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盲学校でホーム転落防止授業
目の不自由な人が駅のホームから転落する事故が後を絶たない中、埼玉県川越市にある県立の盲学校で、ホームからの転落をなくそうという授業が行われました。
川越市にある県立の盲学校の塙保己一学園は、昭和49年5月2日に女子生徒が当時の国鉄大宮駅のホームから転落して亡くなった事故をきっかけに、転落事故を防ごうと毎年特別授業を行っています。1日は体育館に、小学部や中学部など100人の児童・生徒が集まり、視覚障害のある男性教諭がホームから転落した体験談を話し、ホームでは絶対に慌てて歩かないよう注意を呼びかけました。
また、最寄り駅のJR川越駅の駅長が「困ったときはとにかく駅員に声を掛けてください」と呼びかけ、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。
学校では、白い杖を使って歩く訓練を続けていますが、去年とおととしには卒業生がホームから転落する事故が相次ぎ、2人が亡くなっています。
高等部3年の男子生徒は「歩く訓練をしっかり積んで、駅のホームは注意をして歩きたい」と話していました。
荒井宏昌校長は「まわりの人たちも、視覚障害者が不安そうにしていたらとにかく声をかけて手助けしてほしい」と話していました。
05月01日 11時54分