憂楽帳:隣国の外交官

毎日新聞 2013年04月27日 14時30分

 「フランスの公文書を書くのに、最初は苦労しました」。パリの仏外務省の一室。ドイツの外交官、クラウス・マッセさん(50)が照れる。約3年前、独外務省から派遣され、国連担当の部署で、フランス人の同僚たちと同じ仕事をこなす。

 数々の戦争を経験し、今は欧州統合の原動力となった両国は、1980年代から政府間の交流人事を続け、相手国の外交官3人を受け入れている。

 地方分権的で議会の権限が強いドイツと、中央集権的で政府が強力なフランス。「ドイツの決定に同僚たちが驚くことがある。そんな時、私がドイツの制度や発想法を説明します。重要な役割だと思っています」

 昨年の仏大統領選。仏外交官に将来の両国関係悪化の可能性について尋ねたことがある。「波はあっても壊れません。そんな簡単な関係ではない」。そう言い切ったのが印象的だった。日本もいつか、隣国の外交官が霞が関に勤務し、あの難解な“お役所言葉”をすらすらと使いこなす日がくればよいのだが。【宮川裕章】

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