復帰の蒼国来に「頑張れ」　白鵬指名の稽古で拍手

稽古総見で、白鵬（左）に投げられる蒼国来（手前）

　２年前の大相撲八百長問題をめぐる地位確認訴訟で解雇無効判決を勝ち取った幕内・蒼国来（２９）＝荒汐＝が２７日、東京・両国国技館で行われた横綱審議委員会（横審）による稽古総見に参加した。横綱・白鵬に稽古をつけてもらい、無料公開で訪れた約５１００人の観客から拍手や声援を浴びた。

　７月の名古屋場所から本場所に復帰する蒼国来は国技館では２年ぶりにまわし姿を披露。「懐かしかったし、うれしかった。声援をいただいたが、緊張していて何と言っているか聞こえなかった」と笑顔で話した。

　稽古では夏場所（５月１２日初日）の新入幕力士と３番取り、前へ出て２勝した。負けた一人の誉富士は「ブランクは大きいと思ったけど、そうでもない。関取の力はある」と感想を述べた。

　蒼国来は白鵬に指名されて土俵に上がり、４番取ったが歯が立たなかった。ぶつかり稽古では足元がふらつきながら、必死に横綱を押し「すごくありがたかった。これから（体力を）つけていきたい」と感謝した。