◇楽天4−1日本ハム
楽天の田中が開幕から4連勝を飾った。1回に1点を先制されたが、尻上がりに調子を上げ8イニング1失点。打線は0−1の4回に高須の適時打で同点とし、6回に嶋の適時打などで3点を勝ち越した。日本ハムは6回の拙守が痛かった。
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エースの責務。楽天を背負う田中が「無心」で上昇気流に乗った。8イニングを129球。今季初の2桁三振を奪い、「テンポを良くすることを心掛けた」という2回以降は無失点。開幕から無傷の4連勝でリーグ単独トップに立った。
前回先発のオリックス戦は自己ワーストの15被安打。この日も1回に簡単に4連打を浴びた。そこで「フォームを考えすぎて、すべてのエネルギーを打者に注げていない」と自己分析。投球テンポを上げることで打開を図った。
本来の球威が戻ると、シンプルな攻めで日本ハム打線を圧倒。「余計なことを考えなくなり、集中して投げることができた。登板を重ねる中で、ボールは良くなってきている」。登板後には今季初めて「手応えあり」のコメントを残した。
日本ハム戦は3年越しの7連勝。昨年8月26日から続く白星街道も自己最高の8に伸ばした。今オフにもポスティングシステム(入札制度)で米大リーグに挑戦する可能性がある右腕には、この日もヤンキースなど複数の球団が視察。エースの仕事を続ける姿は、絶好のアピールになったはずだ。 (井上学)
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