全羅南道・順天暁泉高で9月21日、「順川市初中高漢文誦読大会」(写真)が開かれた。主催する学校法人暁泉学園の理事長は東京の在日韓国人2世徐東湖氏(67)。父親の故徐彩源氏(1921~1987年)の遺志を引き継ぎ母国で教育事業を行っている。
同大会では初・中・高生たちが、「明心宝鑑」や「四字小学」、「大學」などの漢文を誦読した。会場はコンサート会場のような楽しい雰囲気に包まれていた。高等部2年の金貞希さんは「漢字を学ぶことで語彙力が増え、勉強しやすくなった」と話す。
今年で4回目を迎えた同大会は、大学入試中心で漢字教育がなおざりにされている韓国の教育環境のなか、徐理事長の漢字教育に対する信念により続けられている。
徐理事長は「漢字は韓民族の歴史とともに歩んできた言語資産。ハングルだけ使うのは危険だ。植民地時代に独立運動をしたように『国漢混用』を民族運動として展開する必要がある」と述べた。
実際に韓国人の中には、1919年民族代表33人が発表した「己未独立宣言書」を読める人はほとんどいない。同校では現在、「漢字学習運動」を展開し、学生たちの名札などに漢字を使用している。 |