人気デュオ「タッキー&翼」の今井翼(31)が26日、静岡・三島市の日大国際関係学部でスペイン語の特別講義を行った。ジャニーズ事務所の所属タレントが大学の講師を務めるのは初めて。約7年間スペイン語を学び、現在スペイン文化特使も務めている翼は、約400人の大学生を前に90分間の講義を実施。「常任の講師になれるようにもっと勉強したい」と、再び教壇に立つことを夢見た。
スペイン語の伝道師として、翼先生が日大にやってきた。この日のためにあつらえた「007」の主人公ジェームズ・ボンドと同モデルのスーツに身を包んだ金髪の翼が現れると、400人の学生は大喜び。「緊張しましたけど、僕自身すごく楽しんじゃった。クセになりそう」と充実の90分を振り返った。
翼が教壇に立ったのは大学1年生向けの「スペイン語1」の授業。2011~12年にナビゲーターを務めていたNHKの「テレビでスペイン語」でタッグを組んでいた同大学の角田哲康教授のはからいで、講義を受け持つことになった。ジャニーズ初の大学講師となった翼は何度も推敲(すいこう)を重ねたというレジュメをもとに、本格的な授業を展開。複雑な動詞の活用について丁寧に解説した。
さらに、翼がスペインにのめり込むきっかけとなったフラメンコを現地で踊る映像を見せたり、国交400周年の今年を記念し、日本とスペインの歴史をひもといたりと、多彩な内容を90分盛り込んだ。授業の最後には教室を練り歩き、男子学生のリクエストに応じてスペイン式のあいさつ(抱き合って両ほほにキス)するサービスぶりだった。授業後には400人分のリポートを添削し、成績をつける熱の入りようだ。
学生たちも大満足。勝呂美月さん(18)は「とてもすてきな方。語学だけじゃなくて歴史も文化も知り尽くしていて本当にすごい」。翼と同じ中学校を卒業したという甲斐田凌さん(18)は「カッコいい。地元の誇りです」と感激しながら話した。
中身の詰まった授業を堂々と務めたことで角田教授は「素晴らしかった。いつか客員教授として迎えたい」と意欲。翼も「定期的に教壇に立てるように、経験や見識を深めていきたい。いつやるか? Ahora(今)でしょ!!」と、ジャニーズの語学の開拓者として高みを目指すことを誓った。
[2013/4/27-06:00 スポーツ報知]