以前の私の文章は取り下げます。申し訳ありませんでした。逆に私は非常にショックを受けました。この女子中学生は、新聞、テレビ、ラジオの報道からこのような結論をこのような論旨で導き出しているのです。なぜでしょうか。この年齢の女の子が、どうしてまるで原発技術者が書いたかのような文章を授業で書くのでしょうか。中学生ですから、世の中の仕組みがわからなくて当然です。しかし、なぜ放射能が怖いと言うこと自体が理解できないのでしょう。ヒロシマ・ナガサキの被害は遠いことになってしまっているのでしょうか。これは、親の責任であり、社会の責任です。原爆でいかにヒロシマナガサキの人たちが苦しんできたか。成書を見ればいくらでも書いてあります。そのようなことが日本の中学生に、素養として全く伝わっていないのです。はだしのゲンはなんなんでしょうか。ナガサキの原爆資料館などに修学旅行でいっていないのでしょうか。

私が昨年7月16日に書いた文章
2012070102.jpg

 最初は気がついていなかったのですが、私のあとに偶然にも同年代の会社員の原発賛成の投書が載っています。論旨はまた同じ。

経済の停滞による企業倒産の増加、失業率アップの方が原発よりも恐ろしいとさえ感じることがある。原発の運転再開の是非については慎重に対処すべきで、政府による即断即決が今こそ必要である。

 慎重に対処と即断即決がなぜ結びつくのか、私にはさっぱりわかりません。そして、この政府による独断専行を進める投書は、ガレキの広域処理とまったく同じ理論です。民主主義の国家では無く、独裁者を臨んでいることがよくわかります。

 最後に投書の割合を聞きましたところ、ガレキ受け入れが賛成8割、反対2割程度。水俣病の被害にこれほどまでも苦しめられた熊本でこの有様。

 いろいろと考えさせられました。

追伸−金曜日の10万人を超えるとも言われる首都東京で行われたデモ。不確かではありますが、報道をしなかった読売新聞は次のように答えたそうです。

2012070104.jpg

 読売新聞は財界の学級新聞であるということを認めたことになると思います。一体どのような方がこの新聞を購読されているのでしょうね。

◆関連ブログ
四面楚歌を演出する環境省・マスコミ2012年04月21日
原発安全神話虚構思い知る(熊日投稿採用)2011年07月17日
posted by いんちょう at 13:37 | Comment(11) | 原子力
ブログ全体の目次は、こちら