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【スポーツ】

法大・石田が初完封 自己最多の15K

2013年4月29日 紙面から

自己最多の15三振を奪った法大・石田健大投手=神宮球場で(小原栄二撮影)

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◇東京六大学野球<第3週 第2日>

 法大が4−0で慶大に連勝し、勝ち点を2とした。プロ注目の石田健大投手(3年・広島工)が直球とチェンジアップを武器に15三振を奪う圧巻投球で、リーグ戦初完封を飾った。高校時代から注目された左腕は、2試合連続の2桁奪三振となった。慶大は2カード続けて勝ち点を落とし、優勝が難しくなった。早大は2−2で明大と引き分け。東大戦で完全試合を達成した早大の高梨雄平投手(3年・川越東)は7回途中までで2失点して降板、連勝はならなかった。

 145キロの速球で、慶大の主砲・横尾のバットに空を切らせてゲームセット。7回を除く毎回、先発野手全員から奪った三振は、自己最多の15個。直球とチェンジアップを軸に初完封も飾った石田は「1試合を一人で投げるのは簡単なことではない。しかも0点。うれしい。できすぎです」と喜んだ。

 広島工時代からプロが注目。法大に進学しなければ、ドラフトで指名されていただろう逸材だ。1年秋に明大戦で初登板初勝利。神宮のスピードガンで150キロもマークした。今季は先発2番手として活躍し、初戦の東大戦に続いて2戦連続の2桁奪三振を記録した。完投勝ちは昨年4月22日の立大戦以来1年ぶり。大きな力になっているのはチェンジアップだ。

 法大入学直後に、同級生の鈴木から握りを教わった。「それまでは上から抜けてしまっていたが、それがなくなった」。この日はキレもよく、低めに集まった。左腕からの145キロの直球に、チェンジアップを交ぜ、カーブ、スライダーもあってはたまらない。慶大の江藤省三監督も「左投手の球速は表示の3〜5キロ増し。なかなか打てません」と脱帽した。

 まゆがつり上がって一見きつそうな顔つき。しかも180センチ、80キロの体格。速球をどんどん投げ込む強気のピッチングが持ち味だが、ユニホームを脱ぐと、むしろ優しい大学生。先輩女房で、寮で昨年同じ部屋だった木下が「怒っているのを見たことがない。癒やし系ですかね」と話す素直な青年だ。ライバルを聞かれると、同じ左腕の明大・山崎の名前をさっと挙げた。日大三高出身の甲子園準V投手で、来年ドラフトに向けての好敵手だ。「負けられない気持ちがあります」と口元を引き締めた。 (小原栄二)

 

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