特集ワイド:続報真相 橋下氏「イライラ」のわけ

毎日新聞 2013年04月26日 東京夕刊

伊丹・宝塚市長選での日本維新の会の惨敗を受け、取材に応じる橋下徹共同代表=大阪市中央区で4月15日、川平愛撮影
伊丹・宝塚市長選での日本維新の会の惨敗を受け、取材に応じる橋下徹共同代表=大阪市中央区で4月15日、川平愛撮影

 ◇蒸し返す朝日新聞との因縁/狂った国政進出シナリオ/石原氏だけが頼り?

 ◇宝塚、伊丹両市長選で惨敗/揺らぐ「大阪都構想」/「けんか手法」の限界…

 最近、日本維新の会を率いる橋下徹共同代表(大阪市長)がイライラしているようだ。昨年12月の衆院選前は雑誌に「首相候補者」「閉塞(へいそく)社会を打ち破る救世主」という見出しが躍ったが、最近は「賞味期限切れ」といったトーンも。橋下さんは焦っているのか。【瀬尾忠義】

 「今ごろなんで?」と多くの人が思ったはずだ。今月初め、橋下さんは朝日新聞社を訴えると言い出した。実は、石原慎太郎共同代表の“暴走”が関係しているという。

 橋下さんのツイッターでの発信力はすさまじい。「つぶやき」の読者、フォロワーは102万人を超え、日本の政治家ではナンバーワンだ。過激発言は度々で、6日には「週刊朝日」が昨年10月26日号に掲載した橋下さんの出自に関する記事について「民事、刑事の法的手続きを取る」とつぶやいた。

 この問題は、朝日新聞社側が全面的に謝罪し、朝日新聞出版の社長が引責辞任して「ノーサイド」(橋下さん)になったはずだ。だが、再び怒らせたのが週刊朝日(2日発売)の橋下市長出演のテレビ番組の視聴率が低迷しているとする記事だった。

 「イライラがついに爆発したのでしょうね」と口火を切るのは「橋下徹 改革者か壊し屋か」などの著書があるジャーナリストの吉富有治さんだ。「今回の記事の内容は当たり障りがないのに、解決した問題を蒸し返すのは因縁を付けていると言われても仕方がない。実は怒りの原因は、別の朝日新聞の報道だと見ています」

 吉富さんが指摘するのは朝日新聞が5日に掲載した石原共同代表のインタビュー。「日本は強力な軍事国家になるべきだ」という内容だ。「橋下さんは石原発言の火消しに躍起になるあまり、『インタビューした朝日新聞が悪い』と逆ギレしたのでしょう。問題をすり替えるのが彼の手法ですから、週刊朝日の問題を持ち出して提訴と言い出したのでしょう」と解説する。

 石原さんは橋下さんが「御大」と呼ぶ政治家。だが、石原さん率いる旧太陽の党との合併が、今や悩みの種になっているらしい。

 「橋下さんは合流後に脱原発路線を捨て、石原さんはタカ派的な発言を繰り返して自民の別動隊になってしまった。これが維新の支持率を下げた」(吉富さん)。確かに毎日新聞が4月20、21日に行った世論調査では維新の政党支持率は7%で前回の3月調査よりも2ポイント低下した。39%の自民との差は大きい。

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