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栗原市長選 佐藤氏3選 震災対応評価 市民の閉塞感打破を

祝福の花束を受け取り、支持者と喜びを分かち合う佐藤さん=21日午後11時ごろ、栗原市築館の事務所

 8年ぶりの選挙戦となった宮城県栗原市長選は、現職の佐藤勇氏(70)が新人の元市議千葉健司氏(56)を下し、3選を果たした。
 有権者は岩手・宮城内陸地震、東日本大震災への対応など、佐藤氏の2期8年の実績や手腕を評価した。勝因には多極分散型の合併市で、元首長らの支援を取り付けたことが挙げられる。
 2005年の市長選で、佐藤氏と戦った菅原郁夫元若柳町長、鹿野清一元志波姫町長が応援のマイクを握った。こうした元首長の演出が、いまだに地縁の濃い旧町村単位で有権者の心理に影響したのは間違いない。
 千葉氏は、教育レベルの向上や総合支所の充実などを訴えたが明確な対立軸にはならず、個別の政策論議は深まらなかった。最大の争点は、佐藤市政の継続か否かに集約された。
 合併から8年。千葉氏が訴えた「合併して、地域や生活が何か良くなったか」という思いは、多くの市民が共有する。商工業、農業など幅広い分野で閉塞(へいそく)感が漂う。
 16年度から合併による交付税の特例措置は段階的に削減される。さらに財政が縮小する中で、必要な政策を打ちながら市民に夢や誇りをいかに感じてもらうか。合併後の3期目こそ、佐藤氏の手腕が問われる。(解説=栗原支局・藤本貴裕、若柳支局・三浦康伸)

◎住みたくなる街、実現目指し全力/佐藤さん

 「よし、やったぞ」。佐藤勇さん(70)の3選確実の一報が入ると、栗原市築館の中心部にある事務所に、集まった支持者らの大きな歓声と拍手が湧き起こった。
 佐藤さんは妻篤子さん(66)と共に事務所に入ると、支持者らとがっちり握手を交わし、何度も「ありがとう」と感謝の言葉を口にした。支持者やスタッフは選挙戦の労をねぎらい合った。
 駆け付けた県議らは、「有権者は佐藤さんの指導力を評価した」「2期8年の実績、行政手腕を認めてくれた」と勝因を分析した。
 8年ぶりの選挙を戦い抜いた佐藤さんは「合併から10年の節目を控え、これから4年間は栗原市にとって大切な時期となる。市民のため、暮らしたくなる栗原の実現のために全力で働きたい」とあいさつした。

◎4年後の市長選「捲土重来期す」/千葉さん

 栗原市築館中心部にある元市議千葉健司さん(56)の事務所では、詰め掛けた支持者らが落選の情報に「あと一歩、及ばなかったか」と落胆の声を上げた。
 事務所入りし、支持者一人一人と握手して回った千葉さんは「私の不徳の致すところ。支持してくれた皆さんには本当に申し訳ない。4年後の捲土(けんど)重来を目指す」と深々と頭を下げた。
 支持者は「この次こそだ。頑張れ」「確実に支持は広がっていた」と、千葉さんをねぎらった。

◎スポット/佐藤勇さん(70)=栗原市長に3選された=/交流増狙いジオパーク

 「新たな栗原をつくるため全力で進んでいく」。連日の選挙戦ですっかり日焼けした顔を引き締めながら、3期目に向けた抱負を語る。
 1期目に宮城・岩手内陸地震、2期目には東日本大震災と福島第1原発事故による放射能汚染と、任期の多くを災害対応に追われた。作業服と長靴で現場に赴く姿が、その象徴だった。
 築館、若柳、栗駒と市街地が分散し、中心部がはっきりしないと言われる栗原市。隣の登米市は佐沼地区への一極集中が進む。基礎自治体の将来を見据え、「若者定住化を進めるためにもにぎわいの場づくりは急務だ」と頭を悩ませる。
 交流人口増の切り札に、内陸地震で栗駒山麓にできた大規模崩落地を中心に据えた「ジオパーク」を挙げる。「ガイド講座に参加する市民の意識は高い。少人数のツアーがたくさん出てくるようにしたい」と意気込む。
 健康法は、愛犬「シャドウ」を伴っての毎朝の散歩。「竜馬がゆく」など司馬遼太郎作品が愛読書。栗原市一迫川口の自宅に妻、長女、孫の4人暮らし。

<栗原市長選開票結果>(選管最終)
当 25,534  佐藤勇 無現(3)
  19,001千 葉健司 無新


2013年04月22日月曜日


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