弁慶１１００回　松本幸四郎

　歌舞伎俳優の松本幸四郎（７０）が２８日、新開場した東京・銀座の歌舞伎座「こけら落とし四月大歌舞伎」千秋楽で、人気演目「勧進帳」弁慶役の通算上演１１００回を達成した。

　幸四郎は「自分の俳優人生にとって一生忘れることのできないこけら落としの千秋楽となり、万感胸に迫る思い。心からお礼を申し上げるとともに、なお『わざおぎ（俳優）の道』を極めるため精進努力致して参る所存です」とコメントした。

　幸四郎は１６歳の時に弁慶役を初演。２００８年１０月に奈良・東大寺の公演で上演１０００回を記録。１０年には、全国４７都道府県での上演も達成した。弁慶役は幸四郎の祖父・七代目幸四郎も約１６００回演じた。

　「四月大歌舞伎」には幸四郎の長男・市川染五郎（４０）や孫の松本金太郎（８）も出演。幸四郎は「新しい歌舞伎座のこけら落としに三代で舞台を踏めた事はこの上ない喜び」と話した。