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女性名から「子」が消えたワケ? 明美が分岐点
編集委員 小林明

(1/5ページ)
2013/4/26 6:30
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 女性の名前から「子」という字が少なくなってきたという話をよく耳にする。人によっては「~子という名前はやや古臭いイメージ」と感じることも少なくないようだ。

■「~子」はやや古臭い?

 たしかに名前ランキング上位を調べると、以前は「~子」という名前のオンパレードだったが、最近はほとんど見られなくなっていることが分かる。

 いつごろから「~子」という名前が減ってきたのか?

 一体、きっかけや理由は何だったのだろうか?

 背後には興味深いウンチクが潜んでいるようだ。今回はその謎について迫ってみよう。

 図1は日本の女性名の流行の変遷をまとめたものである(明治安田生命保険が調べた名前ランキングの1位の変遷)。次ページで詳しく分析する前に、大まかな流れをつかんでおこう。

■「和子」「恵子」時代の後に「美」が付く名前

 まず戦前に流行していたのは「千代」「文子」(このほか「幸子」「久子」なども含まれる)。医療環境が整っていなかったことなどの影響からか、子どもの長寿を願う名前が目立つ。

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 戦時中から終戦直後にかけては「和子」の黄金期。昭和2年(1927年)以降、ランキングトップが通算23年も続いた。「和子」は元号の「昭和」にちなんだ名前だと考えられている。

 戦後復興が徐々に進んだ時期は「恵子」の時代。世の中が豊かさや恵み、努力の成果などを目指した風潮が反映した。続いて、昭和37年(1962年)から昭和45年(1970年)までは「美」が付く名前が“群雄割拠”した時代。「久美子」「由美子」などがトップに顔を出すが、「明美」という名前が登場したのをきっかけに、「直美」など「子」が付かない名前が目立ち始める。

 そして、昭和40年代後半(1970年代前半)の「陽子」、昭和50年代前半(1970年代後半)の「智子」の時代などを経て、昭和末期(1980年代)に「愛」の黄金期が到来。その後、「美咲」時代、「さくら」「陽菜」時代を迎える。

 これが大まかな流れである。

 では、どのようなプロセスで女性名から「子」が消えていったのだろうか?

 過去101年分のランキングトップを一覧表でさらに詳しく追い掛けてみよう。

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