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「今でも先発したい。メジャーで生き残るための道を選んでいるだけであって、今あるポジションにプライドを持ってやっている。２年目のキャンプ中に監督室に呼ばれて、（当時のトレンブリー監督から）『今年は先発では使わない』と言われた。でも、あの一言のおかげで今がある」

　当然、不安はあった。基本的に中４日の間隔で調整できる先発と違って、中継ぎは毎日が勝負。試合のどの場面で登板するか予測できない。連投も求められる。ただ、巨人時代の２００７年に１年間クローザーを務めた経験が役に立った。

「スタミナ的なものは先発をやっていたので自信はあったが、連投できるかどうか、それは試行錯誤だった。（巨人時代は）最初は期間限定というか、ここまでは抑えで、ここからは先発に戻るということになっていた。でも、延ばし延ばしになって、何回も話し合っていく中で、結局は最後まで（抑えを）やった。決して無駄な１年ではなかったし、あの１年があって良かったと思う。新しい発見がいっぱいあった」

　中継ぎ転向後、上原はすぐに頭角を現した。１３年のレッドソックスのメディアガイドの上原のページには過去３シーズン（１０～１２年）のメジャー救援投手のＷＨＩＰランキングが掲載されている。ＷＨＩＰとは、１イニング当たり「四死球、安打で許した走者の数」で、メジャーで投手を評価するにあたり、最も重要視されている数字だ。

　１位は上原（０・７７）、２位はヤンキースのリベラ（０・８５）、レイズのペラルタとブレーブスのキンブレルが（０・９１）で並ぶ。つまり、上原はメジャーで最も走者を出さない救援投手なのだ。好成績を残す秘訣はあるのか。

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