前の記事に続いて、言葉の違和感についてのお話。
個人的には「セルフブランディング」という言葉に違和感は感じていなかったのですが、どうもこの言葉に、どこか引っかかる人がいるようです(そうした方を批判しているつもりは毛頭ありません、念のため…)。
僕はセルフブランディングについては、肯定派です。社会人であれ、学生であれ、現状をもっと良くしたいと考えているなら取組む価値のある課題です。もちろん全ての人ができるとは思ってはいませんが、基本的にはオススメしたいと考えています。
iPhoneとTwitterと”新聞テレビ断末魔”と”セルフブランディング”
そんな状況の中、ぼくらはiPhoneを手にしてTwitterで”ひとびと”とつながった。そして『ネットがあれば履歴書はいらない』から”セルフブランディング”という啓示を受けた。
“セルフブランディング”は決して、フリーランスになろう独立しよう、と言っているわけではない。これからは、会社にいてもセルフブランディングした方がいいよ、ネットの中での”じぶん”を確立していった方がいいよ、と説いている。会社員も、会社員である前に”ナニノナニガシ”さんなのだから、と、言っている。
ぼくたちはもはや、会社員である前に、個人なのだ。
この記事は非常に刺激的です。セルフブランディングという言葉に興味があれば、是非ご一読いただきたい内容です。
セルフブランディングにおいて重要なのは、自分がどういう「価値」を提供できるか、だと思います。
いみじくも、今日出会った起業家の学生、廣瀬高志君が(@takashi413)良いツイートをしてくれています。
今日思った仮説。「今就活してる大学3年生は、三井物産で10年働くより、10年間ひたすらスワヒリ語を勉強して『アフリカと日本なら自分』ブランディングをしていくほうが10年後の年収が高い」
関連書籍では下記の二冊が概要理解に繫がると思います。
オリジナリティのあるテーマを掲げて、それに見合った活動をして、自分をブランド化していく…普通に大企業に勤めるよりも、年収は確かに高くなるかも知れません(セルフブランディングは勤めながらでも勿論可能ですが)。
セルフブランディングという言葉の違和感は、もしかしたら「中身のないブランディング」への懸念から生じているのかも知れません。僕自身、特に学生にセルフブランディングを勧める機会がしばしばあるのですが、その場合は「セルフブランディングはまずコンテンツありき。オフラインの体験があって初めて可能です」と伝えるようにしています。
佐々木さんが刺激的な新書を出版なさったように「セルフブランディング」はこれからの時代、一つのキーワードになるだろうと考えています。そうした信念の下、僕自身もセルフブランディングに力を入れています。まだまだ実験途中ですが、かなり良い成果を得ることができています(転職が決まりましたし、ソーシャルメディアを通じて様々な人とつながることができました)。
セルフブランディングは素晴らしい活動ですが、言葉が独り歩きするのは、望ましくないです。「体験」と「熱意」が必要ですし、情報発信のための「技術」と「時間」も必要です。決してハードルは高いものではないですが、楽な道ではないとも思います。
例えば、セルフブランディングには、何かしらのテーマを掲げる必要があります。僕は不相応ながらも「日本にソーシャルメディアの風を!」というものを掲げています。テーマを掲げるには覚悟が必要ですし、何よりテーマに見合った活動や能力が求められます。
「すごいテーマを掲げてるけど、ただPCの前でカタカタやってるだけじゃん」「情報発信はすごいけど、オフラインで会ったら全然仕事ができないやつだった」…なんてことではダメなわけです(自戒を込めて)。
セルフブランディングはオススメします。が、楽な道ではありません。それを理解した上で、ソーシャルメディアを用いてセルフブランディングを実践していきたい方がいらっしゃいましたら、是非ともに頑張って行きましょう。
実験段階ですが「セルフブランディングのためのツイッター利用マニュアル」というものも作成しています。何かのご参考になればこちらも是非。自分で言うのもなんですが、本気でやるならかなりストイックに使っていくことが求められそうです。
関連書籍では、下記の二冊が参考になると思います。