参考までに、実在の有名人と時代との関係を見ておこう。
これまで確認してきた傾向が裏付けられて面白い。
■「明美」時代の申し子は?
分岐点になった「明美」で有名なのは、元女子マラソン選手の増田明美さん。東京五輪が開催された昭和39年(1964年)に生まれている。
同じく元女子マラソン選手でタレントとしても活躍する松野明美さんは昭和43年(1968年)の生まれ。やはり、どちらも「明美」の隆盛時代の申し子といえる。
芸能界ではテレビドラマ「男女7人夏物語」の主題歌「CHA CHA CHA(チャチャチャ)」のヒット曲で知られる石井明美さんが昭和40年(1965年)生まれ。「明美」が名前ランキングの首位に輝いた年に生まれた有名人だ。
■千昌夫さんの名曲も誕生
やや脱線するが、千昌夫さんの名曲「アケミという名で十八で」(西沢爽・作詞、遠藤実・作曲)がヒットしたのは昭和48年(1973年)のこと。歌詞に出てくる女性は18歳という設定だから、単純に計算すれば「アケミ」さんは昭和30年(1955年)生まれ。これも「明美」時代の申し子ということになる。
ついでに言えば、東映ニューフェースの女優、三沢あけみさん(芸名)が「笛吹童子」でデビューしたのも昭和35年(1960年)。やはり、「明美」ブームに乗っていたわけだ。
こうして、名前の流行が有名人の名前を生み、さらに有名人の名前が名前の流行に作用しながら、流行が変遷してきたという様子がうかがえる。
ところで、この時期、どうして女性名から「子」が消えてしまったのだろうか?
増田明美、三沢あけみ、石井明美、千昌夫
女性の名前から「子」という字が少なくなってきたという話をよく耳にする。人によっては「~子という名前はやや古臭いイメージ」と感じることも少なくないようだ。
■「~子」はやや古臭い?
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前回に続いて、今回は米国の名前の流行の女子編。
男子と同様に、女子にも流行の変遷がある。後ほど解説するが、変遷のサイクルも、実は日本とほぼ同様に10年周期だということが分かる。また男子に比べて女子の…続き (3/29)
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