事件【顧客資金消失】巨額資金はどこへ 誇大広告、富裕層狙う+(3/3ページ)(2013.4.27 00:56

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【顧客資金消失】
巨額資金はどこへ 誇大広告、富裕層狙う

2013.4.27 00:56 (3/3ページ)
「MRIインターナショナル」の勧誘資料(手前)と会報誌

「MRIインターナショナル」の勧誘資料(手前)と会報誌

 ウェブサイトによると、MRIが募った投資金額は150万、750万円、1500万円の計3種類。投資額や利息払い戻し方法により異なるが、年利は6~8.5%と高く、例えば1500万円を5年間預けると計約720万円が利息として払い戻される計算だ。

 顧客に対しては、六本木ヒルズや沖縄などの高級ホテルで顧客向けの懇親会を開催し、大口の顧客には同社本社のあるラスベガスへ招待。「債権の買い取り先」として現地の医療機関に連れて行き、顧客を信頼させていたという。

東京弁護士会消費者問題特別委員会の飯田修弁護士の話

 「金融商品の自由化が進む中、さかんに広告されていても、それが安心できる商品とはかぎらない。銀行や証券会社が販売する商品でさえ、リスクが高いものもある。なぜ高いリターンになるか説明をしっかり受けて投資する必要がある。今回のような登録業者は金融庁の監督が行き届いているという前提があり、金融庁には業務改善命令などを出す権限もある。それが投資家の信頼の基礎になっている。監督責任のある金融庁のチェック体制は甘く、強化が必要だ」

関西大学の吉本佳生(よしお)特任教授(国際金融)の話

 「MRIの金融商品は、機関投資家ではなく一般投資家を狙った投資詐欺の疑いがあり、構図としては古くからある手口だ。海外に拠点を置き、アメリカの診療報酬請求債権を投資対象とする点が新しいといえる。仕組みが複雑なため、投資家にとっては理解が難しく、同社の高利回りが可能という説明についても疑問を持ちづらかっただろう。投資先を医療制度に関連させたことで安心感を持たせ、破綻しづらいと思わせており、巧みな手法といえる」

このニュースの写真

「MRIインターナショナル」の関係先を出る、証券取引等監視委員会の係官らを乗せたとみられる車両=26日夜、東京都港区
金融業者のMRIが入居する建物と詰めかけた報道陣=26日午後、東京都千代田区永田町(大里直也撮影)
債権回収会社「MRIインターナショナル」が入るビルの入り口に集まった報道陣=26日午後、東京都千代田区(鴨川一也撮影)
金融業者のMRIが入居する建物の入り口=26日午後、千代田区永田町(大里直也撮影)
「MRIインターナショナル」の日本の統括責任者が住むマンションに強制調査に入る証券取引等監視委員会の係官ら=26日午後1時18分、東京都港区

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