猪瀬直樹さんの壮大な自爆芸について
いやー、やってくれましたね。ヤフーニュース個人にも書きましたが、改めて本格的で世界規模の舌禍事件というものを久しぶりに間近で堪能しました。
猪瀬直樹都知事のインタビュー記事に批判が集まる
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20130430-00024634/
「東京は負け」の書き込み相次ぐ トルコのサイト
http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130501/oth13050107290000-n1.htm
イスラム圏でも相当に話題になっており、あまり個人的にそこまで親しくないカザフスタンの知り合いからも、「おたくの知事って間抜けなのか」と真剣に心配するメールを頂戴するなど、波紋が広がっております。政治生命をかけて東京五輪の誘致を目指していた猪瀬さんからすると、いろんな意味で致命傷のような事態となっております。
これでうっかり候補地に東京が選ばれたりすると、改めて問題発言がクローズアップされIOCがそれを許容したという立場に追い込まれるなど誰も得をしない事態になりかねないことを考えますと、よほどのウルトラCがない限り東京での開催はなくなったと考えていいのかなあと思う次第であります。となれば、東京としては潔くイスタンブールに開催地を譲ります的な話をしてダメージコントロールし美談にすりかえるような匠の技が必要になるわけですが… 猪瀬さんのご性格からしてそれはなさそうです。いやはや。
で、猪瀬さんがこんなことを書いておるわけですが…。
今回の件で誰が味方か敵か、よくわかったのは収穫でした。またNYTのおかげでこの時期のガイドラインの線引きがわかり貴重な体験となりました。五輪招致、ますますいき盛んんです。
— 猪瀬直樹/inosenaokiさん (@inosenaoki) 2013年4月30日
[引用] 今回の件で誰が味方か敵か、よくわかったのは収穫でした。またNYTのおかげでこの時期のガイドラインの線引きがわかり貴重な体験となりました。五輪招致、ますますいき盛んんです。
こんな失言、味方だってフォローできるはずがないじゃないですか。
たくさん税金使った事業を無に帰させるような発言を自身でやらかしておいて、その反省や釈明の弁もそこそこに、敵味方も伯方の塩もないだろうと思うのです。強いて言えば、自分自身がいまや東京五輪開催の敵であるといっても過言ではありません。東京五輪の開催をするためにも不用意発言をしてしまった猪瀬さんが都知事の座を降りるか、都知事の座に居座って東京五輪を諦めるか、の二択になっていることに気づいていないか、気づいていないふりをしているかですね。
で、お気づきの方も多いかと思うんですけれども、猪瀬さんの失言にあたって、有識者やマスコミで有力筋からの援護やフォローは一切ないということです。そうはいっても猪瀬さんの言いたかったことはこれこれなんだ、と代弁するような人間はほとんど出てきていないのも実情だと思うんですよ。つまり、そういうことです。
失言後、即謝罪だけをしていれば話はずいぶん違ったと思うんですよね。それほど問題にならない、騒がれないと思ったのであれば迂闊だったでしょうし、そもそも何のためのニューヨークタイムズとのインタビューであったのかを考えればこのような事態になっていること自体がマイナス極まりないわけですね。パブリシティにすらなっていませんから。
負けず嫌いなのは良いとしても、あまり変な形で人間の骨格を見せてしまう発言をTwitterでしてしまうのは政治家としてはよろしくないのではないかと思いますし、こういう逆風だからこそ慎重・丁寧に発言するべきだったと感じますね。
一都民としては、トップ自らが爆発させたプロジェクトは早々に撤収をし、そこで使用する予定であった予算は地震対策やインフラ再整備、情報化投資、幼稚園・保育園の待機児童解消など都民の生活に密着するところで使ってほしいと願っています。
ところで、尖閣諸島で都の施設を建設するとか言って集めた募金はどこに消えてしまったのでしょう。
石原陣営いわく、その発案は猪瀬直樹さんだということだそうですが。
« 【メルマガ52号】なお、来週は第5火曜のためメルマガはお休みです | Main | 改めて、徳力基彦さん、ご来場いただいた皆さまありがとうございました »