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参院選県区、松本の女性が出馬意欲 護憲・脱原発結集目指す 04月28日(日)

 今夏の参院選で、平和や環境問題などの市民運動に携わっている松本市松原のフリーライター神津ゆかり氏(46)が27日、県区(改選定数2)に無所属で立候補する意欲を示した。憲法改正反対と脱原発を主張の柱に据え、政党への推薦依頼はしない考えで、近く出馬の意思を表明したいとしている。「草の根型」の選挙で護憲・脱原発勢力の結集を図りたいとしており、同氏周辺には社民党関係者もいることから同党が支援する可能性もある。

 「憲法が改正されると平和が脅かされる。平和憲法を次世代に引き継ぎたい」。神津氏は同日、信濃毎日新聞の取材に対し、県区で改憲勢力が2議席を得ることを阻止したいと強調。「市民として何かできないか考えた。これは平和運動だ」と、出馬意欲を高めた理由を説明した。

 神津氏は栃木県大田原市生まれ。都内の商社やPR会社勤務を経て、結婚を機に2000年に松本市へ移り住んだ。昨年まで育児雑誌の記者として働き、現在は原発問題などを考える同市の市民団体「松本あかつぶ会」代表を務めている。

 昨年12月の衆院選で、憲法改正を公約に掲げた自民党が単独で3分の2に迫る議席を獲得。神津氏は「憲法改正が現実味を帯びてきたことに危機感を感じる」として、同調する知人らと憲法改正反対の市民活動を強めることを決意。参院選についても話し合い、候補を立てて主張を広める方向で一致、出馬を検討してきたという。

 県内では3月、中南信の有志らでつくる「参院選で共同候補を擁立する県民の会(仮称)準備会」が、護憲や脱原発票の受け皿として無所属統一候補の擁立を検討。社民、共産両党などに協力を申し入れたが、政党間協議が難しいとして断念した。神津氏側はこの動きを「政党連合の動きだった」とし、市民運動の活発化を図る今回の流れとは無関係とする。自身は、政党・政治団体を含め幅広く協力を求める形にしたいとしている。

 神津氏は、参院選だけでなく、将来、憲法改正の国民投票が行われることになった場合、改憲阻止に向けた市民運動の盛り上がりにもつなげていきたいとする。

 一方、神津氏と参院選対応を話し合ってきた有志の中には、無所属統一候補擁立を模索している社民党や同党支援労組の関係者もいる。社民党県連の竹内久幸代表は取材に「(神津氏側から)協力を呼びかけられたら、その内容を確認した上で対応を検討していきたい」と話す。

 参院選県区には現時点で、自民党の吉田博美氏(63)、民主党の羽田雄一郎氏(45)の両現職と、共産党新人の唐沢千晶氏(42)、政治団体「幸福実現党」の新人味岡淳二氏(54)が出馬を表明。みんなの党も日本維新の会と一本化した候補の擁立を目指している。


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04月28日(日)の県内ニュース

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