DeNA−ヤクルト 6回裏1死、右中間にソロを放つ(切り込み写真は)8回裏1死、中前打を放つ中村=横浜スタジアムで(ともに中西祥子撮影)
|
 |
◆DeNA5−4ヤクルト
DeNAが逆転勝ち。1−4の6回にブランコと中村の連続本塁打で同点。8回に金城の適時打で勝ち越した。同点の8回に山口を投入し、9回はソーサが抑えて今季初セーブ。ヤクルトは村中がリードを守れず、連勝が6で止まった。
◇
DeNAの中村紀洋内野手(39)が日米通算2000安打に王手をかけた。6回に右越えに同点3号ソロ。8回には1死から勝ち越し点につながる中前打。今季7度目のマルチ(複数安打)で節目まであと「1」とした。
中日時代の師・落合博満氏ばりの右への巧打だった。6回、ブランコの2ランで1点差。追い上げムードに乗り、外寄りのシュートをすくい上げた。「ブランコが勝負強く打ってくれて、球場の雰囲気が変わったからね。弾道が低かったので『風吹け』と願いながら走ってました」。風にも押された打球はスタンドイン。同点弾を確かめて右腕を突き上げた。
「スコアラーにあとで聞いたらボールだと言われた。あの球をスタンドまで飛ばせるんだからまだまだだね」。自画自賛の一打。07年から2年間の中日時代に磨きをかけた右打ちの技術を引っ張り出した。
前夜の悔しさを晴らした。全4打席が外野フライで4タコ。球場入りすると蓬莱外野守備走塁コーチから「全部ミスショットだったね。ゴルフだけにしてくれよ」と冗談を言われ頭をかいた。「きのう悔しかったんできょうはホームランを狙った。勝てたことが一番いいね」と喜んだ。
王手をかけた日米2000安打についてはそれほど感慨はない。不遇だった05年のメジャーでの5安打は、本人には不本意。あと「6」とした日本単独2000安打セレモニーを球団側にも希望として伝えている。
中畑監督も「アベック弾だね。いつももう一歩というのが多いから(中村の一発で)同点に追い付いたのが大きかったよー」と感謝。最下位転落翌日の勝利に胸をなで下ろした。 (後藤慎一)
この記事を印刷する