非常勤を担当している多摩大学のゼミ、ゴールデンウィークということでゲストトークを開催しました。スピーカーは@miki_mo氏、主なテーマは「休学」。色々と刺激的な話をしてくださいました。
ぼくは休学を経験していない人間ですが(ぼくが大学生だった頃は、まだ一般的ではありませんでした)、周りを見ていると、休学って非常におすすめできる選択肢だと感じます。今大学生なら、間違いなく休学しています。その理由を3点でご説明。
1. ニートとして自分に向き合える
休学時にまずオススメしたいのは、「ニート」状態に自ら浸ってみること。とりあえず1ヶ月、あえてバイトもインターンもサークルも、何もしないで家でゴロゴロ、近所をうろうろしてみましょう。大学にも足を運んではいけません。
すると、精神状態がヤバくなってきます。「オレはいったい何をしてるんだ…休学しているのに何もしていないなんて、ヤバいんじゃないか…」というフラストレーションが蓄積してきます。
こういう状態になると、ほとんど強制的に自分と向き合うことになります。「オレは何のために生きているのか?周りの友だちは毎日楽しそうだが、ヤツらは何をしたいんだ?オレは何を実現したくて働こうとしてるんだ?今、何をすべきなのか?」云々…自分に対する問いかけが始まります。
サラリーマンもそうですが、「毎日同じ場所に行けばやること(授業、仕事)がある」という状態は、自分に向き合う機会を失わせます。休学をし、自分をニート状態に追い込むことで、内面とじっくり向き合う機会を得られるでしょう。
2. 「やりたいこと」リストを消化できる
短期留学したいなぁ、スポーツに挑戦したいなぁ、名画を100本くらい観たいなぁ、外国人の友だちつくりたいなぁ、アジア旅行したいなぁ、ベンチャーでインターンしたいなぁ…などなど、多かれ少なかれ「やりたいこと」を人は抱えているものです。
しかし、日々学業に励んでいると、そうした「やりたいこと」たちに、なかなかどうしてがっつり取り組めないものです。限られた時間では、「やりたいこと」の全てを潰していくのは困難なものです。
休学中におすすめしたいのは、こうした自分の中の「やりたいこと」を最大限消化していくこと。それを通して、自分が本当にやりたかったことが、ぼんやりとですが見えてくるはずです。
ぼくらの目の前には、膨大な選択肢が広がっています。人間として生きる以上、ある程度選択肢は絞らなければなりません。選択肢を絞るためには、まずは選択肢を実際に体験し、その価値を体で知ることが有効です。
休学中に選択肢を削りましょう。短い時間で一本の道を見いだすことはむずかしいですが、少なくとも3〜4本にまでは絞ることができるはずです。
3. 人と会える
休学中におすすめしたいのは、とにかくたくさん、自分が所属するネットワークの「外」にいる人たちと会うことです。
学生という身分があれば、たいていの社会人には会えるはずです。最近は茶会人訪問、ジョブカレ、みらい図鑑といった便利なツールも登場しています。これを使わない手はありません。
持論ですが、ある一定のラインまでは、自分の成長というものは、これまでに会って話を聞いた人の数と正比例します。みなさんが500人の人に会えば、それだけ成長します。100人の人としか会わないのなら、その分しか成長しません。
というのも、人と会うというのは、2つ目で指摘した「選択肢を絞る」ことそのものだからです。様々な人の話を聞くことで、本当に自分がコミットすべき道が、ぼんやりと見えてきます。様々なサンプルのなかから、自分に合った生き方を見いだすことができるでしょう
というわけで、ぼくは休学をおすすめします。学校によっては費用が掛かるようですが、経済的に許されるのなら、積極的に休学するといいのではないかと思います。
とはいえ、これはあくまで休学を経験していない部外者の意見です。実際に休学を検討する際は、経験者の話をじかに聴くことをおすすめします。「戦略的休学のススメ」なんかも参考になるでしょう。