シロオリックスの赤ちゃん誕生 伊豆アニマルキングダム−東伊豆

下田版 2013年04月20日 

母乳を求めて母親の体にすり寄るシロオリックスの赤ちゃん=東伊豆町稲取の伊豆アニマルキングダム
母乳を求めて母親の体にすり寄るシロオリックスの赤ちゃん=東伊豆町稲取の伊豆アニマルキングダム

 東伊豆町稲取の動物園「伊豆アニマルキングダム」でこのほど、絶滅の危機にあるとされるシロオリックスの赤ちゃんが誕生し、関係者を喜ばせている。同園は赤ちゃんの生育を見守り、大型連休ごろをめどに一般公開を始めたいとしている。

 シロオリックスはアフリカのサバンナに生息するウシ科の草食獣で、長さが1メートルにもなる湾曲したサーベル状の角が特徴。角目的の乱獲などによって野生の個体数が激減し、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧第1種に指定している。

 同園は現在4頭を飼育・展示しながら繁殖を試みてきた。雄の「モンド」(3歳)と雌の「カンナ」(4歳)の間に生まれた赤ちゃんは体長約50センチで性別不明。今月14日早朝、身重のカンナを隔離していた獣舎で誕生間もない赤ちゃんを発見した。カンナの警戒心が強く容易に近づけない状態だが、ヨロヨロと立ち上がり、母親にすり寄って母乳を飲んだり、日中は獣舎の外に出て日光浴を楽しむなど、健康状態はおおむね良好という。

 絶滅が心配される種の2世誕生に同園関係者も感無量の様子で「成長を見守りながらノウハウを学び、次の繁殖に役立てたい」と話した。

 公開日時は未定。問い合わせは同園〈電0557(95)3535〉へ。

 【写説】母乳を求めて母親の体にすり寄るシロオリックスの赤ちゃん=東伊豆町稲取の伊豆アニマルキングダム