維新を名乗る西村眞吾氏は維新のために身を引くべき

早川忠孝

2013年04月30日 15:54

西村眞吾氏が国会議員の中では独特の哲学、特異の国家観の持ち主であることは周知のところで、熱烈な信奉者もおられるのだろうが、本来の維新にとってはいささか迷惑な存在だと思う。

よく西村氏を維新が受け入れたものだと思うが、西村氏の言いたい放題をこのまま放置しておくと、維新が古色蒼然たる壮士、国士の集団のように受け止められ、とてもみんなの党や民主党の人たちの受け皿にはなれなくなってしまう。

若い人たちで新しい政治のうねりを作り出してもらいたいと願ってきたが、これでは困る。

大阪の橋下氏が西村氏の大言壮語を聞いてどんな顔をしているのかまったく見えてこないのが残念である。

維新の国政政党化のために必要な当初の5人の国会議員の糾合に少なからず関与してきた一人として、現在の状況を深く憂慮している。

こんなはずではなかった。

本来の維新はもっと柔軟で、民主党はもとより自民党をも超える可能性があった若い人たちの集まりだった。

未熟ではあっても、無限の可能性を秘めていた。

しかし、伸びるだけ伸びてこれ以上は伸びる可能性がない、いやこれからは日々衰えていくことが必至の石原慎太郎氏を共同代表の一人に戴いて、しかも西村氏のような壮士、国士ばかりが羽振りを利かせる政党になったのでは、維新の将来は危ういと言わざるを得ない。

西村氏は維新の比例代表候補に担ぎ上げられなければ先の衆議院選挙で引退必死の政治家だった。

弁護士法違反事件で刑事訴追を受けた政治家だというだけで有権者が距離を置く存在だった。

その西村氏が、我こそは維新なり、などと大見得を切っているのを見るのが辛い。

政治家個人がどんなことを言ってもそれだけでは咎めだてする気にはならないが、その言動が本来の維新の発展を害する虞があるのであれば、本来の維新のフアンの一人として一言言っておかなければならない。

西村氏は、維新のために、身を引かれるのがいい。

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元衆議院議員。弁護士としての立場から社会事象を分析する。

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