燃エンウッドを採用した梁と柱の組み立て作業を見ていると、梁をクレーンで吊り込んだまま、エアコンプレッサー(空気を圧縮する機械)を利用した道具で「ダダダダッ…」と鉄製のピンを打ち込んでいる。梁と柱の接合部はどうなっているのだろうか。
■木材の中のモルタル層が延焼を阻止
梁の横断面を見ると、側面と底面の少し内側の軸方向にモルタル層が配されている。これは火災発生時に梁の内部まで延焼しないようにする「燃え止まり層」だ。また、梁の両端の上面にガセットプレート(部材同士を接合する鋼板)を差し込む切り込みが入っている。
したがって梁と柱を接合する時は、まず、先端付近の側面にガゼットプレートを取り付けた柱を次々と垂直に立てていく。その後、柱と柱の間に、梁を水平な状態のまま吊り上げていき、柱のガセットプレートに差し込む。鉄骨の組み立てとは違った動きだ。そして10本の鉄製ピンを打ち込んで接合する。ピンの直径と穴の直径の差はわずか1mmという詰まった精度なので、これを能率的に打ち込むのに前述のエアコンプレッサーによる打ち具が必要になる。
鉄骨を組み立てるときに使う仮ボルトと違い、ピンを入れた段階で柱と梁で描くL方向の精度が決まってしまう接合形式だ。柱の足元は下階躯体に打ち込んだアンカー(木造の柱をコンクリートの躯体に固定するための金具)に十字型のベースプレートを取り付けた上に、柱底面の十字型の切れ込みを差し込み、やはり梁接合時と同程度の詰まった精度のピンを打ち込んで固定する。これら木製部材の精度がここまで高いと問題になるのは、鉄筋コンクリート躯体に打ち込むアンカーの精度だ。
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