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【プロ野球】

藤浪4月3勝 高卒ルーキー史上初

2013年4月29日 紙面から

◇阪神5−3DeNA

DeNA−阪神 DeNA打線を6イニング3失点に抑え、3勝目を挙げた藤浪=横浜スタジアムで(沢田将人撮影)

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 阪神は藤浪が6イニング3失点でリーグトップタイの3勝目を挙げた。打線は2回に福留の4号2ランなどで3点を先行。同点の6回は藤井彰の犠飛で勝ち越し、9回には大和の適時打で貴重な加点。DeNAは三浦が6イニング4失点で2敗目。

 勝負どころを乗り切った阪神の藤浪が、小さくガッツポーズをつくった。味方が1点勝ち越した直後の6回無死一塁。ブランコに初球149キロ直球を投げ込んだ。鋭いライナーを飛ばされたが、左翼マートンのグラブに収まり1アウト。続く中村を三ゴロ併殺打に抑えて、盤石の救援陣にバトンタッチ。6イニング5安打3失点でプロ3勝目。ドラフト制(1966年)以降、高卒ルーキーで史上初の「4月3勝」を達成した。

 「一発があるバッターなので思い切って腕を振っていった。昨日もチェンジアップを打っていた。変化球で逃げたら、厳しいところにいっても(スタンドに)もっていかれてしまう。直球勝負でいきました」

 この日は直球がいまひとつで、降板後に和田監督に「スライダーでごまかしました…」と打ち明けたほど。途中から変化球主体の組み立てに修正したが、ブランコに対しては違った。単なるパワーヒッターではなく変化球への対応が巧みと分析し、直球勝負で3打席ノーヒットと敵の大砲を完璧に封じた。新人離れしたクレバー投法がさえ渡り、6回には右中間を破る二塁打でプロ初ヒットもマークし、バットでも魅せた。

 敵地で初めての白星。リーグトップタイの3勝を挙げ、チームに不可欠な19歳。大阪桐蔭高の先輩でムードメーカーの西岡から、ホームランを打った選手を出迎える時の恒例のポーズを「やれ!」と指令され、2回の福留の先制2ランの直後に照れくさそうに初参加した。

 福留からは試合中、デーゲーム特有の体のだるさや重さを指摘され「しっかりシーズンを通して投げられるように調整を自分で考えていけ」と助言された。かわいがられる存在でもあり、実力に一目置かれる存在でもある。

 「あまり個人の記録には興味がないので、チームが勝てて良かったです」とクールに語る藤浪。高卒新人初の3・4月の「月間MVP」も見えてきた。開幕から1カ月、プロとして絶好のスタートを切った。 (中谷秀樹)

 

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