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金持ちクラブが勝てない Jの特殊性(3月1日)
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【大リーグ】黒田、メジャー通算60勝 3失点も監督「ベストゲームだ」2013年4月27日 紙面から ◇ヤンキース5−3ブルージェイズ【ニューヨーク穐村賢】我慢の先に「勝利」の2文字が待っていた。ヤンキースの黒田博樹投手(38)は25日(日本時間26日)、地元でのブルージェイズ戦に先発。6イニングを6安打3失点に抑え、今季3勝目&メジャー通算60勝目を挙げた。苦手の立ち上がりに今季初被弾を含む2本塁打を浴びたが、3回以降は1本の安打も許さず、3戦連続でクオリティースタート(6イニング以上3自責点以内)を記録。耐えて試合をつくった大人の投球に、首脳陣の信頼も高まるばかりだ。 試合後の言葉は勝利投手のそれとは思えなかった。「(体が)バラバラというか、ボールが抜けてしまって自分の思い通りになってなかった。軸になる球がなかった」。ボールが高めに浮いた序盤。今季初被弾も喫した。ペティット、サバシアと並ぶチーム最多の3勝目&メジャー通算60勝目にも、黒田の表情は硬いままだった。 立ち上がりは散々だった。初回は併殺直後の四球から、真ん中高めに浮いたシンカーを4番エンカーナシオンに左翼ポール際に運ばれて2点を献上。2回には3ボール1ストライクから外角高めをローリーに右翼へ運ばれた。2イニングで6安打を浴びる“サンドバッグ状態”。だが、黒田の真骨頂はここからだ。 「悪い状態の中でも気持ちを切らさず粘り強く投げないといけないなと思った。あきらめず、一球一球丁寧に」 気を取り直し、3回以降はコーナーを突いて安打を許さない。一巡目に痛打されたことで「だまし、だまし」と変化球で的を絞らせず、6回まで投げ抜いた。終わってみれば3戦連続のクオリティースタート。「いろんなことをやりながら、何とか投げた。この辺はもう経験しかない」と胸をなで下ろす。 前回は7イニング1/3で3安打1失点。前々回は14日のオリオールズ戦で自身5度目の完封勝利。それでも、苦心の投球で活路を開いたベテラン右腕にジラルディ監督は「今日が今季ベストゲーム」と絶賛。黒田自身も「(そう言われると)なんかちょっと複雑」と苦笑しながらも、「悪いときにどれだけゲームをつくっていけるか。そう言ってもらえるのは投手としてありがたい」と先発としての自負をのぞかせる。 「こうやって勝ちが付くということは大きなこと。そういう意味では僕の中では大きな1勝」。万全でなくとも、いかにしのぎ、いかに勝ちを呼び込むか。長いシーズン。世界一奪還を目指すチームで、これからもいぶし銀の光を放つ。 PR情報
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