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「打たれることもある。気持ちはすぐに切り替えないといけない。全部が全部、抑えられるわけではないですから。それは先発も一緒だが、先発は取り戻すのに（次の登板まで）１週間くらいかかるが、僕らは次の日にやり返すことも可能だから。（マウンドに上がれば）１５球で勝負。１イニング大体１５球だと思っている。１球投げて、次の１球とかっていうのではなくて、その１球に後悔したくない。だから常に全力投球という気持ちでやっている。とにかく今のポジションにプライドを持ってやっている。もちろん先発している時は、先発としてのプライドを持っていた」

　レンジャーズ時代、「無駄な球は１球も投げられない」と話していた上原。テンポが良く、どんどんストライクを取る投球への評価は高い。昨年オフは争奪戦になり、レッドソックスが今季３８歳になるベテランと年俸４２５万ドル（約４億２５００万円）プラス出来高という破格とも思える条件で契約したのは当然だ。どんな哲学を持っているのか。

「試合で投げていないけど、（ブルペンで）肩を作ったという試合もある。（ブルペンでは）いつ出番が来るんだろうという重い気持ちにもなる。文句を言われようが、称賛されようが、自分は自分に与えられた場所で自分のプレーをするだけ。それがファンのためになると思う。ファンのためにやっているっていう人もいるが、やはり本音では自分のためという部分もあると思う。どんなスポーツでも、どんな仕事でもそう。その結果、チームのため、ファンのためになるんやから」

　上原がマウンドに上がるたび、フェンウェイ・パークが大歓声に包まれるのはおなじみの光景になった。ファンの心をつかんでいる。

☆うえはら・こうじ＝１９７５年４月３日生まれ。大阪府出身。東海大仰星高から大体大を経て９８年のドラフト１位で巨人入団。１年目の９９年に２０勝、防御率２．０９の堂々たる成績で、最多勝、最優秀防御率、沢村賞、新人王などタイトルを独占。２００８年にＦＡでオリオールズ移籍。０９年は１２試合に先発し２勝４敗。１０年から中継ぎ転向。１１年７月にレンジャーズ移籍。１０年から１２年までの３年間、１４５イニングで与四球はわずか１７と制球力はメジャーでトップクラス。１２年１２月にレッドソックス移籍。１８６センチ、８６キロ。右投げ右打ち。

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