前田敦子さんや深田恭子さんら女優、タレント21人が、雑誌に写真を無断で掲載されたとして、東京都内の出版社側に損害賠償などを求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。大須賀滋裁判長は「パブリシティー権」などの侵害を認め、出版社側に計約700万円の支払いを命じた。
パブリシティー権は、芸能人やスポーツ選手など著名人が、自分の名前や写真が持つ「客を引きつける力」を独占的に利用できる権利。法律には明確な根拠がないが、下級審で認める判断が相次ぎ、最高裁も昨年2月、法的な権利と認める初判断を示している。
21人は、2010年に笠倉出版社(東京)が出版した「ENJOY MAX」などに無断で写真を掲載されたと訴えた。判決は、最高裁判断も踏まえてパブリシティー権の侵害を認定。また、芸能界に入る前の写真などについてはプライバシー権の侵害を認めた。
笠倉出版社は「担当者がいないのでコメントできない」としている。
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部