「ＧＬＯＲＹ　８」（３日、東京・有明コロシアム）で再起戦に臨むピーター・アーツ（４２）が３０日、サイボーグ化への変身を明かした。

　アーツは昨年大みそかに行われたＧＬＯＲＹ・さいたま大会で右拳の異常を訴え、無念のトーナメント１回戦負けを喫した。しかし、暴君の立ち直りは早かった。アーツは「もう痛みがあっても何も感じないよ、ハッハッハ」と高笑いを決め込んだ。

　今年１月と２月の２度にわたって古傷の右手首にメスを入れた。遊離軟骨に圧迫されていた神経の切断と除去手術を受け、約５年間苦しめられた激痛から解放されたのだ。パンチを打っても相手の蹴りをガードしてもダメージが蓄積しないのだから、これ以上の強みはない。

　有明決戦は２０５センチ、１３５キロの巨体を誇るジャマール・ベン・サディック（２２）とのワンマッチ。アーツは「目標は１つずつ勝つこと。いつかミルコ・クロコップと戦えたら面白い」と野望を明かした。この日は東京・品川区の高田道場でチビッ子たちにパンチとキックの技術を熱心に指導し（＝写真）、つかの間の休息を楽しんだ。