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政治
【主張】参院山口補選 民主党の立て直し急務だ
参院山口補欠選挙は自民党の新人が民主党の推す前衆院議員ら3氏に圧勝した。安倍晋三内閣発足後初の国政選挙に与党が勝利したことは、経済再生や閣僚らの靖国神社参拝をめぐる毅然(きぜん)とした姿勢が広く支持されたことを意味する。
安倍首相は憲法改正の発議要件を定めた96条の緩和を参院選の公約にすると明言している。国のありようなどを見直し、国益を貫こうとする対応は評価したい。
問題は、補選を7月の参院選の前哨戦と位置付け、海江田万里代表や細野豪志幹事長らが相次いで現地入りしながら、存在感を示せなかった民主党である。
民主党政権として国政を迷走させたことに対する国民の不信を拭えていない。再び政権を目指そうとするなら、参院選前に党立て直しのあり方を考え直すべきだ。
そもそも民主党系候補が無所属で出馬したこと自体、衆院選惨敗の後遺症から抜け出せていないことを示す。離党者は止まらず、補選敗北により参院の会派勢力はほぼ自民党と並ぶ。
敗れた平岡秀夫元法相は、「反自民勢力の結集」を唱えて民主党公認を受けなかった。党本部も苦戦必至の選挙とみて公認にこだわらなかった。中途半端な選挙態勢だったのは否めない。支持団体の連合山口も、支援を「推薦」より弱い「支持」にとどめた。
選挙対応だけではない。海江田氏は自民党が打ち出す憲法96条改正に反対を表明した。急ぐべきは党として憲法改正の具体論をまとめることだ。批判のための批判のレベルにとどまっていては、国民の信頼は取り戻せない。
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