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'13/4/28

開城工業団地からの撤収本格化 北朝鮮は非難


 【都羅山共同】韓国が、北朝鮮と経済協力事業を行ってきた開城ケソン工業団地からの人員撤収を決めたことを受け、27日午後、同団地に滞在していた176人のうち126人が、ソウル北方の都羅山トラサンにある韓国側の南北出入境管理事務所を通って韓国側に帰還した。

 北朝鮮で開城工業団地を統括する中央特区開発指導総局の報道官は27日、韓国側の人員撤収を非難し、「団地の完全閉鎖は時間の問題だ。その責任は全面的に(韓国側が)負うことになる」と述べた。朝鮮中央通信が伝えた。

 韓国から開城に進出している123企業でつくる「開城工団企業協会」の幹部は同事務所で「協会として政府の決定に従う」と表明し、企業関係者を撤収させることを明言した。日曜日の28日は南北の軍事境界線を通過する手続きが通常取られないものの、月内にも全員の撤収が完了する可能性がある。

 27日に帰還する人数について韓国統一省は当初、127人としていた。

 北朝鮮は3日に韓国側関係者の開城立ち入りを禁じた。現地で工場管理などに当たる韓国企業関係者は韓国側に戻ると再入域が許されず業務ができないとしてとどまってきた。工場にある製品や資材を運び出すトラックの開城入りも許されないため、帰還者が分乗した63台の車には、製品などが入った袋や箱が満載されていた。

 韓国は25日に団地の操業正常化問題を扱う南北会談の開催を求めたが、北朝鮮は26日に拒否。同日夕に韓国は関係者の撤収を決めた。同団地の電気や工業用水は韓国が供給しており、韓国は今後供給を止めることも検討。北朝鮮も対抗措置を取る可能性が高い。




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