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理科年表 平成25年版
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大正14年創刊以来の伝統・歴史とともに、記述の正確性にも定評がある科学データブックの最新版です。理科年表オフィシャルサイト探索のお供に、ぜひともご活用ください。また、本書のご購入により、オフィシャルサイト内「理科年表広場」へのアクセスが無料となります。
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理科年表[平成25年版]の特徴や、新規・大幅改訂項目に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。
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鉄を液体に浮かせるには水銀を用いればよい。水銀の密度が
13.546 ( g/cm3 ) 、鉄が
7.874 であることを知れば、直ちに納得できよう。銀
( 10.50 ) や銅 ( 8.96 ) は浮くが金 ( 19.32
) は沈むのである。鉄そのほかの金属は重い ( 正しくは密度が大きい
) と思い込んでいるが、元素でもかなり密度の値は違う。よく知られたもので重いものは白金
( 21.37 )、ついで金である。 鉛は重い。密度は
11.34 で確かに鉄や銅より上である。しかし、鉛にしても水銀には浮くのである。
軽く、しかも比較的低価格の金属はアルミニウム
( 2.6989 ) であり、航空機にこれが使われるのは当然だろう。その他の卑金属
( 貴金属に対して一般にそれ以外のもの ) は、亜鉛が
7.13 、白色正方のスズが 7.31 で、まあまあというところであろうか。アルカリ金属のナトリウムが
0.97 、カリウムが 0.86 とたいそう軽いが、実験で扱うことが少ないから、ピンとこないだろう。
非金属ではダイヤモンドが 3.513 で金銀に比べてずいぶん軽い。結局この宝石の物理的な価値は硬いことと、光をよく透し屈折率が大きい
( 2.4195 ) ことであろうか。
化合物になると、水以外で標準状態で存在する液体のほとんどは有機物だが、過酸化水素
( 1.442 ) やクロロホルム ( 1.489 ) などの特例を除いては、多くは水よりやや軽い。油が水に浮く理由である。木材となると、よく乾燥したものは
0.5 前後のものが多く、木が水に浮くのは当然だといえる。とくに桐は確かに軽いと感じるが密度も
0.31 である。水に沈む重い木としては、こくたん
( 1.1 〜 1.3 ) が例外として存在する。
花コウ岩が 2.6 〜 2.7 、凝灰岩が 1.4 〜 2.6
であり、普通の土砂や石まじりの土はこれらの粒の集まりである。粒子の間には、多かれ少なかれ隙間があるから、実際の砂などはこれより軽いだろう。その証拠には、水分を含むと土砂の密度は大きくなる。
【理科年表編集委員会(2006年11月)】
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