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スカイツリー受信障害 予想上回る 来月末移転に黄信号

産経新聞 4月28日(日)7時55分配信

 在京テレビ局が進める東京タワーから東京スカイツリーへの電波塔移転で、受信障害件数が予想を上回り、予定していた5月末までの移転が危うくなっている。局側は試験放送を拡大して“あぶり出し”に懸命だが、20、21両日の週末には4千件の要対策世帯が新たに判明、「翌週また数字が増えたら延期せざるを得ない」との声も。延期は対策費増など影響が大きく、局幹部からは「日本人は最後に力を出せるはず」と、半ば“神頼み”の発言も出ている。(織田淳嗣)

 NHKと民放5局は昨年12月末から、電波塔を一時的にスカイツリーに切り替える試験放送を実施。コールセンターには22日までに約29万件の問い合わせがあり、累計10万2175件の要対策世帯が判明した。局側によると、判明分の7割が対策済みか、工事予定が決まったという。

 TBSの井川泉執行役員は24日の会見で「あぶり出しのピークは越えた」と説明した。しかし、直前の週末2日間で約4千件の要対策世帯が判明しており、総務省放送技術課は「まだ要対策件数の天井が見えない段階。現時点で移転日を決めることに“お墨付き”は与えられない」とする。

 テレビ局幹部は「27、28両日の週末に前週より増えたりしたら、5月末までという目標はアウトになる。当初は10万件未満と見込んでいたのだから見通しが甘かった」とこぼす。仮に7月にまでずれ込めば、参院選の政見放送のため移転はさらに先延ばしされる恐れがある。フジテレビの豊田●(こう)社長は26日の会見で「私は日本人を信じているんですが、最後は力を出してやれるんじゃないか。5月末という目標は捨てないで頑張っていきたい」。テレビ東京の島田昌幸社長も25日、「ギリギリの努力を続けている」と話した。

●=浩のさんずいを白に

最終更新:4月28日(日)8時38分

産経新聞

 

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