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経済
【ビジネスの裏側】シェールガス革命で一躍脚光“過去の独自技術”…「日立造船」ビジネスチャンス虎視眈々
100年分の新型天然ガス「シェールガス」が埋蔵されているといわれ、エネルギー輸入国から一転、資源大国に躍り出ることになった米国の“熱気”が日本に押し寄せている。ガスから軽油などの液体燃料を作り出す製造装置を手がける日立造船は「1設備を受注すれば100億円単位のビジネスになる」と鼻息も荒い。しかも、シェールガス関連設備は、伸び悩む主力製品の既存技術を応用できるため、日立造船にとっては開発投資が不要の“おいしい”商売でもある。
世界で数社しかできない「反応器」
シェールガスは、岩が風化された砂や泥のほか、有機物が堆積(たいせき)してできるシェール(頁岩=けつがん)層から生まれる天然ガス。米国は国土のほぼ全域にシェール層が広がり、その埋蔵量は100年分以上といわれ、世界のエネルギー事情に革命をもたらすとされている。
シェールガスの産出量が増えるにともない、米国のガス価格は下落。これにより、新たに台頭してきたのがガスを化学反応させて軽油、灯油などの液体燃料を作り出す「GtL(ガス・ツー・リキッド)」と呼ばれるビジネスだ。GtLはこれまでガス価格が高く採算が合わなかったが、ガス価格の下落で事業化の目途が付きつつあり、世界のメジャー(石油大手)が相次ぎ参入している。
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