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5つ星のうち 4.0
内容は当たり前でもいくつかの点でギャップが生じているのかもしれません, 2012/1/2
なかなか厳しい書評が並んでおりますが,“書名”と書かれている“内容”とのギャップに違和感があるのでしょう.
書名が内容をきちんと連想できるようなものだったら,別の評価になっていたように思います.
さて,私の書評ですが,経営学,マーケティング,行動経済学,それから,会社経営,財務会計などを学んだ人にとっては,
(基本的な入門書的な知識+勝間さんなりの解釈+本書を執筆するにあたっての参考文献)が並んでおり,
一度学んだ内容を思い出すといった意味では肩の力を抜いて読むことができることができるのではないでしょうか.
修士論文以上の論文を書けるのだけれど,修士論文程度に止めておいたといったレベルだと思います.
それから,大学院の修士課程以上を修了している人ならば,勝間さんの言おうとしていることは理解できるでしょう.
勝間さんが「ズルい仕事術」と言っている,(1)自己分析力, (2)論理思考力, (3)レバレッジ力,についてですが,
論理思考力の訓練ができていないと論理思考力は身に付きません.論理思考力の鍛錬の場は,優秀な学生が集まる大学院です.
それから,自己分析がきちんとできていて,レバレッジ力が備わっているのであれば,自分の職業が会社員であろうと,
公務員であろうと,経営者であろうと,いわゆる成功している社会人であるのは当たり前です.
この三つの能力が備わっている(訓練することによって習得できている)人は,社会で成功する確率は確かに高くなると思います.
そういう意味では,この本をきちんと読みこなすには,一定以上の考える訓練ができていないと読みこなせないのかもしれません.
勝間さんが想定する読者層と実際に読んでいる読者層にギャップがあるか,
勝間さんが社会人であれば当然持っているであろうと考える(読解)能力と読者層の(読解)能力にギャップがあるのかもしれません.
それにしても,タイトルはもう少し内容に即したもののほうが良かったのかもしれませんね.
マーケティング的には,“有り”のタイトルであることには間違いなさそうですが.