切断した前脚に人工のひれを取り付けられるアカウミガメの悠ちゃん=20日午前、神戸市中央区、西畑志朗撮影
サメに襲われて両前脚の一部が欠け、神戸空港島(神戸市中央区)の人工海水池で保護されているアカウミガメの「悠ちゃん」に20日、大阪のNPO法人「日本ウミガメ協議会」が人工の脚を試着した。泳ぐのに支障がないか調整を続け、1、2年様子を見て海に帰す予定だ。
大阪府大東市の義足メーカーが両脚分を製作。一つが長さ65センチ、約1.3キロ。ポリプロピレンとステンレスでできている。この日は、スタッフらが池から捕まえて陸に揚げ、脚にぴったり合うかどうかを調べた。
悠ちゃんは甲羅の長さが74センチあり、体重は68キロ。昨年6月、紀伊水道で漁網にかかり、同協議会が保護した。泳ぐ力が足りず、そのままでは海に帰せないと判断し、人工池などで飼育していた。