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「政治色強い」と絵画作品撤去 アオッサ管理会社、県の注意応じ

(2013年5月1日午前7時07分)

拡大 撤去を求められた作品。9枚の半紙に憲法の条文が記されている 撤去を求められた作品。9枚の半紙に憲法の条文が記されている


 福井市のアオッサで開かれている憲法をテーマにした展示会で、絵の具などで条文を書いた作品が「政治色が強く思想的だ」などとして、管理会社に一部撤去を求められ、主催者が応じていたことが30日分かった。

 展示会は「ピースアート展 憲法と平和」で29日に始まった。福井市で創作に取り組む河合良信さん(31)ら、県内の7人が1階の共有スペース「アトリウム」に絵画や写真を並べている。

 撤去を求められたのは河合さんの作品。9枚の半紙に戦争放棄をうたった9条や改正手続きを記した96条などを書き出し、絵画の周囲に配した。色や書体を変え、文字で円を描いたりイラストを添えるなどしていた。

 河合さんによると展示初日の午後、管理会社の統括責任者が「政治的な内容で気分を害する人もいる」と撤去を要請。河合さんらは「憲法を知ってもらうことは政治的なことではない」と主張したが聞き入れられず、展示を継続するために応じたという。

 河合さんは「県内アーティストの絵画などを展示」する旨の使用届を提出していた。統括責任者は「展示の多くを条文が占め、見た限り政治色が強く思想的と感じた。美術館などと違い、展示は施設の活性化に役立つことが大前提。条文があのように張り出されると分かっていれば、許可しなかった」としている。

 アオッサは県や福井市などで管理組合をつくり、共有部分をこの管理会社に運営委託している。県は4月23日の管理運営協議会で展示を把握し、具体的な内容を確認するよう管理会社に注意喚起していた。県財産・事務管理課は「使用届だけでは内容が分からないことから(注意喚起は)通常の対応。今回は、商業施設も入った複合ビルということも踏まえた担当者の判断で、尊重したい」としている。

 河合さんは作品の構成を替え、6日の会期いっぱいまで展示を続けるとしている。

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