シンガー・ソングライターの長渕剛(56)が、体調を崩したため4日から予定していたファンクラブツアーの一部を6月以降に延期することが1日までに分かった。先月中旬から腹痛と体のだるさを訴え、先週通院したところ「急性胃粘膜障害、及び食道けいれん症、不整脈により1か月の休養を要する」と診断された。現在は自宅で療養しているが、回復が思わしくなければ入院の可能性もあるという。
8年ぶりの詩画展(3月20日~6月2日・東京、鹿児島など5都市)に向けた準備、新曲「未来」(22日発売)の創作活動に没頭し、走り続けた長渕の肉体が悲鳴を上げた。
先月中旬から腹痛を感じ始めた。病院では胃の粘膜障害と食道けいれん症とされ、不整脈も見つかり全治1か月と診断された。4日から全16公演のファンクラブツアーが組まれているため、自宅で療養し、復帰を目指したが4月26日に、序盤の9公演を6月以降に延期することを決断。この日振り替えの日程を発表した。昨年8月には左膝じん帯損傷の大けがを負いながらもコンサートに強行出演するなど、ファンとの交流を大事にする長渕にとって、コンサート延期は異例の事態だ。
毎朝の筋力トレーニングなどストイックに肉体を鍛え、酒、たばこも控えている長渕。56歳とは思えない若さを誇り、食生活に乱れがあったとは考えにくく、アーティストとして良い作品を追い求めたことによる過労とストレスが原因と考えられている。
先月12日、本紙の取材を受けた際には変わった様子はなく、リラックスした表情で質問に答えていた。ただ、その中で新曲「未来」について、「3か月間、何度も何度も書き直して作り上げた。これほど苦しんだことはなかった。やっぱり苦労しないといい作品はできない」と明かしていた。
また、同時期に過去最大規模の詩画展開催に向けた新作の制作も重なっていた。長渕の詩画は墨汁を含むと重さ30キロにも及ぶ大筆を全身を使って描くのが特徴。人一倍の完璧主義者でもあり、作品を完成させるごとに心身を消耗させていたようだ。
[2013/5/2-06:04 スポーツ報知]