欧州チャンピオンズリーグ（ＣＬ）準決勝第２戦バルセロナ（スペイン）戦（５月１日＝日本時間２日）を前に、バイエルン・ミュンヘン（ドイツ）の「皇帝」元ドイツ代表ＤＦフランツ・ベッケンバウアー名誉会長（６７）による“舌禍事件”が大きな波紋を呼んでいる。

　ドイツ紙「ビルト」によると、名誉会長は敵地での決戦を前に「（初戦で）０―４という差があろうとバルセロナは逆転を目指してくるだろう。それを達成するためにあらゆる手段を駆使するはずだ。正当な手段であろうが、違法なものであろうとね」とチームへ注意が必要と呼び掛けた。アウェーの洗礼と呼ばれる嫌がらせなどを危惧したうえで「彼らは決して諦めない。挑発行為など、可能な限りの策をとってくだろう」と指摘した。

　だが、このインタビュー記事を呼んだバルサ側はすぐにバイエルン側に“抗議”。ベッケンバウアー名誉会長は「私の説明を誤解した人たちに謝罪する。バルサはできる限りの手段を講じると話したが、違法な手段を駆使するとは断じて言っていない」と釈明した。

「バルサは世界有数の誠実なビッグクラブであり、５月１日はフェアプレーが支配する試合になる。どちらも可能な限りの手を尽くし、決勝を目指すはずだ。私はそれを伝えたかったんだ」と事態の収拾を図った皇帝。４点のリードがありながら、こうした話題が出てくるのはバルサの怖さの証明かもしれない。

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