二回、新井良の右中間二塁打で一塁から生還した新井。兄弟で藤浪を援護射撃(撮影・中川春佳)【拡大】
(セ・リーグ、DeNA3-5阪神、6回戦、阪神4勝2敗、28日、横浜)兄が快音を響かせれば、弟がその背中を追う。兄弟で奏でたハーモニー。新井&新井良がともにマルチ安打。2人の絆が、黄金ルーキーに力をもたらした。新井兄弟が藤浪を援護射撃した。
弟の良太が「早いカウントから積極的にいこうと思っていた。センター返しを意識していた」と振り返った場面は、2点リードの二回無死一塁。福留の4号2ランで2点を先制した直後。兄の貴浩が左前打で出塁した。そのイケイケムードの流れに乗った。三浦の初球外角130キロのスライダーを弾き返し、右中間を破った。打球が外野の人工芝を転々とする間に、一走の兄が本塁まで激走。3点目を2人で奪った。同点の六回にも一死から兄弟で右前へ連打。ともに今季5度目となる複数安打で一、三塁として、藤井彰の勝ち越し左犠飛をお膳立てした。
新井は二回の守備ではまたもファンのため息を誘っていた。二死から金城の一、二塁間の打球を西岡が捕球し、すばやく一塁へ送球。だが、ボールは本塁側にそれ、捕球できなかった(記録は二塁内野安打)。直後に藤浪は松本に2ランを被弾。前日27日にも同様のシーンが失点につながり、先発小嶋が崩れた。「捕らないといけん」と自らを責めていた。守りのミスをバットでカバー。力強い打撃で2カードぶりの勝ち越しをたぐり寄せた。